「via Internet」談義

あやしい言葉は使わないようにしよう

注意:以下は1996年後半に書きました。1997年11月に読み直してみたところ、内容がくたびれてきている上に、言葉づかいも「悪め」であるため、書き直したいのですが、なかなか手が付けられません。


内部リンク付き目次


ホームページという甘い言葉

◎はじめに

ホームページ。

巷でインターネットを語るとき、多くはホームページという甘い言葉が囁かれる。

だが、ここには2重3重の「誤解」がこびりついていて、結局何を言いたいのかわからなくなる。

まず、次のような言葉が人を混乱させる。「ホームページだけがインターネットではない。ホームページは単にWWWを指す言葉に過ぎない」。その次には、こんなことを言い出す人がいる「いや、WWW全体がホームページではない。ホームページとはもっと狭い意味で、Welcomeページと呼ばれるべきものだ」

実は、この「ホームページの誤りを訂正しようとする言葉」が過ちを含んでいる。なぜなら、これらは「ホームページ」なるものが存在すると信じており、その範囲を狭めようとするものだからだ。

これはかなり面倒な構造だ。そこで、私は次のような暴論を吐くことで、この問題に蹴りを付けたいと思っている。「実際にはホームページなどというものは存在しない。そもそも、ページというものが存在しない。」

だがしかし、巷でホームページと呼んでいるものは存在する。しかし、それは結局のところ何を指す言葉にもなっていないのが現実である。

この辺の誤解について、ちと述べてみたい。



◎ホームページという言葉の発生

とりあえず、ひとつのHTMLなどのファイルで表示されるものを「ページ」と考えよう。

まず、MOSAICは、起動時にオートに読み込んで表示するURLを指定することができた。この時に、その設定項目は「Home Page」であった。

さて、WWWプレゼンテーションは、WEB構造(ある情報は別の情報へのリンクを持っている)になっているが、まともなプレゼンテーションなら「初めに見て欲しいページ」「基礎となるページ」が存在する。これを指して、基礎になるページ、という意味で、「ホームページ」(ホームグラウンドとかホームディレクトリと同義の「ホーム」ね)と呼ぶ人たちがいた。しかも、それをHTMLタイトルなどに明示した。この記述は一部の人に流行った。

まず、この2者が、まったく別の意図で使われていたのが悲劇の始まりである。

気が付くと、Internet利用者が発生していた。このうち、ミーハーは見栄えがよいWWWのHTMLを中心に利用した。いつのまにか、MOSAICはInternetの代名詞になった。

ある程度初心者教育をするつもりのある知識人が、せめてもう少しまともな表現をして欲しいと思ったのだろうか、「それはMOSAICではなくて、WWWというんだよ」いいはじめた。だが残念ながら、今度はWWWがInternetの代名詞になってしまった。

Mozillaも「Home Page」という用語を採用した。MozillaがHTMLを派手にした。WWWはますます広がった。

まだInternetをよく理解していないが、自分がそれに関わったことがあると言いたい人が、「誰誰が造ってWWWで公開しているHTMLが凄いぜ、見てごらん」という代わりに「誰誰のホームページを見てごらん」を宣伝した。だって、示したページには「誰誰のホームページ」と書いてあるから、だれもそのコトバを疑わなかった。多くのいいかげんな雑誌も「ホームページ」を宣伝した。

「ホームページ」は一人歩きし、いつのまにかWWWの代名詞になった。

それが行き過ぎて、「ホームページ」はInternetの代名詞になった。

ここで中途半端な人が中途半端な指摘をしてしまった。「ホームページというのは、もともとは“はじめに出てくるページ”なんだよ。だから、すべてがホームページなのではなくて、ほとんどは“ただのページ、あるいはWebページ”なんだよ」。これで、「ホームページ」はちょっと間違いらしいが、「ページ」であることには間違い無いと思われるようになった。



◎結局何を指しているの? 

