【2003年10月4日】
※葛西臨海公園(7:30〜16:00)
本日は小潮で、到着時は干潮の少し後。午後2時過ぎにかけて、ゆっくりと潮位が上昇した。そのため、干潟が全体的に冠水したのは午後3時過ぎであった。公園西側もふくめ、全体的に探鳥した。クロツラヘラサギが再び2羽となり、揃って汽水池に飛来するようになっていた。特に変わったものは見られなかったが、カモ類が多くなっていた他、小鳥類もいくらか見られた。主なものは次のとおり。
○シマアジ 1羽(淡水池。午前9時過ぎに、一時的にヒドリガモ群に混じって水草のある付近で採餌したが、その後アシの陰に隠れてしまった。♀と思われる個体であった)
○ヨシガモ 4羽(淡水池。エクリプス個体。ヒドリガモ群に混じって池中央部で水草を採食したり、島部に上がって休息したりしていた)
○ワシカモメ 1羽(東渚。約200mの距離があったが、午後1時頃に西渚寄りの干潟に降りていたことから確認できた。9月27日に確認したものと同一と思われ、東渚内のカモメ群中に留まっているようである)
○ミサゴ 1羽(東渚内や旧江戸川河口周辺の棒杭に休止していることが多かった)
○トビ 2羽(正午過ぎに、水族園上空を帆翔しながら上昇する2羽が見られ、1羽は淡水池上空を通過した)
○チョウゲンボウ 1羽(午前10時過ぎに観察センター付近を東から西方向に通過した)
○ヨシゴイ 2羽(淡水池。いずれも幼鳥。午前中に淡水池の水門付近のアシ原を中心に短距離を飛翔したり、アシにつかまって採餌するのが見られた)
○クロツラヘラサギ 2羽(汽水池。いずれも若鳥。午前8時半頃に擬岩付近の汽水池で揃って採餌するのを見ることができた他、午後3時半頃には擬岩前の棒杭で休息するのが見れた。3日ほど前から再び2羽となり、揃って汽水池に飛来するようになったとのことであった。いただいた情報によると、東渚と行き来しているようで、本日も明け方から午前9時頃までの間に3回も往復したとのことであった)
○コチドリ 1羽(汽水池。幼鳥)
○シロチドリ 8羽(東渚)
○ダイゼン 2羽(東渚。西側堤防上で休息していたことから幼鳥であることが確認できた)
○アカアシシギ 2羽(汽水池。幼鳥)
○アオアシシギ 11羽(汽水池など)
○オオハシシギ 1羽(汽水池。冬羽。アオアシシギ群中で休息)
○オオソリハシシギ 7羽(東渚。幼鳥からなる群のようであった)
○ダイシャクシギ 1羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 8羽(淡水池)
○セイタカシギ 20羽(汽水池)
○ツツドリ 2羽(暗色型のみ。鳥類園内のサクラの木立に潜り込んだり、追飛したりしているのを見ることができた)
○カワセミ 2羽(又は3羽。淡水池、汽水池周辺。2羽が追飛するのも見られた)
○キビタキ 3羽(公園西側。♂1羽、♀タイプ2羽を見ることができた)
○コサメビタキ 1羽(公園中央部)
○エゾビタキ 1羽(鳥類園)
以上。
【2003年10月5日】
※葛西臨海公園(7:10〜16:10)
到着時は干潮。既に干潟は大きく広がっており、上潮に変わって干潟が冠水したのは午後1時頃であった。午前中は鳥類園を中心に探鳥し、正午過ぎから西渚観察ポイント、公園西側へと回った。基本的には昨日と同様で、特に変わったものは見られなかった。また、猛禽類のせいか、東渚には小型・中型のシギ・チドリ類はほとんど見られなかったが、沖合いのスズガモ群は1000羽を超えているようであった。なお、汽水池でクイナが初認されたとのことであったが、我々は見れなかった。主なものは次のとおり。
○ヨシガモ 5羽(淡水池。エクリプス個体。羽数が多くなっており、約40羽のヒドリガモとともに水草を採食していた。本年は水草が繁茂しているせいか長期間留まっている)
○ミサゴ 1羽(旧江戸川河口付近の竹杭や東渚沖杭に休止しているのが見られた)
