SHOH's LIVE REPORTS

Stone Roses (Sep 12,1995 at Budokan,Tokyo)


物狂いで仕事をして、終わるなり脱兎のごとく会社を飛び出し、8時に武道館に着きました。

ちょうどアコースティック・セットの真っ最中で、会場がし〜んとしている中、あせあせと自分の席に向かったものの、歌の途中でごそごそするのも悪いと思って、通路で見ていたら、なにやらステージの上のイアンから睨まれてしまったような……。

あのアコースティック・セット、全体でどのくらいの長さだったのかわかりませんが、私が着いてから1曲半くらいで、ドラマーがコンガからドラム台にもどって、エレクトリック・ヴァージョンにとチェンジするところが、ものすごくかっこよかったです。あのドラマーの音って、骨太でボキボキした感じでいいですねえ。あと、サポートのキーボードの入り方も70年代してて、私好みだったです。

でもでも、HR人間の私がなによりも感動したのは、ジョンのレスポールからはじき出される音の素晴らしさでした。なんかもう、体じゅうが痺れて、硬直しそうになったほど。こんな比喩は ROSES のファンの方にしてみれば無意味だし、腹が立つかもしれないんですが、なんかもうジミー・ペイジ入りまくりって感じで。おまけにイアンの歌は、ジム・モリソンを髣髴とさせる表現力だったし……気分は一気に70年代に突入してしまいました。

私みたいにあと追いで見た人間からすると、イアンのステージングを見て、「あらまあ、リアムってば真似っこ猿だったのね」 って初めて気がついたりして。でも、スケールが違いますね、やっぱり。武道館のあのステージでも、堂々たる音とパフォーマンス。あれは、今の OASIS で は無理でしょう。

ライティングもよかったですよね。多分、クラブとではまったく違うんだと思うんですが、ステージのほうから客席に向かって、たくさんのスポットがランダムに動きながら照らす演出は、ステージと客席が一体になったような気持ちにしてくれて、実にエクサイティングでした。その逆に、ステージをパーッと明るく白々と照らし出すライティングも効果的だったし。

イアンが、赤い手帳(メモ帳?)を持っていて時々読んでいるので、一体なんだと思っていたら、MCのための日本語が書いてあったんですね。最後のほうで、マニのそばに寄っていったと思ったら、一生懸命手帳を読んで、「ありがとう。どうか楽しんでください」 とたどたどしく言っていました(=^^=)ケナゲ。

全部見られなかったのが残念だけど、思いっきり楽しめた40分でした。仕事で疲れはてていたけれど、「ああ、こんなに素晴らしいショウが見られて(聴けて)ほんとうに幸せ」 って心から感激してしまいました。

1.I WANNA BE ADORED
2.SHE BANGS THE DRUMS
3.WATERFALL
4.TEN STORY LOVE SONG
5.DAYBREAK〜BREAKING INTO HEAVEN
6.YOUR STAR WILL SHINE
7.TIGHTROPE
8.ELIZABETH MY DEAR
9.TEARS
10.I AM THE RESURRECTION
11.LOVE SPREADS
12.GOOD TIMES
13.DRIVING SOUTH
-ENCORE-
14.MADE OF STONE


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