1. STONED 2. BULLET FROM A GUN 3. MR.JONES 4. MY DEAR DREAM 5. LIFE IS STRANGE 6. WITHOUT YOUR LUV 7. WE'RE ALL ALRIGHT 8. IT7S 2 LATE 9. IF I CAN'T HAVE YOU 10.HAS JESUS CLOSED HIS EYES 11.STYLE 12.MY HEROIN 13.HOW AM I SUPPOSED TO WRITE A LUV SONG?

アポロン APCY-8195/1994 JAPAN I PRODUCED by CHIP Z'NUFF & DONIE VIE

完成度は文句なくいちばんだと思う。 なにげなく使われているパーカッションとか、いま流行り（ちょっと遅い？）のオルタナっぽい重さをなにげなく配したところとか（ BULLET FROM A GUN なんか特に）、すごくよく練られていると思う。 いまいちばん気に入ってるのは MR.JONES なんだけど、これは２ndの MARY ANNE LOST HER BABY の暗さと共通してるからかもしれない。なんとも形容しがたい「ゆらぎ」が、私みたいに脳天気な人間の内部にも潜んでいる、心の奥底にある屈折した部分（これがまったくないと、ただのパープリンになってしまう）を揺さぶるみたいなのだ。 MY DEAR DREAM は、もうまったく（ BEATLES の）裏返しみたいで、（馬鹿にしてではなくて嬉しくて）笑っちゃう。「この曲のこのメロディが」ではなくて、「あの曲のあの展開が」「この曲のここの手法が」って感じで、もうほとんど本人になりきってるとしか言いようがない。最高。 LIFE IS STRANGE も大好き。こんなに単調なリフとメロディの繰り返しが、こんなにかっこよくなるバンドって聴いたことない。ハーモニカの使い方だって、ありがちなのに決まりまくってる。 でもって WITHOUT YOUR LUV ね。もうたまらない。この、くさいほどにブルージーでエモーショナルなヴォーカルとギター。これはアメリカ人でないと出せない味だと思うな。 ドニーの声に溺れたいなら WE'RE ALL ALRIGHT 。曲自体は MARY ANNE 〜 の裏返しみたいなのでインパクトは薄いんだけど、ドニーの声のかすれ具合のグラデーションを聴いてるだけでキモチよくなれる。 ANNA が好きだった人なら、きっと IF I CAN'T HAVE YOU が気に入るはず。まったくこの連中ときたら、どうしてこう根っこのところからはまりこんでいるんだろう。シャウトするところまでソレもんじゃないかぁ。 でもって、問題作の MY HEROIN 。JON BON JOVI かと思うようなウェスタン・ロックのメロディに、とんでもなく重い歌詞。なんともミスマッチな、でもとびっきり魅惑的な曲です。こんな曲を作ってしまうと、このあとまっとうな生活ができなくなるんじゃないか、なんて余計な心配をしてしまう。 ボーナストラックは相変わらずおまけの域を超えてるし。 ところで、このアルバムの裏ジャケットのイラストって、JOHN LENNON の描いたものと似てるって思うのは、ファンの思い込みにすぎないだろうか・・・？ 好きになったバンドにはいつも思うことだが来日してほしいよぉ！ 「TWEAKED 」が日本で売れれば夢ではないかも・・・ （95/01/29 21:02記）