冗談みたいな話だが、ホームページ入門という本が売られている。ホームページを見る入門なのか? 実際には、Mozillaの使いかたなどが書いてあったりする。

また、全く許容できない話だが、ホームページデザインとかホームページ作成の手引きといった本が売られている。で、内容は、HTML入門だったりする。

概観としては、httpで得られたHTMLファイルを解釈して見たもの、すなわちWWWの骨の部分をホームページと呼ぶらしい。皆さんこれで納得できますか。

これで納得してしまった人に質問します。

ローカルにあるHTMLはhttpdサーバからネットワークを経由して得たHTMLと何が違うのだろう。何も違わない。でも、「ホームページが作りたい」と謎の言葉を吐く人はローカルにHTMLファイルを作ることで満足するのだろうか。しない。では、ホームページとはあくまでネットワークを経たHTMLなのだろうか。

次。実際には、WWWは多くのHTML以外のファイルによって構成されている。たとえばhttp://www.asahi-net.or.jp/~jy3k-sm/title.gifだ。で、ホームページと騒いでいる人々は、それをも指してホームページ、あるいはページと呼ぶ。つまり、ページとはHTMLには限らないらしい。

では、「ホームページ作成入門」にはgifファイルの作成方法が書いてあるだろうか? (探してみると、「画像の書き方」「保存フォーマットの指定」といった内容を含んだ本が結構あった。驚いた)

結局、ホームページもページも、何を指しているのかわからないのだ。つまり、そんな言葉にコンセンサスはないんだな。

まず、MOSAICスタイルの「ホームページ」は、単なる商品名と同じく、勝手にやってくれればいい。

次に、プレゼンテーションのホームという意味での「ホームページ」に関しては、言ってることはあっているかもしれないが、既に混乱しているコトバであるため、使わない方がよいと提案する。



◎WWWをページ(本)に喩えるのは無理がある

既に説明したとおり、WWWとはhttpとそのサーバと縦横無尽に張り巡らされたHTMLリンクとそれが提供するマルチタイプのリソース群のことだ。ホームページという言葉は、これをきちんと把握する努力をしたくない人が使い出した言葉でしかない。(当に「思考停止」なのではないか。)

ページは、本来は書籍(本)の構成要素だ。情報をある程度の大きさに区切り、それに前から順番に番号をふったものがページである。

この「ページ」をしてWWWの構成要素を喩えるのは無理なのではないだろうか。WWWリソースは、めくれない。HTMLならば、アンカーを手繰ることはできる。でも、これと「ページをめくる」は似ていない。そもそも、ハイパーリンクの無いHTMLやjpegなどは、全くめくれない。一つのHTMLに複数のアンカーがあることもある。やっぱり、違うでしょう。

ようは、その構成要素は「リソース」なのだ。その手繰りかたはHTMLに大きく頼っているのだ。その配送はhttpに頼っているのだ。

これだけ壮大な仕組みを、これ以上省略して説明しようとするのが「無謀」なのだ。だから、「ホームページ」という幻想は捨てて欲しい。単純な言葉に逃げ込みたいのはわかる。でも、それでは駄目なんだ。



もし、indexを意味するつもりで「ホーム」「ルート」「トップ」等の言葉を使うのは、特に悪いとは思わない。しかし、個人的には「目次」「インデックス」と呼ぶ方が誤解が少ないのでは、と考えている。


ブラウザという甘い言葉

◎はじめに

ホームページと同じくらい厄介な言葉に「ブラウザ」という言葉がある。これも人々を思考停止に陥らせる言葉だ。

巷では、「いいブラウザありませんか」「ブラウザはネットスケープを使っています」等という怪しい言葉が飛び交っている。

これも変だ。では、何というべきなのか。ブラウザとは何を指している言葉なのかを述べてみたい。



◎ブラウザという言葉の発生

そもそも、browseは「(本などを)漠然と読む」という動詞だ。

ms-windowsを使っている人ならば、ファイル名指定でブラウズ機能(参照機能)のお世話になっていると思う。次のような場合に、私はブラウズ機能無しではやっていけないほど堕落している。

GUIのあるコンピュータ・システムでは、こんな感じでbrowseという言葉を使っているはずだ。

さて、既に説明したとおり、WWWはhttpサーバ/クライアントソフトとHTMLナビゲーションでなりたっており、クライアントはHTML解釈ソフトとしての機能を兼ね備えているのが普通になった。つまり、そのクライアントソフトさえあれば、WWWをぶらぶらできる。まさにbrowseできるわけだ。これで、これらのhttpクライアントでHTML解釈ソフトであるMOSAICやMozillaを「WWWブラウザ」と呼ぶようになった。

