SHOH's LIVE REPORTS

Def Leppard ( September 04, 2000, CAL EXPO Amphitheatre, Sacramento, CA )



リフォルニア州サクラメントで行われた DEF LEPPARDの2度目のUS ツアーを見ました。会場はサクラメント郊外の EXPO 用地内にある Amphitheater で、1週間くらいにわたって行われたステイト・フェア(州のお祭り)の最終日、最後のイベントという形でした。

25ドルのチケットにはステイト・フェアへの入場料も含まれています。ショウを見ない人のためにはもっと安いチケットがあったのだと思いますが、いくらなのかチェックしませんでした。4日の最終日は Kid's Dayということもあって、フェア会場内は子供だらけ。

6時半開場のところ、4時半くらいに行ったら、すでに100人くらいが入り口から列を作っています。私たちもあわてて並びました。すぐ横にはジェットコースターに乗ろうとしている親子連れの列があって、これから DEF LEPPARD を見るんだ、という気がしません。当日は雲ひとつない晴天で、天気予報では30度を超える暑い日。太陽をさえぎるものもない炎天下での2時間はけっこうきつかったです。

並んですぐくらいにサウンドチェックが始まり、木の柵のすき間から覗いたら、ステージの上にジョーとフィルの姿が見えました。遠目なのでよくはわかりませんでしたが、ジョーは黒のタンクトップと黒のジーンズで、昨年の秋に日本で見たときよりもすっきりして見えます。自分たちの曲を少しずつ何曲か演奏して、30分ちょっとくらいでサウンドチェックは終わりました。


列の前後に並んでいる人たちは、ロス・アンジェルスからだったりリノ(お隣りのネバダ州)からだったり。みんな、どうしてカリフォルニアで1回だけ、しかもサクラメントなんかでやるんだと不満たらたらでした。明日はハリウッドのサンセット通りで、例の手形を残すイヴェントも予定されているのですから、ほんとだったらロス・アンジェルスでやるのが普通だと思うのですが・・・。


そんなこんなで時間をつぶしているうちに、ようやく開場になりました。みんなチケットを切ってもらうと、セキュリティの静止もきかずに最前列めざしてダッシュします。もちろん私たちもがんばりました。前に並んでいた人たち全部が前のほうをめざしたわけではなかったようで、なんとかセンターから少し右寄りの2列目につくことができました。会場は芝生のグラウンドで、ステージから見て左手に飲み物を出すテントがあり、その前にちょっと高くなったテ ラスのようなものがあって、テーブルと椅子が置いてあります。そこで飲みながら見ることもできるようでした。さらにいちばん外側には階段状になった野球場のスタンド席のような部分が少しあります。が、ほとんどのスペースはオールスタンディングの芝生席。草野球でもするみたいな雰囲気です。


ライヴが始まるまでは混乱を避けるためか、全員座るように言われ、みんな狭いところに足を折り曲げるようにして座ります。ビールを買いにいったり、トイレに行ったりする人が通るたびに足をひっこめなくてはならなくて、けっこうな騒ぎに。この日は前座もなく、彼らのファンはかなり年齢層が高いので、あまり飲み過ぎて騒いだりする人がいなかったのは幸いでしたが。


日本でと同様にまず GUNS N' ROSES の "COMA" が「そろそろだよ」の合図になり、QUEEN の "WE WILL ROCK YOU"、そしてゲイリー・グリッターの曲がきて、ステージが暗転。メンバーが登場しました。その前に司会者が出てきて、立ってもいいことになったのですが、全員が立ち上がると人と人の間にすき間ができたので、幸運にも最前列に行くことができました。おまけになぜかセンターマイクの前。う〜ん、こんなにいい場所で DEF LEPPARDを見るなんて初めてです。飛行機代払って来た甲斐があったかも。


セットリストは下記の通りです。アメリカのファンは、やはり日本とは違って「HYSTERIA」までという印象が強く、それまでの曲はよく歌うのですが、それ以降、特に「SLANG」 「EUPHORIA」になると、とたんに歌声が聞こえなくなってしまうのが残念でした。それを知っているから彼らも新譜からの曲はたった1曲しかやらなかったし。ジョーは黒のタンクトップ(なぜか胸のところに白い模様と「米津」という文字がプリントされていた)に黒の偽レザーパンツ、黒と白のスニーカー、そのうえに暑苦しくも虎柄(豹柄ではない)の長いコー トといういでたち。おまけにコートの裏地は深紅です。日本に来たときよりも髪がかなり伸びて、うしろは肩につくくらいになっていました。やっぱり彼は長い髪のほうが素敵です。


