旅行(モンキー)編
高見山居眠りツーリング

別れは急にやって来る。

当時、会社を辞めてファミレスでバイトをしていたわしは、愚かにも夜勤明けで寝ずに出かけて行った。
それがこの悲劇を生んだ。

「伊勢湾フェリーで浜松でも行ったろか」思いわしは鳥羽へ向った。
竹の内峠から橿原、桜井、榛原、と向かったわし。
そして二見が浦からいけのうらシーサイド駅へ
鳥羽の海 いけのうらシーサイド駅

鳥羽港につくと、フェリーがない
(ついていない時はこんなもんだ。)
眠たいし、モー帰ろと、鳥羽港を後にした

飯高町の道の駅 そして高見山へ…わがモンキー最後の写真である。
写真が赤く露光しているのは…

そして眠さがどんどん増し、大宇陀の道の駅で眠いので寝たろと思い、入ったはいいが眠れず、「もう帰ろと」バイクへ

そして、モンキーの最後が来た!
!

場所は桜井市、道のカーブで居眠ってしまい道路の中心線をはみ出し、対向のバスと激突!!
わしは宙を舞い、柔道の受身よろしく、肩から着地。モンキーはの字に…
何事もなかったように、わしは立ち上がり、エライコッチャ!!
(わしやバスの後続車がダンプだったら (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル 豚ミンチ一丁上がりであった。)

救急車が登場!! 俺は現場を歩いてウロウロしていたので、救急隊はわしが怪我人と思わなかったようだ。
当然である、彼らはバスと事故したと聞いたのだから…

困った顔した救急隊、「怪我人は誰ですか?」
するとわしは手をあげ、「僕です…」
救急隊は一瞬戸惑ったようだが、
「では救急車に乗って下さい」と救急隊員。
わしは歩いて救急車に乗り、病院へ搬送された。

そして病院へ運ばれ、レントゲンをとりまくられ、医者の検診。
「小指が折れてます、直せるかな??」

そして彼はわしの小指の根元を握り、エイヤっ!!
整形外科の医者は、他の科の医者と違って荒っぽいところがある。
わしは「いてぇ〜×5」、しばらくそのやり取りが続き、彼は言った。
「無理でしたね、手術しなければいけませんね」
右手小指複雑骨折の診断…
「手術は近所の病院でしてください」
と紹介状とレントゲンをもらい、バス会社の車で法隆寺駅まで送ってもらい、無事帰宅。
オカンは呆れていた。

カメラは蓋が壊れ、口が開いていた。 
とほほ…(だから、最後の2枚は赤くなったのである)

後日、近所の病院で針金を入れる手術。
右手にゴツイギプスがついた。

そして、バス会社の人が「事故現場近くの農協でモンキーを預かっている」とのこと。
お菓子を持参して、農協に行ったらモンキーがない。
どうも盗られたようだ(取りに行こうと思ったわしもわしだが)
で農協のオッサンは「勝手に持って帰ったんやろ」ヤカラ言ってきたので、わしも応戦したがアホらしくなって、
持参したお菓子を持ったまま、農協を後にした。

その足で警察に盗難届を出しに、桜井駅前の交番へ
そして盗難届を書き終え、最後に捺印しなければならない。
ハンコをもっていないので、わしは「拇印でいいですか?」と警官に問うと、
「右手の人差し指でお願いします」と警官はわしに言った。
しかし、ギプスがついているので、机の上で人差し指を回転させながら捺印することが出来ない。
困ったわしは警官に言った。「左手ではダメなんですか???」
すると警官は、「決まりなのでダメです。」
こんなんで食い下がっても仕方ないので、わしは一休さんみたいに考えた。
そして、閃いた(というほどのことではない)
書類の捺印する位置を机の端に持っていき、捺印。
すると警官は「兄ちゃん、頭ええな」と… 「お前らがアホなだけやろ…」と心で俺は呟いた。

そして、役所に盗難届の控えを持ち、廃車
本当にモンキーが可哀相になってしまった。
今頃、盗賊のバイクのパーツになっているのだろうか??

それ以来、わしは原付に乗ったのは2・3回だけである。
今では完全に車の人になりました。

めでたし、めでたし。
追記 バス会社の人はいい人でした。

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