本来、WWWはリソースを運ぶ仕組みだ。それで運んできたリソースを解釈・再現できるかどうかはWWWクライアントの責任ではない。でも、多くの人は横着で、各リソースのビューアを起動するのが面倒だったのだろう。いまやWWWクライアントはそれ自体で多くのタイプのリソースのビューアを兼ね備えている。つまり、「これ一つあればWWWを概観(ブラウズ)できる」方が楽だ。こうして、WWWブラウザは「太って」いった。

いつのまにか、誰かが「WWWブラウザ」を「ブラウザ」と省略しはじめた。これが、何と定着してしまった。いまや、「ブラウザ」といえばWWWブラウザのことになりつつある。



◎何故「ブラウザ」ではいけないのか

表面的には、「ブラウザ」は「WWWブラウザ」だけではないから、そんな風に略されると困るのだ。変な風にブラウザという言葉を固定してしまったら、先に言ったような「ファイル名を指定する際に、ハードディスクをブラウジングしながら指定する」ブラウザを説明し難くなる。これは困る。あくまで、ブラウザは「正確に覚えていないものを、概略的にぶらぶら眺めることによって、正確に思い出すためのもの」なのだ。つまり、ブラウザ⊇WWWブラウザ、であって、ブラウザ=WWWブラウザではない。この点にだけ注意していただければ普通は問題ありません。



◎老婆心

もっといえば、「WWWブラウザ」という単語の前に思考停止することによって、WWWの仕組みを理解しない人が増えてしまうことである。理解しないだけならばよいが、誤解が広まると困る。

Mozillaはマルチタイプビューアの機能が大変充実しているし、プラグインで強化することも可能だ。ShockWaveによるディレクタームービーやjavaアプレットを埋め込んだHTMLを受け取って、それらを再現することも可能だ。でも、ディレクタームービーやjavaアプレットはWWW(の一部)ではない。WWWが運んでくるものではあるが、それはあくまでディレクタームービーでありjavaアプレットなのだ。それは、WWWで運ばれてきた画像がWWW(の一部)では無いことと同じだ。

繰り返すが、WWWとは運ぶ方の仕組みだ。WWWが運ぶリソースの種類(タイプ)はWWWが規定するものではない。各リソースの解釈(とView)はWWWクライアントの仕事ではない。たとえば、「HTMLを解釈して表示するソフト」を指したいときには「HTML解釈ソフト」というべきだ

言いたいことは二つの側面を持っている。

データを取ってくる機能とデータを再生する機能は、本来は別物だ。これを一つの単語「WWWブラウザ」に押し込むのは危険だと思う。「WWWブラウザでHTML文書を見る」「WWWブラウザで各種プラグインを再生する」。魔法の単語「WWWブラウザ」。この言葉を使っていると、本質が何もわからなくなってしまうと思う。

ホームページにせよWWWブラウザにせよ、一つの言葉に大きな意味を持たせすぎるのは辞めてほしいと思う私であった。ましてや、「ホームページをブラウザで見る」は完全に意味不明だ。やめてほしい。もう遅いのかもしれないが。



◎余談:User Agentという概念

なぜ前述のような誤解が出るか、といえば、「User Agent」という概念が流通していないからだ、と私は考えている。

*User Agentとは*

多くの人にはなじみが無い言葉だが、こっち業界には「User Agent」という単語がある。ちなみに、上手い訳語は無い(このこと自体が「浸透していない」ことを証明しているなあ)。でも、「利用者代理人」である。

既にどこかに書いたような気がするが、WWWは内部的に複雑な工程を経て実現されている。

ううん、面倒くさい。こんなことを毎回毎回やっていてはウンザリですね。こういう定型処理はコンピュータにやらすべきです。つまり、それがWWWブラウザですね。

ところで、このように本来利用者が行うべき複雑な一連の工程を代替して行うソフトウェアを「User Agent」と呼びます。すなわち、WWWブラウザはWWWに関するUser Agentです。

