Lillian Axe (May 2,1999 at Hibiya Yagai Ongakudo,Tokyo)
とにかく驚いた。なにがってヴォーカルの変貌。私は別の席の友人と話していて、始まりそうになったのであわてて自分の席に戻ったのだが、四方八方から「うそ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」という叫びともどよめきともつかない声が聞こえてきた。昔の写真でしか知らない人は、面と向かって話したとしても絶対に気づかないに違いない。坊主頭にしちゃったうえに体も以前の2倍くらいに増量、装も黒の作業服みたいな上下で、派手なところはいっさいない。でも、表情はにこにことお茶目な感じで、性格はよさそう。
他のメンバーは、ドラマー以外は一応長髪だが、服装も地味だし、あまりミュージシャンとしての華を感じられる人はいなかった。
音そのものはいわゆる良質のメロディアス・ハードロックで、甘いばかりではなくハードな部分もあって、なかなかいいバンドだと思う。目をつむって聴いている分にはルックスもあまり関係ない。ただ、あの手の音楽をやるんだったら、やはりヴォーカル氏はもう少しイメージを考えたほうがいいのではないかと思う。
再結成したばかりで、まだライヴ活動をしていないせいか、ステージングはかなり単調。せっかくのツインギターの決めどころでコケたりもしえ、ちょっと失笑をかうシーンも。途中でヴォーカルとギターだけになってアコースティックぽいセットで2〜3曲やったのも、ヴォーカルの歌の巧さはわかったものの長すぎた。
まあ、今回は小手調べの来日だからいいとして、単独で来日する予定があるとするなら、かなりの修行を積んでほしいものだ。曲そのものはいいんだから、あとは練習次第だと思う。
前座のわりには観客の反応もよく、メンバーはとてもうれしそうに演奏していた。新譜からの曲もいい出来で期待ができそうだ。
なかなか決まらなくて気をもませられた THUNDER の前座だったが、結果的には成功だったんじゃないかと思う。
- Misery Loves Company
- All's Fair In Love And War
- Innocence
- Those Who Prey
- Ghost Of Winter 〜 The World Stopped Turning 〜 Nobody Knows
- Pulling The Rats Out
- True Believer
- Show A Little Love