SET LIST

Soul Asylum (April 11,1994 at Shibuya On Air East,Tokyo)


れられないライブのひとつになりそう・・・

「GRAVE DANCERS UNION 」1枚しか聴いたことがなくて(それもほとんど聴き込んでいなくて)、ヴォーカルのデイヴの声と、エキセントリックなルックスに惹かれてチケットを買ってしまったという、とんでもない客でした。

渋谷ON AIRはかなりの入り。しかもみんな前のほうに行きたがる。だから、会場中央にある柵より後ろはスカスカなのに、柵の中はぎゅうぎゅう詰め状態。跳びはねたくてウズウズしてる子たちでいっぱい、という感じだったので、私は柵の横あたりの壁ぎわに避難してました。

開演前のテープの曲が、スタジオで曲を作ってるところを録音したみたいなものに変わると、メンバーが統一もなくばらばらに出てきて、変なおじさん(最初メンバーかと思ってびっくりした)が「オゲンキデスカァ」とか言ってバンドを紹介し、そして、いきなり演奏が始まりました。

ヴォーカルのデイヴは、ビデオクリップで見るのと同じ、袖を切ったTシャツに、あの特徴のあるボサボサ頭。ギターは背番号13番のベースボールシャツ、ベース(かわいい!)は遠くてよく見えない、ショートカットのドラムスは、なかなかリズムの切れがいい。アディショナル・メンバーとしてストレート・ロングヘアのオルガンが入っていました。

なにしろ曲を知らないので、セットリストが書けない。最初の2曲はアップテンポの元気な曲が続き、そのあとにやった3曲目がすごくドラマティックな曲。思わずシ〜ンとして聞き入ってしまいます。ライティングも、ここぞとばかりに赤とグリーンのライトを使い分けて盛り上げるし・・・

ステージのバックには、アルバム「GRAVE DANCERS UNION 」のジャケットに描かれている曲がり道が(ただし、女性と子供はいない)。

不思議なのは、リードギターの人がほとんど同じギターを弾いてるのに、デイヴのほうは1曲ごとくらいにギターを変えてること。最初の頃なんて、曲が終わるなりステージの端までダ〜ッと走るから何事かと思ったら、ただギターを変えるだけだったという・・・(^_^;)。

大ヒットした「RUNAWAY TRAIN 」をラストにもってくるかという予想を見事に裏切って、拍子抜けするくらいあっさりと終わらせてしまったところに、彼らの自負心みたいなものを感じて気持ちがよかったです。本編ラストを、思いっきりうるさい(でもかっこいい)曲でしめくくったのが、なんともいえず爽快でした。

そしてアンコール。

なんと・・・デイヴが歌い出したのは「ALL APPOLOGIES」(;_;)。

信じられない気持ちで、しばらく固まってしまいました。それまで大暴れしていたファンもびっくりしたのか、動きが鈍くなったようでした。(もっとも、何の曲か知らない人もいたのかも・・・なにしろ楽しそうに踊ってるヤツがいた!)

カートがつぶやくように歌っていたあの曲を、デイヴは激しく思いを叩きつけるように歌ってくれました。

そして最後はロックンロール・ナンバー(よく覚えていないんだけど、映画「BACK BEAT 」のサントラ盤に入ってる曲かも)を、これはもう歌うというより叫ぶ、弾くといいよりかきむしると言ったほうが近いような激しさで一気に演奏しきって、あっというまにひっこんでしまいました。

ギターの人がマイクに向かって「**** FUCK! **** 」と叫んだのが最後のMC。

捨て場のないやりきれなさを、音楽で表現して去っていった、という感じでした。

さっき書いた「BACK BEAT 」のサントラには、デイヴと一緒にNIRVANA のデイヴ(うぅ、まぎらわしい)も参加していたから、ふだんも色々と交流があったんじゃないでしょうか?

時計を持っていなかったのでよくわからないんだけど、すごく短かったような気がします。でも、とても重い印象を残したライブでもありました。


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