SHOH's LIVE REPORTS

Gamma Ray (April 4,1994 at Shibuya On Air East, Tokyo)


のすご〜くよかったっ!

カイがあか抜けてました・・・ほんと言って、今までは彼のこと、ただの髪が不自由で地味なおじさんとしか思ってなかった私。しかしっ、現実に目の前で見た彼は、額が広くて、(おちゃらけていないときは)理知的な風貌のすてきな男性でした。声もいいんですよね。ちょっと細いんだけど、それがまた支えてあげたいような切ない気持ちにさせてしまう、不思議な魅力のある声で。

HELLOWEEN メドレーに入る前にやった曲は、カイが静かに歌い始めて、途中からラルフが掛け合いで入ってくるんですが、これがもうドラマティックでかっこいいったらない!

ほかの曲でも、カイはもちろん他のメンバーがしっかりしたコーラスをつけてるから、ヴォーカルに厚みが出てました。

ヴォーカルといえば、ラルフはどちらかというと音程が悪くて、ライブには向かないヴォーカリストだと思い込んでいたんだけど(ずうっと前に見たTVでのライブ放送の印象で)、きょうのステージを見る限りでは全然そんなことなかったです。少なくとも、どういうメロディを歌っているかわかったし、なんといってもすごく声域が広いのね! 特に低い声が深くて男っぽくて、もろ好み。裏声の微妙にひっくり返るところもセクシーだし・・・彼も髪に弱点があるんだけど、きょうは帽子を最初から最後までかぶり通しだったから、そのあたりもまったく気になりませんでした。

アンコールのとき、ファンがプレゼントした、背中にアルバムジャケットのデザインが入った白いジャケットを着たときなんて、とってもハンサムに見えましたもの。←ついでに言うと、このときカイには、やはりアルバムジャケットのデザインになった黒いバスタオルがプレゼントされ、しかもそれは紐つき。カイはちゃんと首のところで紐を結んでスーパーマン・スタイルになり、ギターを弾いていました。

MCも一生懸命ありったけの日本語を駆使して私たちを喜ばそうとしていたのがいじらしかったです。「菜の花畑に〜」と始まったときは、SCORPIONS の「荒城の月」みたいになるのかとギョッとしましたが、幸いそこまでしか覚えられなかったらしく、笑ってごまかしてました。

他のメンバーもいいキャラクターしてて、サイドギターとキーボードの彼は、すごいひょうきん者。なんとベースソロをやったのには驚き桃の木でしたが・・・なんでもきょうは彼の息子の(1歳の)誕生日だそうで、アコースティックでやったバラードを「父親に捧げる」と言ってました。

ほんもののベースの人は、髪がサイクシーみたいで体の大きな人。アンコール3回目の最後の最後に、それまで激しく動き回っていた彼がじっと止まってベースを弾いているので、変だなあと思ってよく見たら、ローディが彼の弾いているベースの弦を必死になって(でもニコニコ笑いながら)張り替えていました。一体あれはなんだったんだろう???

ほんとにみんなよく動いて、カイなんかぴょんぴょん跳んだり、ステージの端から端まで走ったり、とにかくじっとしていない。「SPACEEATER」とか、最後のほうの曲で、ギターとベースの3人が前のほうに出てきて、JUDAS PRIESTみたいにギターの方向を揃えて体を動かすところなんか、ワクワクしてしまいました。

曲を知らなくても、親しみやすいメロディだし、のりやすいリズムだしで100%楽しめてしまったんだけど、メンバーのがんばりに応えるためにも、もっとちゃんと曲を予習していくんだったなあ・・・と反省した私なのでした。

あ、そうだ。耳栓ちゃんとしてたのに、帰ってきたらやっぱり耳鳴りがひどかったです。音のバランスは悪くなかったんだけどね。


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