Stratvarius (Dec 9,1996 at Shibuya On Air East, Tokyo)
渋谷ON AIR EAST は、はじめのうち3割くらいの入りで、このままだったらあまりにもバンドが可哀そう、どうしようと思っていたけど、最終的には6割くらいは入ったのかな。
ドラムセットにはフィンランドの旗が差しこまれ、バックドロップは石のオベリスクが3本立ったひび割れた丘陵の絵、そしてちょっと暗く重々しいSEにのって最初はドラマーが登場し、ひとしきり歓声を浴びてドラムセットに座る。あとはばらばらという感じにメンバーが登場して、1曲目が始まった。
私がこのバンドのライブを見たのはもう2年以上前で、そのときはギタリストのティモ・トルキがヴォーカルもとっていたので、かなり雰囲気は違っているだろうなと思ってはいましたが、専任のヴォーカリストはびっくりするくらい上手だった。もともと曲がHELLOWEEN みたいなタイプだから(というかほとんどそっくりのもあるし)、それなりに歌えるヴォーカリストでないと使い物にならないのだけれど、その点、きょうの彼は合格点。いまのHELLOWEEN だったら本家より上手に歌えるんじゃないかな。
しかし、ティモ・トルキがでかいうえにベーシストも同じくらいでかいものだから、その間にはさまってしまうとまるでディオみたいに見えてしまう。ちょっとステージパフォーマンスも似てるせいもあるけど、髪の感じとか顔立ちなんかが似てる。実際には彼だって170cmくらいはあるんだろうと思うけど、とにかく両側のふたりが巨人なんだもの。
曲名はわからないけど、どの曲もキャッチーで覚えやすくて、一緒に歌いたくなるメロディを持っていて、これはもう日本人好みだなあ、という感じ。それでいてスピーディで疾走感があるから、決してヤワではないしね。
まだまだステージ慣れしてはいないものの、ヴォーカルの人をはじめ、メンバー全員が一生懸命客を盛り上げようと努力しているのがわかって、好感がもてた。フィンランド語のレッスンまであったのには驚いた。しかし、フィンランド語の発音てむずかしいです〜。
キーボードはイングヴェイのところにいた人なんですってね。きっとすごくやりやすいだろうなあ。ティモって、速弾きギタリストだけどそれほどエゴが強そうじゃないし、素朴な感じで性格がよさそう。ステージでも、ギターだけがでしゃばって前に出てくるというシーンはほとんどなかった。
しかし、ドラマーがドラムソロとアンコールで浴衣を着てきたのには大笑い。あの人たち、ひょっとしてビジネスホテルに泊まってるの?
アンコールラストのひとつ前にやったカヴァー曲って、なんでしたっけ? 思い出せなくて気持ち悪いんですけど。