サヴはグレーとシルバーの模様のベストを素肌に着て、下は膝の下で紐結びにするような形のパラシュートパンツをはいていました。彼も髪が伸び、少しシェイプアップされた感じでひきしまっていました。顔の表情もいきいきしていて、やはり父親になって元気が出たんだろうなあと思いました。


フィルは下は黒のジーンズだったのですが、上は例によってすぐに脱いでしまったので、何を着ていたのか覚えていません。ヴィヴは白の半袖Tシャツに白のベルボトムジーンズ。彼は今回のツアーから新しいレスポールを使い始めたのですが、これがブルーのラメ入り。白い衣装に映えてとてもきれいでした。リックは黒のTシャツに下は珍しく長いパンツで、これがなにやら派手な紫色のプリント柄でした。

ステージングは日本のときほど凝った照明もなく(野外だから仕方がありませんが)、バックドロップに大きなユニオンジャックがあるだけ。これは昨年のUSツアーと同じですよね。ヴィヴが途中からアンプの上にアイルランドの国旗を広げる演出も一緒。でも、サヴが "PHOTOGRAPH"のときにユニオンジャック柄のベースを弾いていたのがめっちゃかっこよかった!

"WOMAN" のイントロでフィルにスポットライトが当たる、といったようなドラマチックな演出はあまりなくて、あくまでもヒット曲を聞かせ、一緒に歌わせるという雰囲気のショウでした。こっちの人はとにかく歌詞がみんな頭に入っているから、迫力は日本の比ではありませんね。うらやましい限り。

"PROMISES" のあと、メンバーがいったん引っ込み、ジョーはコートを脱いで、赤いラメの入った黒の長袖シャツを羽織って出てきました。ステージには椅子が3つ用意され、フィル、サヴ、ヴィヴが座ってアコースティック・タイムが始まります。ただし、ジョーだけは立ったままで、ギターを弾きながら歌いました。"BRINGIN 〜" ではサヴもリックもフィルもいなくなってしまったので、「あれ?」と思っていたら、途中のブレイクからエレクトリックに移行するという演出でした。そりゃやっぱり、この曲のギターソロをエレクトリックで聞けなかったら欲求不満になっちゃいますよね。でも、セッティングがうまくい かなかったのか、タイミングがちょっと遅れたのが残念でした。

さすが大人のバンドだけあって、オーディエンスも大人で、中央の最前列にいたにもかかわらずまったく押されず、とても気分よく見ることができました。ただ、カメラが禁止で写真が撮れなかったのが残念です。あの位置からだったらすごくよく撮れたのに・・・(こっそり私が1枚だけ、友人が3枚だけ撮ったのが上の写真です)。最初の4曲だけ、ステージと柵の間のセキュリティ・スペースにカメラマンが3人(ひとりは DOKKEN のTシャツを着ていた)とビデオカメラをもった人がひとりいたので、何かの媒体には載ると思うのですが。

途中、ステージに向かってピカチュウのぬいぐるみを投げた人がいて、これはジョーがドラムセットのほうにキックしてしまいましたが、次に豹柄のTストリングの下着が投げられたときには、うれしそうに拾ってマイクスタンドにひっかけていました。そのちょっとあとに、コーラスをつけようとそのマイクに近づいてきたサヴが、一瞬「なんだこれ?」という顔をして目をこらし、すぐに無視して演奏を続けたのがおかしかったです。もう父親だものね、そんなもの喜んでいられないのでしょう。オフィシャルサイトの記述によると、ちょっと前のショウでは息子のタイラー君がステージに登場したそうで、ということ は家族同伴でツアーしているわけですね。

始まる前にマーチャンが買えなかったので、ショウのあとでと思ったのですが、売り場がひとつ(売り子は2人)しかないうえに、ものすごい数の人が押し寄せたためになかなか近寄れませんでした。1時間近くたって、ようやく順番が回ってきたのですが、そのときにはすでに棚にはほとんど品物がない状態。自分が欲しいものが売り切れないかとハラハラしてしまいました。

売っていたのはTシャツ(全部半袖)が5種類と女性用のタンクトップ、キーチェーン、キャップでした。

  1. ROCK,ROCK
  2. STAGEFRIGHT
  3. WOMAN
  4. HYSTERIA
  5. FOOLIN'
  6. MAKE LOVE LIKE A MAN
  7. ANIMAL
  8. SLANG
  9. PROMISES
  10. TWO STEPS BEHIND(ACOUSTIC)
  11. BRINGING ON THE HEARTBREAK(ACOUSTIC)
  12. PHOTOGRAPH
  13. ROCKET
  14. ARMAGEDON IT
  15. POUR SOME SUGAR ON ME
  16. ROCK OF AGES
    - ENCORE -
  17. LOVE BITES
  18. LET'S GET ROCKED

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