【2007年3月3日】
※葛西臨海公園(8:40〜13:30)
到着時は既に干潟が大きく広がり始めているところで、午前11時頃の干潮時には旧江戸川河口のカキ礁も姿を現した。最初に公園中央部を経由して西渚観察ポイントに向かい、午前10時半頃まで探鳥した後、公園西側を回って最後は鳥類園周辺で探鳥した。今季初めてコチドリを見ることができたが、他はこれまでと同様であった。ただ汽水池干潟にはシギ・チドリ類の姿は見られなかった。園内はウグイスのさえずりがあちこちで聞かれ、ハクモクレン、コブシ、オガタマノキといったモクレン類の花が咲き始め、オオシマザクラの芽もふくらみ始めていた。主なものは次のとおり。
○ホオジロガモ 2羽(西渚付近で♀タイプ1羽が見られた他、旧江戸川護岸付近で♂成鳥1羽が見られた)
○ウミアイサ 2羽(♀タイプのみ。西渚付近と旧江戸川河口付近で見られた)
○ワシカモメ 1羽(成鳥冬羽と思われる個体。午前9時半過ぎに東渚付近の棒杭上に休んでいるのを見つけたが、その後水面に降りた後、飛び立って羽田沖方面に飛び去った。一時的にセグロカモメを伴って飛翔する形となったことから、上面の色調や風切のパターンなどがよく観察できた。今季当地付近で時折見られている個体と思われる)
○ズグロカモメ 1羽(成鳥夏羽。西渚など。午前9時頃から西渚に飛来しては、ユリカモメに混じりながら採餌したり休息したりしていた。東渚干潟上を舞っているのも見られたが、西渚内で過ごすことが多かった)
○チュウヒ 1羽(淡水池など。午後1時過ぎに東渚アシ原上を舞っているのが見られたが、その後水路をわたって汽水池上空を通過し淡水池に進入して中央部のアシ原内に降りた。今季越冬中の個体と思われた)
○コチドリ 1羽(♂と思われる個体。正午前に水路護岸で見つけた。今季初認。これまでに比べると10日前後早い飛来と思われる)
○シロチドリ 34羽(東渚など。午前10時頃のカウント数。西渚にも3羽が飛来した)
○トウネン 1羽(東渚。午前10時頃にハマシギのカウント中に確認した。干潟上で採餌していた。ヨーロッパトウネンの可能性が高いと思われたが、距離が約200mあり確定することは困難であった)
○ハマシギ 928羽(東渚など。午前10時頃のカウント数。午前9時半頃のカウントでは西渚干潟にも308羽が飛来していた)
○タシギ 1羽(汽水池付近。午後1時過ぎに水路方面から飛来した)
○タマシギ 1羽(♀1羽。淡水池)
○セイタカシギ 3羽(旧江戸川舞浜側護岸付近。本日は汽水池へ飛来している個体は確認できなかった)
○コゲラ 1羽(又は2羽。公園西側)
○タヒバリ 3羽(西渚付近)
○アカハラ 4羽(汽水池周辺など)
○シロハラ 2羽(公園西側など)
○ツグミ 約30羽(淡水池周辺など)
○ヒガラ 2羽(公園西側。ヤマガラ、メジロなどとの混群中に見られた)
○ヤマガラ 7羽(公園西側など)
○オオジュリン 約30羽(汽水池、淡水池周辺。好天であったこともありアシ原内で採餌する群がよく見られた)
○シメ 1羽(公園西側。木立内の地上で採餌しているのが見られた)
○カケス 4羽(淡水池付近など。水呑みにきたり飛翔移動するのが見られた)
以上。
【2007年3月4日】
※葛西臨海公園(7:30〜13:40)
到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。干潮時の午前11時半頃には旧江戸川河口のカキ礁や水路干潟も姿を現した。最初に鳥類園周辺で探鳥した後、午前10時半頃から西渚観察ポイントに向かい正午過ぎまで探鳥した後、公園西側を回って切り上げた。観察センター付近でアリスイを見ることができたが、他はこれまでと大きくは変わらなかった。沖合いのスズガモを中心とした水鳥の群は大きくなっていた。また、汽水池干潟にはセイタカシギが飛来し集結し始めているようであった。昨日と同じように園内はウグイスのさえずりがあちこちで聞かれた。主なものは次のとおり。