○オオタカ 1羽(幼鳥。午前9時頃には淡水池北側のマツの木に休止しているのが見られた。午前10時頃には淡水池上空でカラス2羽にモビングされて北方向に逃れる個体が見られたが、同一個体と思われた)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。午前8時頃に、東渚干潟上で獲物の羽根をむしっているのを見つけた。採食後、少し移動して干潟内の低い棒杭に止まったが、まもなく視界が遮られて見えなくなった)
○クロツラヘラサギ 2羽(若鳥。午前8時頃に、1羽が東渚アシ原と鳥類園上空を行き来するのを目撃したが、汽水池には降りなかった。いただいた情報によると、早朝には汽水池で1羽が見られたものの、その後東渚に移動したとのことであった。午後1時過ぎには西渚観察ポイントから2羽が揃って採餌、休息しているのが確認でき、嘴を合わせたり互いに羽繕いをしていると思われる行動も観察できた)
○ダイゼン 1羽(西渚)
○アカアシシギ 3羽(汽水池。幼鳥)
○アオアシシギ 13羽(汽水池など)
○オオハシシギ 1羽(汽水池)
○オオソリハシシギ 8羽(東渚)
○ダイシャクシギ 2羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 1羽(淡水池)
○セイタカシギ 20羽(汽水池など。一時的に旧江戸川を越えて舞浜側のアシ原育成地に移動したりしていた)
○ツツドリ 1羽(又は2羽。暗色型幼鳥。鳥類園内のサクラの木や地上で盛んに採餌しているのを見ることができた)
○カワセミ 1羽(淡水池)
○メボソムシクイ 3羽(又は4羽。公園西側)
○キビタキ 4羽(公園西側、鳥類園。1♂3♀であった。なお、他の場所でも鳴き声などが聞けたが視認することはできなかった)
○ヤマガラ 1羽(公園西側。当地では珍しい)
○カケス 13羽(汽水池南側。ジェーという鳴き声が比較的頻繁に聞けた。午前11時半頃には、マツ林から次々に東方向に飛び出し、11羽の群となって旧江戸川を越えて舞浜上空に移動していくのが見られた。その後も、汽水池南側のサクラの木立などで2羽が見られた)
以上。
【2003年10月11日】
※葛西臨海公園(7:20〜12:40)
到着時は満潮を過ぎたところで、午前8時くらいから徐々に干潟が出現した。午前中は、主として鳥類園で探鳥し、正午過ぎから西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行った。クロツラヘラサギが汽水池で見られた他、カラシラサギも確認できた。また、午前8時過ぎに淡水池周辺で、カラスに追い出された小型の猛禽類を目撃したが、汽水池側の木立に逃げ込んだことから、きちんと確認することはできなかった。なお、カモ類は、淡水池に今季初めてキンクロハジロ群が入った他、渚沖合いのスズガモ群は約1万羽を超える数にまで多くなっていた。主なものは次のとおり。
○ミサゴ 1羽(東渚周辺を飛翔したり、東渚内の棒杭や沖杭に休止するのが見られた)
〇トビ 1羽(正午前に、葛西臨海水族園上空から淡水池上空を通過した)
○チョウゲンボウ 1羽(又は2羽。午前7時半頃に、若鳥と思われる1羽が西渚上空に出現し、シロチドリ群を襲ったが、狩りに失敗し、その後は流木に休止しているのが見られた。その後、午前9時半頃に、1羽が鳥類園上空で帆翔・旋回を繰り返すのが見られたが、同一個体の可能性もあるものと思われた)
○カラシラサギ 1羽(汽水池。午前9時頃に見られた。冬羽に換羽中と思われる個体であったが、嘴は全体的に鈍い黄色であり、冠羽はまだ目立っていた。9月21日、23日、28日に確認した個体と同一の可能性が高いと思われるが、我々がカラシラサギを10月に確認したのは初めてであった)
○チュウサギ 1羽(汽水池)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。探鳥時間中は汽水池に留まっており、揃って採餌行動を取ったり、棒杭上で休息したりしていた。7月10日に2羽となって3ケ月が経過したことになった)
