SHOH'S CD REVIEW

ENUFF Z'NUFF

STRENGTH

1. HEAVEN OR HELL
2. MISSING YOU
3. STRENGTH
4. IN CROWD
5. HOLLY WOOD YA
6. THE WORLD IS A GUTTER
7. GOODBYE
8. LONG WAY TO GO
9. MOTHER'S EYES
10.BABY LOVES YOU
11.BLUE ISLAND
12.THE WAY HOME / COMING HOME
13.SOMETING FOR FREE
14.TIME TO LET YOU GO

ATCO RECORDS 7 91638-2/1991 USA
PRODUCED by PAUL LANI,DONNIE VIE.CHIP Z'NUFF

1曲目の HEAVEN OR HELL がすごくノリがよくて、一気に惹きこまれてしまう。あまりにキャッチー で、気恥ずかしいような気もするが( FIREHOUSE がやったら、きっと天まで突き抜けるほど明るい曲になりそう)、ドニーの声と、底のほうを流れているギターの音が暗く不安をかきたてるような感じなのが彼ら流。

MISSING YOU は一転してブルージーな曲。ドニーの、この手の曲での歌いっぷりは、目を見張るものがある。

表題作 STRENGTH は、これはもー、歌のうしろに流れる楽器の音がすべて TRIBUTE になってるという・・・バイオリンの使い方がたまらなく好きだなあ。泣けるぞお。

IN CROWD では、ドニーの魅力的な低音域が聴ける。どっちかというと BON JOVI タイプのキャッチーでノリのいい曲なんだけど、そこから次の暗めの HOLLY WOOD YA へとつながる展開は、あっけにとられるほどウマい。天才的

THE WORLD IS A GUTTER 。これも BON JOVI タイプ。

ところで、私は、何を隠そう(隠してないって)、BON JOVI 大好き。ジョンの歌って、あまり公に評価されることがないけれど、なんともいえない「力」を持っていると思う。曲作りのうまさも群を抜いているし。ということで、私が BON JOVI タイプと書いた場合、それは褒めてることになる。

LONG WAY TO GO 。これはライブで、アンコールのいちばん最後にやったら決まりそうだなあ 。

MOTHER'S EYES 。これのビデオクリップ ってワケワカメだった。メンバーがスタジオ・レコーディングしているシーンと、ストリートギャングのグループ(白人系とエスノ系)が喧嘩してて、最後に仲直りするという、ありがちな映画風を交互に出してくるという・・・曲そのものは、揺りかごで揺られているような、不思議な安心感のあるリズムが気持ちのよい佳曲。

THE WAY HOME / COMING HOME は、前半の甘いラブ・ソングが途中からドンッと重くなるコントラストが効いている。

というわけで捨て曲はないのだが、前半のキャッチーでポップな曲群と後半の静かで内的世界を覗き込むような曲群とが、どうも納まりが悪いような気がする。作った時の精神的な浮き沈みが反映しているのだろうか?

(95/02/06 23:05記)


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