![]() トールキンがよく散歩をした大学所有の植物園。冬だったのであまり見るものはなかったのですが、整然と分類された植物の種類の多様さにはびっくり。なにげなく立っている木の1本1本にもプレートがついていますが、そういった学問的興味とは別に公園としても楽しめます。実際、寒い季節だというのに親子連れやベンチで休息するお年寄りの姿も見られました。 ![]()
トールキンはここにあるピナス・ニグラという木がお気に入りだったと何かの本で読んだのですが、私には見つかりませんでした。でも、そういう気持ちで見るせいか、エントにしたらよさそうな木がたくさんあって、トールキンも日頃こういうのを見ていたから思いついたのかもしれないなあ、なんて想像して楽しくなりました。
トールキンの家 ![]() ![]() ![]() ![]() 妻のエディスが病気になると彼女の願いを入れてオックスフォードを離れ、彼女が亡くなるまで田舎で暮らしています。 エディスの死後、ひとりになったトールキンを気遣った大学がマートン大学の向かい、Merton Street 21 番地にある大学所有の宿舎を提供したので、トールキンは1971年にまたオックスフォードに戻ってきます。大学がこのような申し出をするのは異例の措置なのだそうです。世話をしてくれる夫婦もついて、それから亡くなるまでの3年間、何不自由なくここで暮らしました。 ![]() トールキンのお墓を訪ねました。市街からはバス(Oxford City Bus)で10分ほど北へ行ったところにあります。モードレン通りの本屋 Border's の前から2番のバスに乗って Five Mile Drive という停留所で降ります。降りたすぐが墓地の入り口になっています。 ![]() お墓はかなり奥まったところにあり、途中からは道を外れて芝生の中を歩いていかなくてはなりません。やがて墓石の前にファンが供えたと思われる花やメダルなどがいくつも置かれているのが見えてきました。 ![]() LUTHIEN 1889 - 1971 JOHN RONALD REUEL TOLKIEN BEREN 1892 - 1973 の文字が。感動しました。ルシアンとベレンの名が刻まれているというのは知識としては知っていましたが、こうしてふたり一緒のお墓にふたりの名前と一緒に実際に刻まれた文字を見ると、ふたりの出会いや結婚までの経緯、そして連れ添った年月の長さとそこにルシエンとベレン、アラゴルンとアルウェンの愛の物語が重なって、なんとも言えない気持ちでした。 正直言って「墓地に行くなんて悪趣味かしら」という気持ちもあったのですが、行って本当によかったと思いました。 ![]() トールキンやルイスが毎週火曜日、インクリングスの会合で集まったのがこのパブです。看板には子供を足につかんでいる鷲の絵が描かれていて、これまた『ホビット』や『指輪物語』に出てくる大鷲を思い出してしまいます。 入り口を入ってすぐ右側にカウンターがあり、ここでお酒や食べ物を注文してそのまま進むとすぐにトールキンたちのお決まりの場所になっていたラビット・ルーム。10人も入ったら一杯の小部屋で、壁にはトールキンの写真も飾られています。 そのほかに店の権利に関する何かの証書でトールキンやルイスの署名もある紙が額に入って飾られていたのですが、メモをとってくるのを忘れたので正確には何だったかわかりません。
有名な店なので私が行ったときにもラビット・ルームにいたのはトールキン・ファンばかりでした。アメリカから来たという3人家族、同じくアメリカから会議のためにオックスフォードに来たという男性2人連れ、イタリアから来た男性ひとり、それに日本からの私です。食べることが大好きだったトールキンが贔屓にしていただけあって、食べ物もおいしそうでしたが、朝食をしっかり食べてしまった私は昼ごはんが入らず、仕方なく紅茶だけにしました。残念。
ボードリアン図書館 Bodleian Library ![]() ![]() 図書館にはショップもあり、トールキンの描いた絵のポスターや絵葉書も売っていましたが。が、どちらかというとルイス・キャロルのアリス関連の品のほうが多かったです。やはりオックスフォードを訪れる観光客の比率ではアリスファンのほうが指輪ファンより多いのでしょうか。
ラドクリフ・カメラ Radcliffe Camera ![]() トールキンは否定していたそうですが、モルドールの塔のモデルになったんじゃないかと言われたことのある建物です。確かにかなり変わった形の建物であすが、実際に見た感じではモルドールという感じではありませんでした。どちらかというとオーサンクかなあ。 現在ではボードリアン図書館の分館になっており、観光客は入ることができません。残念。 ![]() どちらかというとこちらのほうがミナス・ティリスの塔のモデルと言われたら納得しそうです。街の中心にあり、どこからでも見えるので道に迷ったときにはいい目印になります。 ![]() オックスフォードはどこを歩いても落ち着いたしっとりした雰囲気なのですが、この周辺だけはいわゆる繁華街で原宿みたいな感じです。 |