SHOH's LIVE REPORTS

R.E.M. (Feb 2,1995 at Budokan,Tokyo)


「MONSTER」 以外には 「DOCUMENT」 と 「GREEN」 しか持っていないので、きちんとしたことは書けませんが、ちょっと感じたことを少し。見当はずれかもしれません。

前座の演奏が終わって、ステージをセットしなおすためのスタッフが出てきたとき、「ずいぶん人数が多いなあ(20人くらいいた)。さすがビッグなバンドだけある」 と思ったのですが、様子を見ていると、なんだか変。

ふつう前座は、ほとんどなにもないセットで演奏して、そこにいろいろなものを足していくでしょう? それが、どうも見ていると片づけてばかりなんですよね。アンティークな囲いのついたキーボードはもとより、どこで使っていたのかわからない板やハシゴを重ねては運んでいく連中を見ていると、あんまりあせってるふうもない。むしろ、やることがないのに、とりあえず出てきて、なんかステージの上をうろうろしてるだけのように見える。

で、最後になって、ひとりがステージ床からセットリストを書いた紙らしきものを拾い上げて、びりびりと破り捨てたときに、なんとなく見えてきた。5〜6曲しか演奏しなかった前座の連中が、あんな紙を使っていたわけはない。

これは多分、R.E.M. の前回のツアーが終わったところから始めようというのじゃないかしら? 余分なものを一切そぎとった、なにもない、ほんとに最低限のステージ。そこにメンバーがばらばらと登場し、だだっぴろいホリゾントいっぱいに物が乱れ飛ぶ部屋の映像が写し出され、演奏が始まった。

めちゃくちゃかっこいい! 大掛かりなものは何一つないのに、ステージとメンバーがすごく大きく見えた。

バックの映像は曲に合わせていろいろに変わっていく。私がすごく気に入ったのは、種苗会社のカタログみたいな花いっぱいのところ。オレンジ色のバックに浮かぶ黄色い小菊がすごくラブリーでした。

あと、アンコールのとき、暗い中に炎が小さく燃える映像が現われて、はっと気がつくとマイケルが出てきて歌い始めているところもよかったね。

演奏は、最初のうちはけっこう淡々と進んでいって、それがとても 「いい感じだなあ」 と思ってはいたんだけど、「LOOSING MY RELIGION 」 あたりからだんだんテンションが上がっていって、「ORANGE CRUSH」 がもう最高にかっこよかった!

アルバムで聴いてて、あんなにインパクトがある曲だと思ってなかったから、最初の 「ダダダダッ」 っていうドラムのビートだけでいかれてしまいました。

マイケルのMCというか喋りは、すごく素人っぽくて、とても武道館でやるほどの人気とキャリアのあるバンドのフロントマンと思えまえんでした。でもそれが、なんとも言えず自然体で、ファンと同じ目線で話してくれているのがよ〜くわかって、うれしくなっちゃった。

JEFF BUCKLEY が終わってしまって、体と心の力が全部抜けてしまったようでしおれていた私ですが、ちょっぴり元気が出てきました。行ってよかったです、ほんとうに。

1.CIRCUS ENVY
2.CRUSH WITH EYELINER
3.ME IN HONEY
4.DISTURBANCE AT THE HERON HOUSE
5.YOU
6.POP SONG 89
7.I DON'T SLEEP,I DREAM
8.REVOLUTION
9.TRY NOT TO BREATHE
10.TONGUE
11.MAN ON THE MOON
12.MONTY GOT A RAW DEAL
13.COUNTRY FEEDBACK
14.LOSING MY RELIGION
15.I TOOK YOUR NAME
16.STAR ME KITTEN
17.ORANGE CRUSH
18.FINEST WORKSONG
19.GET UP
20.STAR 69
-ENCORE-
21.LET ME IN
22.EVERYBODY HURTS
23.WHAT'S THE FREQUENCY, KENNETH?
24.BANG AND BLAME
25.IT'S THE END OF THE WORLD AS WE KNOW IT(AND I FEEL FINE)

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