●基礎データ&あらすじ
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●スタッフ・声の出演  2001/06/07



●主な登場人物   2001/07/19更新



●あらすじ  2001/07/15








 
●スタッフ・声の出演


「千と千尋の神隠し」

徳間書店・スタジオジブリ・日本テレビ・電通・ディズニー・東北新社・三菱商事 提携作品
特別協賛 ネスレ ジャパングループ
配給 東宝
(C)二馬力・TGNDDTM



★メインスタッフ

制作総指揮
徳間康快
原作・脚本・監督
宮崎 駿
作画監督
安藤雅司
美術監督
武重洋二
CG
片塰満則
色彩設計
保田道世
映像演出
奥井 敦
プロデューサー
鈴木敏夫
制 作
スタジオジブリ




★主な声の出演

千尋
柊瑠美(ひいらぎるみ)
1987年生まれ、現役中学生。セントラル子供タレントに所属。6歳から芸能活動を始め、四国香川「レオマワールド」、スカイパーフェクTV、厚生省等のCMに出演。NHKの朝の連続テレビ小説「すずらん」(1999)で常磐萌役を演じる。「七曜ってなんだ?」(NHK)、「カードGメン 小早川茜」(TBS)、他に映画すずらん「少女萌の物語」など。

千尋の父
内藤剛志(ないとうたかし)
1955年生まれ、俳優。日大芸術学部卒。映画「ヒポクラテスたち」(1980)でデビュー。テレビドラマ「家無き子」(1994)のほかで脚光をあび、映画『幻の光』(1995)で高崎映画祭最優秀助演男優賞受賞。 CMにも出演し、ソニーの液晶ハンディカムCM「だってぇ〜○時間だもんっ♪」のフレーズは有名。1998年には『ベストドレッサー賞』を受賞。

千尋の母
沢口靖子(さわぐちやすこ)
1965年生まれ、女優。泉陽高卒。1984年に第1回東宝シンデレラで約3万2千人の中から選ばれデビュー。映画「刑事物語3 潮騒の詩」に出演したほか、NHKの朝の連続テレビ小説「澪つくし」(1985)に出演。ラジオ「沢口靖子のいってらっしゃい」のパーソナリティーとしても活躍。「たんすにゴン」のCMでもコミカルな役どころを演じた。

湯婆婆(ゆばーば)
夏木マリ(なつきまり)
東京都出身、5月2日生まれ、女優。1973年、「絹の靴下」で歌手デビュー。同年、新宿音楽祭新人賞受賞。ドラマ 「Gメン75」(1979)をはじめ、映画(1984)、映画「男はつらいよ」(1990)、NHK朝の連続テレビ小説「ひまわり」(1996)、ミュージカル「レ・ミゼラブル」(1997)、NHK大河ドラマ「元禄繚乱」(1999)など多数出演。1990年、向田邦子賞受賞。

釜爺(かまじい)
菅原文太(すがわらぶんた)
1933年生まれ、俳優。早大中退。「九十九本目の生娘」(1959)、「不良番長」(1969)、「関東テキヤ一家」(1970)、「仁義なき戦い」(1973)、「トラック野郎」(1975)、「太陽を盗んだ男」(1980)など多数の映画に出演。ほかに「北の国から '92巣立ち」(1992)、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」(1998)など。

ハク
入野自由(いりのみゆう)
1988年生まれ、現役中学生。劇団ひまわりのミュージカル「キッズ・エンタテイメント」(1996)に出演したほか、「逮捕しちやうぞ」(1996〜)、「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア」(1996〜)などで子役声優として出演。

リン
玉井夕海(たまいゆうみ)
1977年生まれ、現役大学生。1998年に宮崎駿氏が主催する東小金井村塾に入門し、指導を受ける。映画監督になることを目指しており、目下修行中。