*User Agentは形を持った存在か*

WWWによるプレゼンテーションは、HTML・画像・各種マルチメディアデータによって構成されるモノです。こいつのやり取りを上手くやるのがWWW User Agentの仕事です。

ところで、User Agent自身がHTML表示機能や画像表示機能を有している必要はありません。しかし、User Agentは「どのソフトならhttpサーバからデータを取ってこれるのか」「どのソフトが画像を表示できるのか」などを知っており、各ソフトウェアに「データをgetして」「この画像を表示して」などと指示を出せなければいけません。

でも、ユーザはUser Agentに一つの指示を与えるだけで、WWWリソースをgetしたり画像を見たりできます。したがって、ユーザはUser Agent自身が多機能であるかのように感じることでしょう。(注:Netscape Nagivagorは、自分自身の中にかなりのビューアを持っていますが、プラグインソフトを登録したり、外部ビューアを登録したりすることが可能です。見事にUser Agentですね。こういうのの出発点はMOSAICでした。)

*言いたいこと*

何が言いたいか、といえば、実はWWWブラウザは内部的に「WWW User Agent」と各種「データ再生ソフト」の統合体である、と捉えるべきなのです。そうすれば、前述「老婆心」のような変な誤解は生まれませんね。

すると、「WWWブラウザ」という単語が悪いのではなくて、「User Agent」という概念が広まっていないのが悪いのかもしれません。

*あらかじめ、注意*

User Agentという単語を広める上で、あらかじめ予想される「誤解」を挙げておきます。


インターネットする? ホームページする? 

巷では、ホームページはWWWの代名詞で、WWWはインターネットの代名詞に成り上がっているから、後者は前者と同じだとしてガミガミ言ってみよう。

「ネットワーク経由で」と「ネットワークで」には大きな違いがある。僕の経験上、正しいのは前者で、後者は勘違いによる言葉だ。

ネットワークは何もしてくれない。ネットワークを経由して、クライアント/サービスを実行することはできるが、それは「ネットワーク経由で」と表現されるべきであり、「ネットワークで」では無い。

あなたは「電話線する」というだろうか。行うのは「電話」であって、電話線じゃないはずだ。

それと同じで、「ネットワークする」ことはできない。もちろん、インターネットすることもできない。

LANの方は電話線と同じく「実体」や「全体」があるためか、「LANする」という表現は聞かない。Internetは事実上ネットワークの狭間に現れたデーモンであり、実体が無い。だから、逆に「インターネットする」という言葉を使ってしまうのだろうか。なんにせよ、間違いは間違いだ。

「インターネットする」と表現することが、思考停止の始まりだ。止めよう。せめて、「インターネット(経由)で○○する」と言おう。


あやしい省略語(HP? レス? )

まず、根本的に「勝手な省略」が通じると思うのを止めよう。

日本人は、全般に言葉を略したがるきらいがあるようだ。大正時代には、「モダン・ボーイ、モダン・ガール」を「モボ、モガ」と略した。現在も賃金交渉で「ベース・アップ」を「ベア」と略す。「リ・ストラクチャー」を「リストラ」と略す。はっきり言って、これでは通じない。

通じないだけならまだしも、誤解されては困るだろう。「ベア」ってクマさんですか? 「リストラ」って「栗鼠と虎」ですか? 

この様な誤解を「常識知らず」と感じるならば、貴方は自分の世界を守ることだけを考えていると反省しなければならない。

省略は、言葉から意味を剥奪する。通じなくする。省略しなければ通じるのだから、省略しない方が望ましい。もし省略したかったら、はじめにフルに書いた後に、「以下、●○と省略」と記載するべきだろう。


Internet関連で出てくる怪しい略語はいろいろある。そのなかには、市民権を得ているものも得ていないものもある。

WWWはWorld Wide Webの略だ。こいつは市民権を得ている。他にもftpやHTMLなどは市民権を得ていると考えてよいだろう。ただし、質問されたら「●○の略です」と答えてあげるべきだ。

一方、市民権を得ていないのはHPやレスなどだ。

一部のひとは「ホームページ」を略して「HP」といいたいらしい。これは通じるわけが無い。そもそも、ホームページってなんですか? といいたいところだが、それはまあ諦めかけている。しかし、HPは許されない。

