SHOH's LIVE REPORTS

Philip Lewis & The Liberators (July 25,1999, Shibuya Nest, Tokyo)


前日の川崎であれほど人が入っていなかったのに「追加公演」というのも妙な話だが、27日の新宿ロフトまでの間が空いているからブッキングしてしまったのだろうか。でも、狭いほうが客の少なさが気にならないので、結果としてはこの日のほうが盛り上がった。

メンバーは全員会場の違いを意識してか、うって変わってカジュアルな服装で登場。フィリップは白のタンクトップで右腕の刺青を見せ、下は紺のだぼっとした今どきのパンツ。ちょっとTHE ALMIGHTのリッキーみたいな感じだった。髪もオールバックにしている。男くさく決めたかったのかなあ。でも、合間に見せる笑顔や仕種はやっぱりフィリップで、なんとなくギャップがあるような気がした(^^;)。

ベーシストもタンクトップにジーンズ、キーボーディストは黒の長袖シャツで、ブレントだけが川崎と同じ紺に白のラインと胸にATARIの文字が入った半袖Tシャツと黒のビニールパンツというミスマッチな組み合わせ。ギターソロのときにいきなりステージからフロアに降りて弾いていたのには驚いた。背が小さいので、最近の発育のいい日本の若い女性に囲まれるとほとんど姿が見えなくなってしまう。

LA GUNSの曲は"Over The Edge"と"The Ballad Of Jane"、"Sex Action"、それに"Rip And Tear"を本編最後にやった。FASTER PSHY CATの曲はヒットしたものしか知らないのでやったのかどうかわからない。アンコールが現バンドの曲2曲というのが、いさぎよくてよかった。

この日は前座が2つついて、最初はSMOKIN'という70年代英国ロック風のスーツを着た4人組。ヴォーカルはサザンの桑田さんみたいなタイプで、妙な動きが面白くてけっこう目が離せなくなる。レスポールを持ったギタリストかと思ったのが、よく見たらベースだったというふざけたベーシストがコメディアンみたいで、随所に入れるMCがなかなか笑わせる。ベースを弾きながら(時にはまったく弾かずに)足を高く振り上げ、腕をぐるんぐるんと回すあたりは、まるでピート・タウンゼント。ふざけたパフォーマンスの割には演奏はしっかりしていた。曲はそれほど面白くはなかったが、客を楽しませるコツは身につけていると思えた。

2番手はきのうと同じBEFORE CHRIST BUTTERFLYで、きょうはさらにいい演奏だった。きのうはチューニングがうまくいっていなくて、演奏の途中でいったん止めてやり直したりしていたのだが、きょうは最初から最後まで一気に突っ走る。あまりに気持ちよく首が振れたので、きのうは迷った買わなかったCDを買ってしまった(^^;)。

この日は、終演後3000円を払うと、会場横のバーでメンバーと一緒の打ち上げパーティ(まだ27日も公演があるのに(^^;)?)に参加できるということだったが、そこまでは興味がなかったので帰ってしまった。どんな感じだったんだろう。


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