Thunder (Dec 14,1992, Gotanda Kani-Hoken Hall, Tokyo)
う、う、う(・_・;)。
とんでもないことが起こってしまいました。
はじめのうちは、きのうと同じだったんです。場内が暗くなり、AC/DC の「THUNDER STRUCK」が最後まで流れて、ドラムのビートから始まっていくという展開。ところが、1曲目の「BACKSTREET SYMPHONY」の途中でダニーがこけた! 初めは「演出かなあ」とも思ったけど、いきなりすぎるし、起き上がったダニーはまともに歩けない。歌いながらもドラム台につかまったり、立ち止まって下を向いちゃったり、ものすごくつらそうなの。で、なんとか次の「EVERYBODY WANTS HER」 は歌い終えたものの、その後舞台袖にひっこんでなかなか出てこない。ステージの後ろのほうではローディーが何人も走り回ってる。
「こりゃ、なんか大変そうだ」と心配しているうちにダニーが足をひきずりながら登場。
「最初にきょうのコンサートに来てくれたことに感謝します。おかげでチケットはソールドアウトしました。でも、ちょっと問題があります。かなり重大な問題です。僕の足がどうにかなっちゃって、ものすごく痛くてショーが続けられない。病院に行かなくちゃならない。ほんとにできることなら続けたいんだ、でも、できない」言ってるうちに泣き出しちゃって、そのまま引っ込んじゃった。
みんなが心配と不安でシーンとしていると、ハリーがかつらをかぶり、ギターを持って登場。ゆうべはアンコールの1曲目にやった「TOKYO, TOKYO」を歌いました。
で、ハリーがひっこんじゃったら、しばらく何も起こりません。ダニーを心配する気持ちと、「こういう場合、払い戻しはあるのだろうか」という、かなり打算的な考えの両方にさいなまれているうちにダニーが再び登場。ウドーのスタッフが「ダニーは怪我をして、立って歌えませんので、皆様には申し訳ないのですが、ドラム台の上に座って歌わせてもらいます」と説明しました。
応急処置が効いたのか、キャンセルした場合の損害を主催者側が訴えたのか、結局病院には行かないことになったようです。でも、その後ひっきりなしにダニーが飲んでいた缶飲料は、どうもビールだったような気がする。アルコールで痛みを忘れていたのだろうけど、あれって絶対に体によくないよね。やめたほうがいいのに、とハラハラしながら見守る私の心と裏腹に、飲むほどに御機嫌になって笑い顔さえ見られるようになったダニーは、やっぱりイギリス人。
というわけで、座って真っ直ぐに投げ出した左足を湿布で冷やしながら、きのうとほとんど同じセットリストで歌い終えました。さすがにアンコールの「SHE'S SO FINE」 はやらず、ローリング・ストーンズの「BROWN SUGAR」をカヴァーして終わりました。
ドキドキしちゃいました。多分、捻挫だと思うけど、ダニーの怪我が軽くてすむことを祈ります。