青蛙
我修院達也(がしゅういん たつや)
モノマネタレント。旧芸名は若人あきら。郷ひろみのモノマネで有名になる。レコード「雪みれん」(1984)を出すなど演歌歌手として活動していた時期もある。熱海の海岸で行方不明となる失踪事件を起こし、記憶喪失タレントとしても一世を風靡した。映画「鮫肌男と桃尻女」(1998)に出演し好評を博す。田辺製薬の「アスパラドリンク」のCM(1999)にも出演。



キャッチコピー
「かつて10歳だった人達と、これから10歳になる人達へ贈る」


2001年7月20日 全国東宝洋画系ロードショー






 
●主な登場人物
    新着はで表します。(イラスト:縹さん)
千尋

荻野千尋(おぎの ちひろ)。10歳の女の子で主人公。わがままに育てられ、いつも不機嫌そうでぶちゃむくれている女の子。

ある日、両親とともに不思議な世界に迷い込む。そこは、様々な神様が疲れを癒しにやってくる温泉町で、人間が入ってはいけない世界だった。その世界の掟を破った両親はブタの姿にされてしまい、千尋はたった一人だけ取り残される。

千尋は、湯婆婆が経営する湯屋「油屋」で働き始める。働かないと生きていけない状況に追い込まれた千尋は懸命に働くが、いつしか潜在的に持っていた「生きる力」が呼び覚まされていく。
千尋の父

荻野明夫。千尋の父親で38歳。性格は非常に楽天的で好奇心の固まり。引っ越しの時も道をよく確認しないままどんどん進んでしまい、いつの間にか不思議の町に迷い込んでも面白がってまだ進み続ける。そして、ついには神様の食事に手をつけてブタの姿に変えさせられてしまう。

もちろん、父もその食事が神様への供物であると知っていたら手をつけなかったであろう。しかし「いざとなったら自分は財布もカードも持っているから大丈夫さ」という楽天的な考えで食事をむさぼりはじめてしまった。

いつの間にかルールの違う世界に迷い込んでしまった点は同情するとしても、あまりにも楽天的に過ぎるのは考えものだ。その意味で、世の中は自分のモノサシが常に通用するとは限らないことを教えてくれる存在でもある。例えば、海外旅行に行って日本にいたのと同じ価値観で行動するとヒドイ目に遭うことがあるので気をつけよう。
千尋の母

荻野悠子。千尋の母親で35歳。現実的で気が強く、夫とも対等に付き合う女性という設定。見た目は教育ママという印象を受けるが、一人娘の千尋をそれほど厳しく躾けている訳でもなさそう。クールかつ知的、教養もありそうな雰囲気も漂わせており、母や妻としてより、一人の女性としての時間を大切にしそうな感じである。

現実的な性格の割には、不思議の町に迷い込んだ時、夫と一緒になって勝手に食事に手をつけてしまい、あっさりブタの姿に変えられてしまった。我を忘れて食事をむさぼるまでには、何か心境の変化があったのだろうか?
ハク

湯屋で働いている12歳くらいのナゾの美少年。湯屋の帳場を預かっている。ハクは、千尋を小さいときから知っていたという。人間の世界での何らかのつながりがあったようだ。

不思議の町に迷い込んだ千尋と最初に出会ったのはハクであり、千尋が消えてしまいそうになるのを助けたのもハクであった。ハクは、何かと千尋を励まして力になってくれるが、湯屋の中では突き放したような冷たい態度も見せたりする。

湯婆婆の密命を受けて任務を遂行するが、瀕死の重傷を負ってしまう。そして千尋の身を挺した頑張りで助けられ、二人の過去の接点も解き明かされていくのであった。
湯婆婆 (ゆばーば)

湯屋「油屋」を経営する正体不明の魔女。強欲で、思いついたことを何でもズケズケと言って口やかましい。部下はアゴでこき使うくせに、自分の息子は甘やかし放題。人間の世界から迷い込んできた千尋を湯屋で働かせるが、名前を奪って「千」と呼ぶ。

