いわゆる名所旧跡というものにはあまり興味がありません。ましてや戦後復元されたものなどと聞くと普通だったらわざわざ出かけてはいかないのですが、ガイドブックに出ていた写真になんとなく惹かれるものがあって、出かけてみました。
確かに本物の遺跡に比べるとすべてが整然としすぎていて自然さには欠けますが、歩いていてとても気持ちがいいのです。どうしてかなあと考えたら、スペースのとり方が日本式ではないんですね。ゆるやかに曲がりながら登っていく石の坂道から眼下の町並みを眺めると、都会の人間の体にしみついている閉塞感や圧迫感がす〜っと消えていくような気がします。
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