SET LIST

Sting (Jan 18,1994 at Budokan,Tokyo)


回泣きました(;_;)。

1回目は、4人のアンサンブルがあまりに見事で、今まで知らなかった世界を見てしまった驚きで。

2回目は、STING の歌の表現力が、信じられないくらい素晴らしかったから。

そして、3回目は「あれ」で。

セット・リストは以下の通りです。

1.IF I EVER LOOSE MY FAITH IN YOU
2.HEAVY CLOUD NO RAIN
3.LOVE IS STRONGER THAN JUSTICE
4.SEVEN DAYS
5.A DAY IN THE LIFE
6.FIELDS OF GOLD
7.SYNCHRONICITY
8.EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC
9.ROXANNE
10.IT'S PROBABLY ME 〜 SISTER MOON
11.SHAPE OF MY HEART
12.SAINT AUGUSTINE IN HELL
13.STRAIGHT TO MY HEART
14.ENGLISHMAN IN NEWYORK
15.KING OF PAIN 〜 DEMOLISION MAN 〜 KING OF PAIN
16.WHEN THE WORLD IS RUNNING DOWN
-ENCORE-
17.SHE'S TO GOOD FOR ME
18.EPILOGUE(NOTHING 'BOUT ME)
19.EVERY BREATH YOU TAKE
-ENCORE-
20.FRAGILE
きょうはあいにくの雨。でもそのせいで、「HEAVY CLOUD NO RAIN 」の歌い出しの部分が決まっていて、感激しました。

「TEN SUMMONER'S TALES」の曲はほとんどやりました。アルバムで聴いているときとは、がらっと印象の違うアレンジもバシバシで、ほんとうに楽しい。「LOVE IS STRONGER THAN JUSTICE 」での演奏はすごかったです。なにしろ、メンバーひとりひとりが素晴らしい技量の持ち主だから、全部の曲でそれは言えるのだけれど、この曲でのジャズ風のアレンジは鳥肌ものでした。STING の歌までが、楽器のようにビートをきざんでた。

「A DAY IN THE LIFE 」は、BEATLES のカヴァーですね。あの、後半どんどん神経症的に盛り上がっていく部分が、ライブでやると あんなにかっこいいなんて、作った本人たちも考えていなかったんじゃないでしょうか。 「FIELDS OF GOLD」と「SHAPE OF MY HEART 」でのSTING の歌いっぷりも特筆ものでした。ロック・シンガーというより、大人の歌手といったほうがぴったりくる、ほんとうにしみじみと聴かせる歌だったんです。STING は、なにかひとつ壁を越えたような気がします。歌い方にもそれが現われていて、今までだってすごく上手だったんだけど、どちらかというと「ロックしてた」でしょ? それが、「詩(うた)う」ようになったみたいな気がしました。

「SYNCHRONICITY 」と「ROXANNE 」では、観客の間から大歓声が巻き起こりました。実際には、POLICE時代の曲はキーが高くて、かなりつらそうだったんですけれど・・・

「ENGLISHMAN IN NEWYORK 」もよかったなあ。これも名曲ですよねえ。キーボードの入り方が、ちょっと昔のジャズピアノ風なのもよかったし。 「SAINT AUGUSTINE IN HELL 」での曲中での台詞(?)は、ドラマーの方が立ち上がってやってました。ただし、声はテープだと思う。あんな笑い声を毎回出してたら、声帯か精神に異常をきたしちゃいますものね。

基本的には、WOWOWで放映したオスロでのライブと同じセット・リストでしたが、「KING OF PAIN」の途中から「DEMOLISION MAN」に入って、また「KING OF PAIN」にもどるセットは、後から加わったみたいです。「DEMOLISION MAN」のミニ・アルバムが発売されたからでしょうね。でも、この構成はすごくヘヴィーでエキサイティング!

で、圧巻は「WHEN THE WORLD IS RUNNING DOWN」でのDAVID SANCIOUSのキーボード・ソロ。「ピアノは打楽器だったんだ!」と、思わず納得してしまう激しさと正確さ、そしてエモーショナルなプレイに、知らないうちに手を握りしめ、微動だにせずステージ上を凝視していた私です。

「EVERY BREATH YOU TAKE 」はもうお約束ですね(^_^)。これをやらなきゃファンは絶対に納得しないでしょう。何度聴いても飽きることのない名曲です。というより、聴けば聴くほど好きになってしまいます。だからこそ、STING 自身も長い間歌い続けていられるのでしょうね。 「FRAGILE 」は、STING がアコースティック・ギターを弾きながら歌いました。バックには一面の星空のように豆電球が無数にともされ、ドレープのついた布が赤いライトに照されて垂れ下がっているようすは、まるで夜空に炎の柱が燃え上がっているよう。そして、歌が終わり、ギターの最後の1音が鳴ったとたんにその布がさっと落とされて、劇的なエンディングとなり、ただただため息でした。

ステージはシンプル、照明もうるさすぎずシックで、「大人のコンサート」という感じでした。私がSTING のコンサートで、1度も立たずに見 たのって初めてかもしれません。でも、それはノらなかったからじゃなくて、立つ必要もないくらい、心と頭の中が充実してたからなんです。 夢のようなライティングのラスト・ソングのあと、しばし余韻にひたって動けなかった私でした。


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