辞書を引けば、HPとは馬力(ホースパワー)だと載っている。コンピュータ業界ならばヒューレット・パッカード社を現すTMだ。ロールプレイングゲーム好きの人にとってみれば「ヒット・ポイント」かもしれない。

これだけ誤解を生む略語は望ましくない。

さらに、一部のひとは「レスポンス」を略して「レス」といいたいらしい。

レスポンスは「応答」だ。ニュースやメールで振られた話題に「反応・応答」することを「レスポンスを得る」と表現することは、まあ許容範囲だろう。他にも、フォローアップするなどという表現もあるが、どんな表現でも、大体通じる。

しかし、「レス」は通じない。それでは、「more, less」のレスを想像するのが一般的だ。ここまで言葉の意味を剥奪してしまっては何にもならない。

“一部のパソコン通信(パソコン通信ってのも意味不明の言葉だ。BBS何だよね、多分。)では御返事のことを「レス」という”と信じ込んでいる人々もいる。これも嘘だ。レスポンスとはいうかもしれないが、レスではない。勝手に省略しないように。


アップロード? 

注意:この部分に関しては、僕が間違っているかもしれません。後日きちんと調べてみます。


ftpやhttpで、ネットワークのどこかから自分のコンピュータ(ローカル)にリソースをgetすることを、「download(ダウンロード)」と表現することがある。

しかし、ローカルからネットワークのどこかにputすることを「アップロード」というのは間違いだ。

アップロードとは、ネットワークのどこかから自分のコンピュータ(ローカル)にリソースがputされた場合に使う言葉だ。つまり、ローカルの意思でgetしたのではなく、送り付けられたためにgetした場合がアップロードだ。

そもそも、loadとは「荷物を背負い込む」ことである。つまり、リソースを得た場合に使う言葉だ。どのように考えても、putはアップロードではない。

貴方がputしたことで、ホストコンピュータはアップロードしたかもしれない。でも、それは「ホストコンピュータが」したのであって、貴方がしたのではない。貴方は、貴方の行動としてアップロードすることはないのだ。


しかし、putをアップロードだと思い込んでいる人は存在する。このひとは、「アップロードとは言いませんよ」と言われても理解できない場合が多い。“パソコン通信ではそういうんだ”と思い込んでいる人もいる。それも違う。とにかく違う。

挙げ句に、「アップ」と省略したがる人がいる。間違っている上に、省略によって意味が無くなっている。これは100%通じない上に、大間違いであり、大変恥ずかしい。


e-mailやnewsの送信を「アップロード」と表現する人すら存在する。それは間違いだ。e-mailやnewsならばsend(post? )/recieveという言葉を使うべきだ。sendに対応するよい日本語のコンセンサスは得られていないが、「記事を書く」「投稿する」などで通じる。「書き込み」は通じるが通じない。なぜなら、貴方はファイルを送るのであって、書き込むわけではないからだ。


ニュースにメールする? 

何をどう勘違いしているのかは不明だが、newsに「この様にメールした次第です」と書く人がいる。酷い場合だと「このメールはテストです」という記事がたまに投稿されている。

ニュースとe-mailは全く違うものだ。それは、別途説明したとおりだ。

記事を投稿したといいたいのならば、投稿したと言おう。もし、e-mailとnewsを混同しているのならば、直ちに認識を改めよう。


インターネットアドレス? 

最近、雑誌に載っている広告などで、こんな表現を見かける。

実際に書いてあるのはURLだったりする。

URLは「統一的にリソースの所在を示すためのLocator」であり、InternetともWWWとも関係ない。当然、ホームページとも関係ない。

でも、Internet上のリソースや「ホームページ(って何だろう)」を示すのにもURLは使われる。インターネットアドレスってのは、和製英語みたいなものだ。それはURL以外の何者でもない。しかし、下手するとIPアドレスと勘違いされる恐れがあるような気がする。

でも、正しいURLが書かれていれば、それをインターネットアドレスといってもホームページアドレスといっても構わないと思う。アドレスであることには間違いあるまい。問題なのは、たまにURLではなくて「www.ntt.co.jp」の様に、スキーマ部分を省略したものがあることだ。(nttがやったわけではない)