○ホオジロガモ 1羽(♀タイプ。西渚付近)
○ウミアイサ 7羽(♀タイプのみ。西渚付近と旧江戸川河口付近で見られた)
○ワシカモメ 1羽(成鳥冬羽と思われる個体。午前10時半頃に東渚干潟上に集結したセグロカモメ類約50羽の中で休んでいるのが見られた。その後、カモメ類がいっせいに飛び立った際には本個体は干潟沖合い付近を旋回飛翔し、その後着水して水面に浮かんだ)
○ズグロカモメ 1羽(成鳥夏羽。東渚。午前10時半頃に東渚干潟上を舞っているのが見られた。観察時間中は西渚への飛来はなかった)
○ミサゴ 1羽(東渚沖合い。午前11時半頃に沖合いの棒杭に飛来したが、観察時間中には狩りは行わなかった)
○トビ 2羽(観察センター上空。午前9時半頃に2羽が揃って旋回しながら上空を通過し北東方向に去った)
○クイナ 2羽(視認できたのは淡水池東側の1羽のみであったが、汽水池アシ原付近でも声が聞かれた)
○シロチドリ 8羽(東渚。午前11時頃のカウント数)
○トウネン 1羽(東渚。午前11時頃にシロチドリ群付近にいるのを確認した。ヨーロッパトウネンの可能性もあると思われたが、距離が約200mあり確定することは困難であった)
○ハマシギ 約800羽(東渚など。午前10時半過ぎの一部カウントのうえでの推計数。一部は一時的に西渚付近にも飛来した他、干潮時は旧江戸川河口付近に生じた干潟にも移動していた)
○アカアシシギ 1羽(汽水池。セイタカシギ群やオオハシシギとともに旧江戸川対岸を中心に越冬していた個体。午前8時には汽水池に飛来して擬岩付近で採餌していた。なお、オオハシシギはまだ汽水池に飛来していないようである)
○タシギ 9羽(汽水池)
○タマシギ 1羽(♀1羽。淡水池)
○セイタカシギ 15羽(汽水池など。午前8時には15羽が擬岩付近に飛来していた。当地周辺で越冬していた個体数は8〜9羽であったと思われることから繁殖期前の集結が始まっているのではないかと思われた)
○カワセミ 1羽(又は2羽。汽水池)
○アリスイ 1羽(汽水池。午前9時半頃に教えていただき見ることができた。観察センター東側の岩のある草地周辺で地上で採餌したり岩上で日光浴したりしていた)
○コゲラ 1羽(淡水池北側樹林地付近)
○タヒバリ 2羽(西渚付近)
○アカハラ 5羽(汽水池周辺など)
○シロハラ 2羽(公園西側など。なお、この他にツリーと鳴きながら樹林内を移動する個体も相当数見かけたが、同定することはできなかった)
○ツグミ 約20羽(淡水池周辺など。干潟に降りている個体も目立つようになってきた)
○ヒガラ 1羽(汽水池南側樹林地。ヤマガラ、シジュウカラ、メジロとの混群中に見られた。公園西側の個体群とは異なるものと思われる)
○ヤマガラ 4羽(淡水池北側など)
○オオジュリン 約40羽(汽水池、淡水池周辺。好天であったこともありアシ原内でアシの葉鞘をはがしたり穂を採食したりしている群がよく見られた)
○ウソ 4羽(公園北西部。午後1時過ぎにサクラに飛来しているのを見ることができた。いづれも亜種アカウソと思われた。♂成鳥1羽と♀1羽に♂若鳥2羽の群と思われた。サクラの芽を盛んに採食していたが、その後はクスノキの樹冠部内に静止して休んでいた)
○シメ 1羽(公園西側)
○カケス 4羽(公園西側など)
以上。
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