SHOH's LIVE REPORTS

Bon Jovi (MAY 19,1995, Tokyo Dome, Tokyo)


電が落ちたとたんに頭の中が真っ白になっちゃって、オープニングのようすを覚えてません。待ちわびていたことと、今回は1回しか見られないということで、緊張しすぎちゃってたのかも。

ステージセットは、れんがの壁のようなバックドロップがあって、彼らのルーツを示すようなミュージシャン(ステージに向かって右側がプレスリー、左側がジェームズ・ブラウン、真ん中は誰だろう?ギターを抱えて座った黒人男性なんですけど)の絵がかかっていました。アメリカの地方都市の酒場といった雰囲気。

TVのインタビューで伊藤政則氏にジョンが語っていたツアー開始前の抱負で、「ストーンズみたいな人形を使って大掛かりなお楽しみも作りたいけど、基本的にはバーでリラックスして聴いているような、親密な雰囲気にしたいんだ」と言ってた通りのものになったようです。

ただし、「その酒場にはファンを何人も上げちゃって、飲みながら聴いてもらえるようにしたいな」と言ってた案は実現しなかったのね。←それとも日本以外の国ではやったりするのだろーか?

そういえば、オウム騒動下ということで、東京ドームの入場チェックは異例の厳しさでした。なにしろボディチェックまであった。おかげで時間通りには着いたものの、中に入れなくて遅れてきた人がずいぶんいたみたいです。

花道はほんとにすぐそばでした。でも、U2のときみたいにメンバー全員が花道に出てきて演奏するということはなかったのが残念。

その花道を使った「BAD MEDICINE」の演出はよかったですね。また同じヴァージョン(ジョンが倒れてメンバーが助け起こすという)だったら怒るぞ、と内心思っていたのですが、さすがに3回同じことはやらなかった。

花道に出てきたジョンが、「太ってたってやせてたっていい」「目が青かろうが緑だろうが赤(?)だろうがかまわない」「僕を愛してくれる女性がほしいんだ」とお得意のセリフを決めて「DO YOU LOVE ME?」聞くから、当然「はい、はい、はい!」と叫んだのに、そのとたんにステージ右側の鳥娘に目を奪われちゃって「ぴったり僕の趣味!」とかってあっちに行っちゃうんだもんなあ。

ステージ右側には頭が鳥で体はグラマーな女性、左側にはプレスリーの白い衣装を着た悪魔(しっぽがはえている)の巨大人形が登場して、「おお、ストーンズまんま」と思ったのですが(ストーンズのときもプレスリー人形が登場した)、なんと「JUMPIN' JACK FLASH」のカヴァーまでやっちゃったのには驚きあきれました。←前奏が「SATISFACTION」だった のは凝ってたけど

でもねえ、私、今回はっきりわかったんですけど、BON JOVIのライブに凝った仕掛けや大掛かりなライティングなんて、まったく必要ないんですよね。だって、彼らの曲すべて、そして彼らの存在そのものがすでに完璧なエンタテインメントなんですもの。

噂の「DIAMOND RING」は東京でもやりました。これ、前少回の来日で、東京と名古屋でやった曲なんですが、かなり変貌していましたね。ほんとうは「KEEP THE FAITH」アルバムに入るはずだったのが入らなかったので、完全にボツになったのかと思っていたけれど、ちゃんと暖めていたのね。

ジョンの髪型って、いまどういう感じなんでしょう? パーマがかかっているらしいというのはわかったんですが、途中から例によってバンダナ巻いちゃったから(あ、でも今回はお掃除かぶりはなし)、いまいちよくわかりませんでした。

最初に登場してから2〜3曲の間は、頭に赤い羽(共同募金じゃないぞ)つけて、頬にインディアンみたいな白い線を描いていましたが、あれはどういう意味だったのかなあ。

衣装もほとんど普段着状態。黒いタンクトップに黒いジーンズ、最初はジージャンで最後のほうは黄色い短い上着に替えたくらい。もう衣装なんかに左右されないくらい、彼自身の存在感が大きいから、なんだっていいと言えば言えるんですけど。

この前の来日のときも感じたんですが、ほんとに彼、歌がうまくなりました。しかも今回はアリーナクラスの会場にして、公演回数をおさえているだけあって、喉のコンディションも最高。高い声も無理なく出て、あの東京ドームでしっかり声が通っていました。←それでも最初のほうはMCのときのエコーを気にして何か言ってたみたいですが

リッチーは、ちょっと無精ひげがはえていて、なんだかみょうに男くさかったです。彼って、顔そのものはすごく小さくて華奢なのに、体が立派でアンバランスなんですよね。ジョンと顔だけ並べたら絶対にリッチーのほうが小さいと思っちゃいそう。

「BED OF ROSES」と「I' BE THERE FOR YOU」 でのギターには泣きました。聞くところによると福岡では「DRY COUNTY」をやったそうですね?←聴きたかったよぉ

慾を言えば「STRANGER IN THIS TOWN」よりも「ROSIE」をやってほしかったなあ。

それと、BON JOVIの魅力はやっぱりコーラス。最後のコーラスがぴたっ!と決まっちゃったりすると、もうほんとにきもちい〜い。

サポート(?)のベースの人は、すごく地味でした。でも時々ジョン、リッチーと一緒にフォーメーション組んだりしようとするのが微笑ましかったりして。

アンコールで帰りかけたメンバーの背中にドーム中のファンの叫びが届き、ジョンが振り向いてもどってきたときは、演出とはわかっていながらうれしかったです。

「みんな、まだ帰りたくないのかい? 家に帰って寝なくてもいいの?」と聞いたあと、「まあ、僕は飛行機で寝られるからいいんだけどね」って言ったとき、「そうかあ、あした帰っちゃうのかあ」 と一瞬泣きたくなってしまったけれど、そんな感傷にふけっているひまもなく3回目のアンコールに突入。

そして最後のアンコール。いきなりの新曲2曲(「HEY GOD」、「THIS AIN'T NO LOVE SONG」 ←この曲の途中で、ジョンは一体何をステージで拾ってポケットに入れていたの?)で驚かせたあと、とうとう出ました!の「RUNAWAY」 で、会場はもう熱狂の嵐。←どうしてあの曲を聴くと条件反射的に感動してしまうんでしょうねぇ

3時間ものライブとなると、あまりにも印象が多過ぎて、ちゃんと順を追ったレポートを書くなんて不可能ですね。なんだかまとまりのない文章になってしまってごめんなさい。

1.LIVING ON A PRAYER
2.YOU GIVE LOVE A BAD NAME
3.WILD ON THE STREETS
4.KEEP THE FAITH
5.I'D DIE FOR YOU
6.DIAMOND RING
7.BED OF ROSES
8.STRANGER IN THIS TOWN
9.BLAZE OF GLORY
10.TOKYO ROAD
11.LAY YOUR HANDS ON ME
12.I'LL SLEEP WHEN I'M DEAD - including "JUMPIN' JACK FLASH" and one more - 13.BAD MEDICINE
14.WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
-ENCORE-
15.ALWAYS
16.BLOOD ON BLOOD
17.WANTED DEAD OR ALIVE
18.?
19.SOMEDAY I'LL BE SATURDAY NIGHT
20.NEVER SAY GOODBYE
21.I'LL BE THERE FOR YOU
22.HEY GOD
23.THIS AIN'T A LOVE SONG
24.RUNAWAY


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