URLの記述形式には取り決めがある。それを守っていない限り、URLでもインターネットアドレスでもなんでもない。Mozillaなどは、http://を省略して打ち込んでも補ってくれる。しかし、補う前のやつはURLではない。(スラッシュ問題も同じこと。)接続した後に表示されているURLを見てみれば、そいつがただしいURLだ。自分が打ち込んだヤツとは異なっている時は、要注意。

まとめ。呼び方にはURLという正式呼称がある。とはいえ、あるいはアドレスを思い浮かべるものならなんでもいいかもしれない。ただし、表示形式は正しく書こう。


http://www.ntt.co.jp/SQUARE ...? ? ? 

雑誌の広告などで「インターネットアドレス」等と称して示されているURLほど誤っているものが多い。

一つはコンピュータ独特の「~」などが間違っていることもある。大文字小文字が区別されることを知らないために間違っていることもある。しかし、最も多いのは、ディレクトリを示すときに、最後にスラッシュを付けるのを忘れるという間違いだ。

hhttp://www.ntt.co.jp/SQUARE で示されるリソースは存在しない。正しくは、http://www.ntt.co.jp/SQUARE/ だ。

これがまかり通る理由は、Mozillaの機能として(いや、ある種のhttpdは、だったかな…)、「指定されたURLが存在しない場合、ディレクトリと間違えたかもしれないからスラッシュをつける、などのいくつかの補完を試してユーザの便宜を図る」という機能が存在するからだ。試しに、誤まった方の(スラッシュ無しの)URLを参照しようと入力して実際にアクセスした後に、実際に参照したURLを確認してみるとよい。スラッシュが付いているはずだ。

これは、どっちでもよいのではない。明らかに、「ディレクトリなのにスラッシュ無し」は間違っているのだ。仮に自動的に直してくれるとしても、それを直すためには2・3のデータのやり取りが必要になる。通信状況が悪い場合には、この2・3のやり取りすら異様に時間がかかるかもしれない。そもそも、自動的に直してくれる仕組みはあらゆる状況で通用するとは限らない。

URLは正しく書こう。

なお、「拡張子(というかピリオド)のある無し」では、それがファイルなのかディレクトリなのかを判断できない。MS-DOS系を普通に使っていると「拡張子ありがファイル、無しがディレクトリ」と思いがちだが、それはMS-DOSだけのハナシなので注意。


なお、個人的には、URLも正しく示せない会社の製品は買わないことにしている。だって、信頼できないんだもの。


でもね、RFC1738によると、サーバ名しか無い場合はスラッシュを省略できるのだ。すると、http://www.ntt.co.jp は正しいURLだ。誰だ、こんなわかりにくい規則を考えたのは? (って、ティム・バーナーズ・リーなんだけど^^; Tim Berbers-LeeはWWW発案者で、現在のW3Cのディレクター。)

いちおう、「省略してもよい」であって、書く方が正式だから、そのつもりで。


世界に向かって発信? 

例を挙げてしまおう。雑誌の広告にこんなものが存在する。「週刊●○はインターネットでも世界に向けて発信中」等と書き、「ホームページアドレス」と称してあやしいURLが書かれている。(これを見ただけで、私なんかはその雑誌を信頼しなくなるのだが…)

ホームページがWWWのことだとしてですね、WWWでは「世界に向けて発信」などできません。

WWWは、誰かがそのURLを指定してリソースを取り出そう(コピーしよう)としない限り、そのリソースは眠っているのです。どこにも送り付けたりできません。発信ではなく、「公開」しているだけなのです。

e-mailは個人宛てに発信できますが、もし面識も無い人に勝手にe-mailを送り付けたらかなり失礼です。ネットニュースは不特定多数向けに発信できますが、この場合はそれをやっているわけではありませんね。

「ホームページ(ってなんですか)」を「発信」する、というのは幻想です。やめましょう。(「発信」だと思っているから、“せっかくほーむぺーじを作ったのに、みんなが見てくれない”なんて泣き言をnewsに投稿する人がいるのかな? )






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