SHOH's LIVE REPORTS

Riverdance (March 5,1999, Kokusai Forum, Tokyo)


きしにまさる素晴らしさでした。ビデオで見たことはあったのですが、実際に目の前で大勢がいっせいにタップを踏み鳴らす迫力は、実際に体験しないとわかりません。お腹のほうにまで響いてくるような感動でした。

ステージに向かって左側客席にはバンドのスペースが作られていて、客席から見えるところで演奏陣がとても楽しそうにプレイしていたのも効果的でした。さすがに世界的にヒットしたショウだけあって、演奏陣も一流どころをそろえてあり、とても素晴らしいプレイでした。

ショウは背景をアイルランドからニューヨーク、ロシア、スペインといったふうに変えていきながら、その国々のダンスを取り入れた振り付けを堪能させるという仕掛けになっていて、アイリッシュダンスだけではないところが、素人にもわかりやすく楽しめました。

それにしてもアイリッシュダンスというのはハードワークだと思います。上半身は微動だにさせず、足を激しく踏み鳴らし、組み替えながらたえずジャンプしているんですから。それも全員が一糸乱れぬそろった動きで、上げた足の高さまで同じという。

メインの男性ダンサーはちょっと北島三郎チックな濃いタイプでしたが、さすがに踊りは上手で、ここいちばんというところで「これでもか!」と見る側を感嘆させるコツを知っていました。女性ダンサのほうはちょっと大人しめで上品なタイプでしたが、優雅な踊りが素敵でした。が、優雅というならスパニッシュダンスを踊った女性がもう抜群。優雅プラス妖艶で、なんともいえないエモーショナルなダンスでした。 ニューヨーク編では黒人タップダンサーが登場。彼らの天性のバネというのはただもう驚いて見るしかない、という感じです。

けっこう前のほうの席だったので、最初のうちは埃まみれになるんじゃないかと思いましたが、そのうち何も気にならなくなり、ずーっと見続けていたいと思ってしまいました。


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