Anthrax (April 6,1996, Shinjuku Riquid Room, Tokyo)
きのうとのなんという落差。ひさしぶりに、なんも考えずにただただ首を振り、手を振り上げ、足を踏みならしてしまった。
リキッドというと、音のバランスなど、あまりいい印象がないんだけど、きょうは文句のつけようがないくらい素晴らしい。大音量でもちゃんとそれぞれの音が聞こえてきて、特にドラムとベースがぐいぐい体にくいこんでくる感じがもう最高!
ライブの間じゅう「ああ、なんて楽しいんだろう」って思って快感に酔い、終わったあとにはすっきりとした爽快感が残ってた。
客も最高だったなあ。ジョンもスコットも、何度も何度も、こんなに素晴らしい観客にはめったにお目にかかれない、といったようなことを言って、ほんとうに感激したようすだったけど、ほんと、どの曲もしっかり叩き込んであって、新譜だってなんだって歌う歌う。
それでもやっぱり昔の名曲が出てくると、会場がどよめく感じで、「ANTI SOCIAL 」のときなんて、イントロが聞こえたときから大合唱状態。スコットがギターをかきならし始めたときには、私も鳥肌がたっちゃった。ほんとにかっこいいよねえ。
スコットといえば、2日前に髪を剃ったばかりだとかで、まさにツルッツル。ジョンの指名されて挨拶に出てきたとき、客が大歓声で迎えたら、「え、なに? 坊主野郎が出てきたって?」なんておどけてました。
で、その彼の挨拶が妙に生真面目。日本のファンがいかに素晴らしいかを静かな口調で一生懸命訴えているのが印象的で、アメリカではオルタナ・グランジに押されて、かなり寂しい思いをしているんだろうなあ、なんて。
「ツアーをしてると友達がたくさん出来るんだ」と言いながらの紹介で登場したのがCOCOBAT という日本のバンドの人。会場から大きな声援が上がっていたけれど、私は残念ながら聴いたことがなくて、どんな音を出すバンドかわからない。一見ごく普通の、そのへんのアマチュアバンドでやってそうな男の子。ものすごく低い位置で弾くので、手がつってしまうんじゃないかなんて、よけいな心配をしてしまったわ。
もうひとりのギターは、サポートなんでしょうか? 前の人とはまったく違うタイプで、なんだかひとりだけ違うバンドの人みたいにかっこいい。ちょっとリッチー・サンボラぽい。ギターはときどきもたってたけど、一生懸命なのがこっちにダイレクトに伝わってきて、ほのぼの許せてしまいました。
アンコールはあっさり1回で終わり。ちょっと物足りない。明日は東京最終だから、もうちょっとやるのかなあ。ああ、明日も行きたいよぉ。