SHOH's LIVE REPORTS

Pantera (May 13,1994 at Shibuya Kokaido, Tokyo)


やぁ、激しかったです。

なにしろ、始まったとたんに背中に扇風機の風が当たってるかと思うほどのヘドバンの嵐。「涼しくていいや」と喜んでいたのもつかの間、だんだん(みんなの体温が上昇したためか)熱風が吹きつけるようになり、なんと雨(汗)まで降ってくるんだから。ヘドバンが始まると一気に見晴らしがよくなって、背の低い私としてはありがたい。

な〜んてことばかり書いていると、「肝心の演奏はど〜なんだ!」って思われちゃいそうだけど、実は今回のライブを見て初めて、PANTERAの魅力がわかった気がしました。

CDで聴いてるだけだと、いまいちわかんなかったんですよねえ。メロディのない(と思えた)ヴォーカル、突拍子もないリフがいきなり出現するギター、単調に感じられるリズム・セクション・・・みたいに思ってたんですよ、私ってば。

でもでも、ライブで聴いてみると、どの曲もすごくよくできていて、ヴォーカルにもちゃんとフックがあって、ギターの入り具合は絶妙 だし、なんといっても力でぐいぐい押してくるあの迫力はCDからではまず絶対につかみきれませんね。

しかし、衣装代のかからないバンドですよねえ・・・誰かが「フィルは髪を伸ばせばハンサムだよ」と言ってたけど、ステージを見てる限りでは、ぜーったいにそんなこと信じられないなあ。でも、なかなか性格がよさそうな気はしました。ただし、ステージに唾を吐くのと、よだれを垂らしながら歩くのだけはやめてほしいんですけど・・・。ダレルの赤いヒゲはかっこいい。

そういえば、前座のWHITE ZOMBIEさんたちは、前日の武道館に来てました。彼らのことを知らなかった私たちは、近くまで行って見たもののまだわからず、約1名「サインをもらえばわかるかも」と金髪女性(彼女が噂のベーシストだったのね)にサインしてもらってきたのですが、「S・・・読めない・・・」。

ステージ脇に待機してたローディは、プロレスラーかと思うほどの体格で、フィルが小柄に見えてしまうほどだったけど、おとなしい日本の観客相手ではすることもなく、ライブの合間に汗でぬれたステージを拭くくらいしか仕事がなかったのは、なんだか気の毒でした。


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