見た目は悪役そのものであり、母親としても失格である。しかし、完全に悪役と決めつけられるキャラクターではなく、良いところと悪いところが入り交じった性格を持っていることになっている。すなわち、湯婆婆の性格は、世間の誰にでも当てはまる特質を持ち合わせているだけであり、それがたまたま目立ちすぎる形で見えているだけに過ぎないのだ。宮崎駿監督が述べるところの「世間」を代表する人物である。

双子の姉に銭婆(ぜにーば) がいる。姿形はそっくりだが、性格は対照的である。
釜爺(かまじい)

湯屋「油屋」のボイラー室を担当している老人。6本の手を自在に操り、「油屋」で使われるお湯を沸かしている。同時に薬の調合も担当しており、リクエストに応じてそれぞれの湯舟にマッチした薬湯を作り出し、供給している。部下としてちょっとワガママな(?)ススワタリがいるが、実にうまく使いこなしている。

千尋に対しての応対は冷たかったが、時には厳しく、時にはさりげなく、千尋がそこで生きていく術を教えてくれる。千尋が千として働きだしてからも何かと千尋の相談に乗ってくれ、ハクが傷ついたときにも釜爺の知恵袋と昔とった杵柄(?)が大いに役立った。

ある意味、宮崎監督が理想とする好々爺かもしれない。
リン

湯屋で働いている14歳くらいの少女。千尋と同じ人間らしいが、どのようにして不思議な世界に迷い込み、湯屋で働くようになったのかは不明である。つっけんどんだが、湯屋の先輩として千尋にいろいろと仕事を教えて面倒を見るという優しさも見せる。

不平や不満は多いが、さりとて根本的な疑問は持たず、あまり深く考えない性格らしい。働いてお金を貯め、海の向こうの世界に渡るのが夢らしいが、その夢が本当に実現出来るのかどうかまで確認しているようには見えないのは、やはり性格のせいか?
カオナシ

人間の世界でもなく、湯屋がある世界でもない、また別の世界からやってきたらしいナゾの男。その正体は一切不明である。

自ら声を発することが出来ず、青蛙などを呑み込んで、呑み込んだ相手の声を借りてしか会話をすることが出来ない。カネで全てが解決すると思い込んでおり、コミュニケーションそのものも苦手である。その場の空気が読めず、自分の思い通りにならないと暴れるという幼児性の固まり。

ハクを助けるために湯屋を出発する千尋について行く。カオナシは落ち着ける居場所を見つけることが出来るだろうか?
青蛙

湯屋で働いているカエル男。
見るからに下っ端という感じだが、本当に下っ端の役割しか果たしていないらしい。
金に目がなく、性格はせこく、夜中にこっそり砂金が落ちていないかどうか探し回るハイエナのような男である。その性格のため、カオナシが差し出す砂金に簡単に籠絡され、あっさり飲み込まれてしゃべれないカオナシの代わりにしゃべらせられる。
オオトリさま

ユーモラスなヒヨコにしか見えないが、れっきとした神様。食われてしまったヒヨコの神様であるらしい。朝食の目玉焼きがおいしく食べられるのは、オオトリさまのおかげかも?最近は月見バーガーなどというアメリカナイズされた食べ物が広く出回っている時世でもあり、オオトリさまもかなりお疲れのようである。そのためか大のお風呂好きで、湯船ではぎゅうぎゅう詰めになってほんわかしている。

銭婆(ぜにーば) 

湯婆婆(ゆばーば)の双子の姉。姿形はそっくりだが、性格は対照的で穏やかである。
もっとも、湯婆婆が悪役のように見えて悪役であるように決めつけられないのと同じように、銭婆も善人であると思い込むのは早計であろう。しかし、少なくとも映画で描かれる限りにおいては、悪人らしいところは感じられない。銭婆という名前は、いかにも銭ババァという印象も受けるが、お金に執着している風でもない。

銭婆は魔法を使うことが出来、魔法を司る印鑑を持っている。その印鑑は、一時湯婆婆に操られたハクに奪われてしまうが、印鑑は千尋が返しに行った。そして、銭婆はハクを快く許し、千尋をちゃんと守るように伝えて送り出した。

