SET LIST

Oleta Adams (Feb 15,1994 at Gotanda Kani-Hoken,Tokyo)


レンタイン・コンサートと銘打っていたわりには、女性同士の客が多かったように感じましたが、カップルは前日に集中したのかもね。

7時からのライブだというのに、6時50分頃になっても会場はガラガラ。割合前のほうの席だったんですが、まわりには空席ばかりで、「こんなんじゃオリータが気の毒だわ」と思っていたら、開演間際になって、どどどどどっ!という感じで空席が埋まり、ちゃんと体裁が整ったのでした。

やっぱり大人(勤め人)の客が多いから、7時開演でもぎりぎりじゃないと会場入りできないんですねえ。いつもは若い子が多いライブばかりなもので、なんだか新鮮な驚きでした。

新鮮といえば、ファンが花束を持ってステージ前に駆けて行き、オリータに手渡しているのも珍しかったです。係員も別に制止しないし、第一、会場に入るときカメラチェックがなかった! あと、アンコールのときの、一糸乱れぬ礼儀正しい手拍子にも驚きました。

いけない、いけない、よけいな事ばかり書いちゃった(^_^;)。

オリータのアルバムは、1枚(「EVOLUTION 」)しか聴いたことがなかったんですが、まったく問題なく楽しめました。というより、アルバムよりも数十倍よかったです。

彼女の声というのは表情があるんですね。ただ、音域が広いとか、音程がしっかりしているとかいうんじゃなくて(それだけでもたいしたもんだけど)、音のひとつひとつに感情がこもっているようで、歌詞がわからないのに感動を呼び起こす。最近の例ではPAUL RODGERSのライブで同じような感激を味わったんですが、天才的なヴォーカリストというのは、そういうものなのかもしれません。ピアノを弾きながら歌い上げた「WHEN LOVE COMES TO THE RESCUE」なんて、もう涙が出るほど感動的でした。

そのへんの表情というのが、アルバムではどうしても聴き取れなくて、平板な感じになってしまうんですね。ライブで本領を発揮するタイプのアーティストなのでしょう。

コーラスの男性とオリーターのデュエットも、男性の体形に目をつぶれば、うっとりするほどロマンチックでした。

バックのメンバー(ギター、ドラム、ベース、キーボード、コーラスの男女)も個性的な人が多くて、それぞれ見せどころ、聴かせどころが楽しめました。サックスの人はコーラスも担当してるんだけど、声もいいし、なかなかハンサムだしで、なんだか得した気分。若いギタリストがまた、ロブ・ロウみたいなグッドルッキングで、可愛いったらないっ!←私ってば何しに行ってるんだか(^_^;)

なにはともあれ、ひさしぶりに座ったままで、ゆっくりとすてきな音楽にひたることができて、気持ちのよい夜でありました。


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