2002.5.21更新

[English]

 1997年12月16日に45歳で亡くなったニコレット・ラーソンのページです。ニコレットに関するデータを、なるべく詳細に集めていこうと思っています。
 ニコレットのバックボーカルとして参加しているアルバムについての情報、日本公演のデータや資料、ニコレットの想い出など、suzuki.yasuyuki@nifty.ne.jpまでメールをお寄せください。

 海外盤のシングルジャケットを掲載。(5.20) New  ホームページの制作と管理:鈴木康之

ニコレット・ラーソン、松田聖子をカバー

 『ROMANTIQUE』(SRCL 2296)は1991年にソニーから発売された企画アルバム。曲目リストを見ればわかるようにアメリカの有名女性シンガーが松田聖子のヒット曲を英語でカバーしたアルバム。キム・カーンズ、パティ・オースティン、デニース・ウィリアムスなどそうそうたるメンバーがそろい、なんとニコレット・ラーソンも参加している。
 彼女が歌うのは、「蒼いフォトグラフ(Pale Blue Photograph)」と「Sweet Memories」の2曲。所詮企画物の範疇を出ていなくて、有名女性シンガーを並べたわりには、歌にパワーはない。ニコレットも、声はよく出ていないし、ベストの状態でレコーディングしたとは思えない出来。何よりも、松田聖子の曲はニコレットには合っていない。ジャケットの表記が、「ニコレッタ・ラーセン」になっているのも悲しい。
 でも、ニコレット・ラーソンの貴重なボーカルであることは間違いない。アメリカではほとんど知られていないはずだ。僕も、ヤフーのオークションで見つけるまで、こんなアルバムが出ていることは知らなかった。
 制作・録音はすべてロサンゼルスで行われたらしく、プロデューサーはRandy Petersen とJoe Okudaとなっている。

1. 抱いて…/キム・カーンズ
2. 赤いスイートピー/パティ・オースティン
3. ガラスの林檎/デニース・ウィリアムス
4. 蒼いフォトグラフ/ニコレット・ラーソン
5. 小麦色のマーメイド/キャット・アダムス
6. ボン・ボヤージュ/カトリーナ・パーキンス
7. 瞳はダイヤモンド/デニース・ウィリアムス
8. ハートのイアリング/キャット・アダムス
9. Sweet Memories/ニコレット・ラーソン
10. 時間旅行/パティ・オースティン

ニコレット・ラーソン、17歳のボーカル

 Jerry Jeff Walker の「Best of the Vanguard Years」(Vanguard Sessions 79532-2)というアルバムで、ニコレット・ラーソンのボーカルを聞くことができます。
 このアルバムは、シンガー・ソングライターのジェリー・ジェフ・ウォーカーのヴァンガード時代のベストアルバムで、67年から69年の3枚のアルバムからセレクトされています。20曲のなかに、2曲のボーナストラックがあって、そのうちの1曲「ルイーズ」で、ニコレットがデュエットしています。

 レコードコレクターズ誌99年7月号掲載の小川真一氏の評によれば、
「……故ニコレット・ラーソンとドブロ奏者のマイク・オールドリッジの3人によるシンプルな演奏。ジェフのヴォーカルに寄り添うようなニコレットの歌が何とも可憐で素晴らしい。……未発表のデモテープ≠ニしか記載がなく、詳細不明。ニコレットとジェリー・ジェフの交流、これだけの演奏がなぜ今までお蔵入りになっていたのか、謎は深まるばかり。」

 明確な記載はありませんが、おそらく1969年の録音で、ニコレットは当時17歳のはず。おそらくこれが録音された最初のボーカルということになります。
 輸入盤でしか手に入りませんが、ぜひ一聴をおすすめします。

1999年9月15日、初のベストアルバム
『ヴェリー・ベスト・オブ・ニコレット・ラーソン』
日本でも発売


 アメリカでは8月17日、日本では9月15日に、ニコレット・ラーソンのベストアルバム『The Very Best of Nicolette Larson』が発売。収録は16曲。日本盤には、ボーナストラックとして、「Lotta Love」のdisco stereo mixが追加される。

 1〜4が、『Nicolette』から。5と6はライブで、おそらくプロモーション盤として出たロキシーでのライブ。ブートでは手にはいるが、公式に出るのは初めて。
 7は『In the Nick of Time』、8と9は『Radioland』、10は『ミスター・アーサー』のサントラから。このサントラ盤CD日本ではまだ手にはいるが、アメリカでは入手困難。
 11と12は『All Dressed up & No Place to Go』、13は『Say When』、14と15は、『Rose of My Heart』、そして、最後の16は『Sleep, Baby, Sleep』から。
 レーベルを超えて彼女の7枚のアルバムからほどよく選曲されている。You Send Me は、Dancin' Jones は、とも思うが、まずは、初めてのベスト盤が出ることを喜びたい。これが売れて、全オリジナルアルバムのCD化、ライブ盤の発売、未発表曲満載BOXの発売が実現することを祈りつつ。

1. Lotta Love
2. Rhumba Girl
3. Give A Little
4. Angels Rejoiced
5. French Waltz - (live, 1978)
6. Baby, Don't You Do It - (live, 1978)
7. Let Me Go, Love - (with Michael McDonald)
8. Radioland
9. Ooo-eee
10. Fool Me Again
11. I Only Want To Be With You
12. Two Trains
13. Only Love Will Make It Right
14. Let Me Be The First
15. That's How You Know When Love's Right - (with Steve Wariner)
16. Irish Lullaby

トップページ(The Pigeon Post)に戻る