SHOH's LIVE REPORTS

Kula Shaker (Dec 2,1996, Shinjuku Liquid Room, Tokyo)


宿リキッドルームの前には「I WANT KULA'S TICKET」と書いた紙を持った若い子がたくさん立ってました。あんなの初めて見た。正真正銘のソールドアウトだったんですね。当然会場内は立錐の余地もない混み具合。いちばん下のフロアは、ふだんはステージが始まってみんなが前に行くと、後ろのほうが空いたりするものだけれど、きょうは最初から最後までぎっしりで した。

まだ4日まであるので、詳しいことは書きませんが、演奏時間は1時間弱。あっという間でした。まだアルバムからの曲でやってないのがずいぶんあるような気がしたんだけど。

演奏は予想通りうまかった。歌はまだ発展途上という感じだったけど、楽器に関しては文句なし。特にキーボードとギターはいまどきこんな音出してていいのか、というくらい70年代入ってて、どうしてああいう音楽に渋谷系の若い子たちが熱狂しているのかと不思議な気がしました。

ルックスを見ないで音だけ聴いてたら、ほんとにオヤジバンドじゃないかと思っちゃいそうだもの。 ルックスは評判通りなかなかのもの。特にヴォーカルの子は、黒い長袖Tシャツにさらさらの金髪が映えて、ステージ映えするったらない。ギターを弾きながら歌う姿にはちょっとブライアン・アダムス入ってると思ってしまいました。"GRATEFUL WHEN YOU'RE DEAD" から"JERRY WAS THERE" に移るところ(個人的にはきょうのハイライト)の語りでは、ジム・モリソンを思い出しちゃったし。

セットリストはけっこう意外でした。「え、いきなりこれが来るか〜」とか「ここでこれ?!」とかいう並びが多くて、それでいてちゃんとのせるあたり、やっぱりただのお子様バンドではないという感じ。

しかし、めちゃくちゃ驚いたカヴァー曲といい、アンコール最後のインプロビゼーションでのキーボードのジョン・ロードぶりといい、やっぱりこの人たち、生まれてくる時代を間違えてるとしか思えなかったなあ。


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