SHOH's LIVE REPORTS

Anthrax (Oct 10,1993 at NHK Hall,Tokyo)


めて行ったスラッシュ系ライブだったので、見るもの聴くもの珍しくて、きょろきょろしてしまいました。でも、結論としては「とにかく楽しかった!」の一語に尽きます。

始まる前からデス声が飛び交い、拍手が巻き起こりで、どうなるのかと内心恐れていたのですが、場内暗転するやいなや「ウォーッ!」というものすごい歓声。男性ファンが多いせいで、すごい迫力。

演奏が始まるともうヘドバンの嵐。私の背中は後ろの男の子の長髪でバシバシ叩かれてしまった。隣りの男の子は上半身裸になって踊り出すし、係員もあっちに走ったり、こっちを止めたりと大忙しみたいでした。

実は私、スラッシュ系なら曲を知らなくてもそこそこノレルだろうとたかをくくってまして、あんま予習してなかったんですね。で、きょうは思いっきり後悔しました。だって、ここぞっというサビの部分にくると、会場中が歌うんですよ。あそこで一緒に叫べたらどんなにか気持ちがよかったことかと、内心地団太踏んでしまった。

でもまあ、"GOT THE TIME"あたりからキレテしまったので、中盤からはわけもわからずのりまくってしまいました。あれって、一種のスポーツですよね。だからかなあ、なんかきょうのファンって、いつものメタルのコンサートに来てる人たちより性格明るいような気がしてしまった。

曲がわからないのでセットリストが書けないんだけど、ベンチャーズの"DIAMOND HEAD"だか"PIPELINE"だかをやったのは笑えた。"ONLY"はめちゃよかったです。客のノリもよかったし。

ドラムがとにかくかっこよかった。バスドラの早さが尋常じゃない。なのに乱れず切れがいい。あと、ベースの人が二重丸。ルックスもいいんだけど、ステージでの動きがとにかく見せる。首を激しく振りながら、ステージの横からステップを踏みながら出てくるとこなんか、 ヴォーカルそっちのけで目が釘付けになってしまった。

新しいヴォーカルの人は、最初の頃声がよく聞こえなかったけど、2曲目くらいからはちゃんと歌えてました。ルックスで言うと、性格のいいブルース・ディッキンソンといった感じ。スコット・イアンは相変わらずで、途中のラップみたいのをしっかり歌って笑いをとっていたし、ちっちゃいほうのギターの人は、ひとりだけクールにきれいなギターソロを弾いてました。

最後にアンコールも終わって、客電がつき、ローディがステージセットを片付け始めたのに客がひとりも帰らず、すごい歓声と手拍子と足踏みが続いていたら、なんともう1度メンバーが出てきた。

「ふつうは俺たち戻ってきたりしないんだけど、今夜は特別に戻ってきたぜ」

とか言って、「リクエストは?」と聞いてきた。みんなが口々に騒ぐから何を言ってるのかわからない。で、結局もう1曲やってくれました。しかし、ほんとかなあ。水曜日も同じ演出だったらシラケルかも。

なんにしても爽快な後味のライブでした。あしたは多分首が動かないと思うけど・・・。

あ、そうだ、今回はTシャツが2種類とフード付きの長袖トレーナーが出てたんだけど、Tシャツの一方は珍しいオリーブグリーンで、なかなかお洒落でした。


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