SHOH's LIVE REPORTS

Gamma Ray (May 12,1996, Hibiya Yagai Ongakudo, Tokyo)


て、好評だったCONCEPTIONに続いて登場したGAMMA RAY。 前回来日時と違って今回はヴォーカルがカイ・ハンセンということで、期待と不安がないまぜになっていたんですが、結論から言うと、私個人としては大満足してしまいました。

人によって好みは色々だと思うけど、前任者のときと比べてひと回りステージングが大きくなったようにさえ見えてしまった。(まあ、実際にON AIRから日比谷野外音楽堂と大きくなってはいるんだけど)

ラルフも、前回来日のときにはずいぶん上手になったものだと、それなりに感激したんですが、やっぱり人の作った曲を「必死で」歌ってるという印象があったんですね。でも、カイの場合は、もちろんそんなにうまくはないんだけど、余裕が感じられる。「どう歌ったって俺の曲で俺のバンドなんだぜ」ってゆとりね。

でもって、私の場合、ハイトーン一点張りよりも、たまにドスの効いた低音を効かせてくれるとコロッといっちゃうタイプなもので、そういう点でもきょうのカイのヴォーカルは理想的でした。つくづく感じたんだけど、GAMMA RAY の曲って、ほんとに聴き手をあきさせずにどんどん引っ張っていく壷を心得てますよねえ。怒涛のような、って形容詞がまさにぴったり。

しか〜し、この最高のライブにとんでもないハプニングが襲いかかったんですねえ。どの曲のときだったかもう忘れてしまったけれど、頭の上にポツッと当たるものがありました。

「あれ? きょうは降らないって天気予報には出てたはず」と思う間もなく、ザーッとどしゃぶりの雨が。折りしもカイがマイクに向かって「WHEN THE RAIN COMES」と歌ってる(^^;)。

その後はもうぐちゃぐちゃ状態。もちろん誰も帰ろうとはしないし、ライブ中だから傘をさそうともしない。ただただひたすら濡れ鼠で拳を振り上げ、歌う歌う。

本編最後の「FUTURE WORLD」のときなんて、頭を振れば水しぶき。腕を上げれば袖から雨が入ってくるし、腰を入れてヘドバンすると太ももがずぶ濡れ状態。

メンバーは普通に演奏してれば屋根があるから濡れずにすむものを、わざわざ前に出てきて、水を撥ね散らかしながら暴れ回るし、カイなんてスケートみたいに水たまりを滑ってみせたり、ステージの下に降りてきて、前列のファンと握手して回るし、なんかもう躁状態でした。

でも、結局、あまり長くやってファンを濡れた状態にしておくのも、という判断だったのか、これまでのセットリストよりも2〜3曲少ない段階でお開きになってしまったのでした。それでも、なんだかすごーくエキサイトして、燃えたライブになったなあ。帰り道、寒かったけど。

そういえば、川崎での最後のライブにはスペシャルゲストが出ると、カイがアナウンスしていました。誰だろうね?


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