SHOH's LIVE REPORTS

Madredeus (Oct 6,1994, Orchard Hall, Tokyo)


国から帰ってきました。

おおげさじゃなくて、ほんとうに、この世のものとは思えない声でした。

最近の毎日新聞の夕刊だったかに、インタビューが載っていて、「僕たちはテレーザの声を引き立てるために作ったグループだ」と語っていたけれど、まさにそういう感じ。

最初のうち、彼女の声を聴いただけで涙がぽろぽろ出てしまいました。胸の中のどこか、いつもはしまってあるボタンを押されてしまったようです。

字幕で歌詞を紹介するアイディアはよかったのですが、ステージに向かって左上方にしかないので、前のほうの席だと見にくくて、見ようとすると興がそがれるような気がしてきて、途中から見ないことにしてしまった。

オーチャード・ホールということをあまり深く考えずに行ったのですが、なるほど、いつも行くロック・コンサートとは客層がまったく違い、クラシックやバレエのときのようでした。そんな中にも、髪を金色にした若い子やROLLINS BAND、YES なんかのTシャツを着た若者もいて、すごく不思議な感じ。

テレーザとセロ弾きゴーシュじゃなくてフランシスコ君が一緒に歌った曲はすてきでした。

それと、最後のほうにリスボンに捧げる新曲を歌ったとき、テレーザがショールを肩に掛けて、いつもとは違うおおげさなポーズをつけていたのですが、あれはファドを意識したものなんでしょうか?

そういえば、いつもはワインを出すバーが、きょうはポルト酒とポルトガルのビールを出していたのもなかなかの趣向。20分の休憩をはさんで2時間強のライブ、思いっきり堪能しました。少しの間だけでも純粋な人間にったような気がしてしまった。

SET LIST
  1. メヌエット
  2. アレグロ
  3. 運命
  4. 静寂
  5. 戦士たち
  6. 祈り
  7. 辛い思い
  8. 奇跡
    -INTERMISSION-
  9. 燃える牛
  10. 明日
  11. 海と旋律
  12. アソーレスの島々
  13. 太陽の色
  14. 海を離れて
  15. 願い(来て)
  16. アジューダ(救い)
    -ENCORE 1-
  17. ギターラ
  18. 太陽の果実
  19. ?(新曲)
    -ENCORE 2-
  20. リスボンの古い子守歌
  21. 七つの子(日本の童謡)
  22. 海と旋律


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