カオナシは銭婆のもとにとどまり、銭婆の手伝いをすることになったようだ。





 
●あらすじ


主人公の千尋は現代に住む10歳の女の子。ある日、両親と一緒に田舎町に引っ越す途中、不思議な場所に迷い込む。千尋は嫌がって「帰ろう!」と言うのだが、両親は面白がってどんどん先に進んでしまう。仕方なく、千尋もイヤイヤながら一緒についていった。

トンネルのある建物を抜けると、一面に原っぱが広がっていた。父は「ここはバブル時代に出来たテーマパークの跡地だな」と勝手に決めつけ、さらに先へ進んでいく。すると、おいしそうな食べ物の匂いがしてきて、両親はたまらず食べ始める。もはや両親についていけなくなった千尋は、一人で町を適当に歩き回る。

橋の上で、ひとりの少年に出会う。その少年は、千尋を見るなり厳しい表情で「ここへ来てはいけない。すぐ戻れ!」と叫んだ。千尋は訳の分からないまま引き返すが、辺りはどんどん暗くなっていき、お店には明かりが灯って人とも妖怪ともつかぬ気配が漂い始める。怖くなった千尋は両親の元に戻るが、両親はなんとブタの姿になっていた!

「キャーァァァァァ」悲鳴をあげた千尋は両親の名前を叫びながらトンネルのある建物を目指して走るが、原っぱは海のようになっていて、もはやトンネルのある建物へは戻れなくなっていた。町の雰囲気はさらに妖しくなっていく。「これは夢だ。消えろ!消えろ!」と叫ぶと、何と自分の手足が透け始めた。どうしてよいか分からない千尋はその場にしゃがみ込んでしまう。

そこへ、さきほど千尋へ「戻れ」と言った少年が走り寄ってきた。千尋はさらに怯えるが「こわがるな。私はそなたの味方だ。食べてもブタにはならないから、これを飲みなさい」と言って丸薬を飲ませた。

千尋の手足の透けが止まると、少年は千尋の手をとって油屋という神様の湯屋へ連れていった。千尋は何がなんだか分からない。少年は、千尋に噛んで含めるように説明を始めた。ここは人間が来る世界ではないこと、この世界では仕事を持たない者は消されるか動物の姿にさせられてしまうこと、この世界で生き延び、ブタになった両親を救うためには、とにかく働かなければならないことなど・・・。

「忘れないで。私は千尋の味方だからね」
「どうして、私の名前を知ってるの?」
「そなたの小さい時から知っている。私の名前は、ハクだ」

その少年の名前は、ハクといった。ハクに促され、千尋は一人で油屋の中へ入っていく。最初に入った場所はボイラー室であった。そこには、釜爺という謎の老人がいた。千尋は「ここで働かせて下さい!」と叫ぶが、そこに千尋が出来るような仕事はなかった。釜爺は「どのみち、ここで働くには湯婆婆と契約しなければいけない。湯婆婆の所へ行って運を試しな」と言った。そして、ちょうど食事の配給にやってきたリンという少女に千尋を預ける。「グッドラック!」

湯婆婆は千尋を雇うことを渋ったが、千尋は「ここで働かせて下さい!」の一点張りに根負けして、ついには契約書を出してサインさせる。湯婆婆は契約書に書かれた名前を一瞥して「ふん、千尋というのかい。贅沢な名だね。今から、お前の名は千(せん)だ。返事をしな。千!」「は、はい!」このようにして、千尋は自分の名前を奪われ、千として働き始めた―。

湯屋では、どんな仕事が待っているのか?
ちゃんと仕事をこなすことが出来るのか?
千は、自分の名前を取り戻すことが出来るのか?
謎の少年、ハクの正体は?
ハクと千尋の過去にはなにがあったのか?
千尋と両親は無事に元の世界に帰ることが出来るのか?






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