SHOH's LIVE REPORTS

Smudge with Bowlfish (Aug 13,1994 at Garage, London)


ンドンに着いてさっそく「TIME OUT」を買い込み、ホテルの部屋でボールペン片手にチェック。

しかし、やはりたった5泊の間にめぼしいライブをみつけようというのが無理な話でした。「おっ!」と思っても場所がウィンザーだったりす るし(KINKY MACHINE)。というわけで、到着2日目になんとか行けたのが、オーストラリアから訪英していたSMUDGE。8時からと書いてあったけど、2バンド出ることだしと8時半頃行ったら、結局最初のBOWLFISHが始まったのが9時近く。

GARAGEというライブハウスはロンドンの中心部からはちょっと離れてるし、入ってみると真っ暗な中に若い子たち(ほんとに若い、みんな10代じゃないかなあ)がビール飲みながら床に座り込んでいて、ひとりだとなんとも居心地が悪かった。そんな私が心細そうに見えたのか、近くで騒いでいたグループの女の子が、「こっちに来て一緒に騒がない!?」って誘ってくれたけど、それはそれでまたおそろしそうだから、感謝しながらも遠慮してしまった私。

さて、BOWLFISHというバンドは初めて聴いただけど、構成はSMUDGEとおんなじで、VO & G +B +DSという3人組。ヴォーカルはちょっと不安定で情けない感じではあるけど、全体的にはなかなかヘヴィーでかっこいい。曲にも変化があって、初めて聴いてもあきずに楽しめる。聴衆も最初は様子を見てる感じだったけど、だんだんとバンドの調子もあがってくるにしたがって、ノリがよくなってきて、最後はけっこうハ ネハネ状態だったなあ。私は元々がメタル屋だからかもしれないけど、ちょっとスラッシュっぽい中にハードな重さがずんずん響く感じと、時々はさまるギターソロの「泣き」がすごく気に入ってしまった。

機材のチェンジはけっこうすばやくて、10時過ぎにはSMUDGEが始まった。ここはDSが女の子なんだけど、この子がすごくいい! 顔はポチャッとしてお人形みたいに可愛いのに、リズム感が抜群によくて、力強い。ちゃらちゃらしてない。途中でペダルが折れたか何かでしばらくストップしちゃったんだけど、その間にG がひとりで弾いていたのがGUNS N' ROSESの「PARADISE CITY」で、これはけっこう受けてた

。 そのG & VOの子は、短い巻き毛のごく普通っぽい青年という感じで、マイクに向かってしゃべるのは曲の紹介くらい。1度だけベースに耳打ち されて「みんな、入口の所でTシャツ売ってるから買ってね」と恥ずかしそうに言ったのだけが、MCらしいMC。

B はひげをはやした落ち着いた感じの男性で、ほかの2人とはかなり年齢が離れてるように見えたけど、ヒゲのせいかしら? 彼もしっかりとリズムキープしていて、とにかくこの3人は演奏がしっかりしてるのがすごく印象的だった。

ヴォーカルがちょっと聞こえにくかったけど、曲がどれもいいから、客のほうは最初から最後まで飛び放題。途中真ん中へんで小競り合いもあ ったけど、まあまあなごやかなギグだったんじゃないかなあ。新曲もけっこうやってました。

私は、待ってる間に何気なく寄り掛かって座ってたのがステージだったもので、なんと前から2番目くらいで見てしまったという・・・。アンコールを1曲だけやって終わったのが11時過ぎ。私はちゃんとTシャツを買って(残念ながらツアーTシャツは作れなかったらしい)、大急ぎでホテルへと帰ったのでした。


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