〇シロチドリ 76羽(西渚など)
〇メダイチドリ 12羽(東渚など。遠方できちんとカウントできなかった。なお、東渚に群れていた小型のシギ・チドリ類は約110羽であり、ハマシギなども混じっていたようであったが、きちんと識別できなかった)
○ソリハシシギ 1羽(西渚)
○アオアシシギ 10羽(汽水池など)
〇キアシシギ 2羽(鳥類園南側護岸部。幼鳥と思われる個体)
〇オオハシシギ 1羽(汽水池)
〇オオソリハシシギ 7羽(東西渚)
○ダイシャクシギ 1羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 7羽(淡水池)
○セイタカシギ 12羽(汽水池)
〇ツツドリ 1羽(鳥類園、暗色型幼鳥)
○カワセミ 1羽(又は2羽。淡水池、汽水池)
〇カケス 1羽(ジェーという鳴き声は、時折各所で聞けたが、姿が見れたのは淡水池北側を移動している個体のみであった。鳴き声からして4〜5羽はいるものと思われた)
※谷津干潟(13:20〜15:40)
到着時は干潮。既に干潟は大きく広がっており、シギ・チドリ類が比較的多く集まっていた。また、カモ類も多かった。比較的珍しいものとしてコオバシギが見られたが、他は、カモ類もふくめて特段変わったものは見られなかった。なお、午後2時20分頃にハヤブサが出現し、かなりのシギ・チドリ類が干潟外に出てしまった。また、干潟内は再びアオサが堆積し、多くなってきていた。主なものは次のとおり。
〇ハヤブサ 1羽(亜成鳥と思われる個体。午後2時20分頃に干潟上空に出現し、カモ類を襲ったが狩りに失敗した。その後、観察センター南側上空で旋回を繰り返し、約5分後に再び干潟に急降下して狩りを行ったが失敗し、船橋競馬場方面に飛び去った)
○チュウサギ 3羽(サギ群中)
○コチドリ 1羽(幼鳥。午後2時頃に飛来した)
〇シロチドリ 16羽
○メダイチドリ 6羽(もっといたものと思われる。きちんとカウントできなかった)
○ダイゼン 48羽(午後2時頃のカウント数)
○トウネン 18羽(もっといたものと思われる。きちんとカウントできなかった)
○ハマシギ 約20羽
○オバシギ 14羽(幼鳥)
〇コオバシギ 2羽(幼鳥)
○ソリハシシギ 6羽(干潟東端部で群を作っていた)
○アオアシシギ 2羽
○オグロシギ 12羽
○オオソリハシシギ 15羽
○ダイシャクシギ 3羽
○セイタカシギ 11羽
以上。
【2003年10月12日】
※葛西臨海公園(9:20〜15:30)
到着時は満潮を過ぎて、干潟もかなり広がっていた。朝方の雨も到着時にはほぼ上がり、薄日が差すようになっていた。まず、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、その後は鳥類園で探鳥した。いろいろな種類が見られたが、基本的にはこれまでと同様で、特に変わったものは見られなかった。なお、いただいた情報によると、カラシラサギは午前中に昨日同様汽水池で見られたとのことであったが、我々は確認できなかった。主なものは次のとおり。
○ミサゴ 1羽(午前中は東渚内の西渚に近い棒杭上で休止していたことから、羽繕いなどの様子を見ることができた。胸帯が太く、濃かったことから♀と思われた)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。このところ終日汽水池に留まる傾向があり、本日も2羽が揃って汽水池内で採餌したり、棒杭上で休息したりしていた)
〇クイナ 1羽(汽水池)
〇シロチドリ 約50羽(東西渚。西渚干潟にも2羽が飛来した。東渚には、シロチドリ・ハマシギを中心とするシギ・チドリ群約160羽が見られたが、遠方のものは識別が困難であった)
〇メダイチドリ 10羽(東渚。きちんとカウントできなかった)
〇ハマシギ 約60羽(東西渚。西渚にも4羽が飛来した。もっといたものと思われる)
〇ミユビシギ 4羽(幼鳥。西渚にも2羽が飛来した)
○ソリハシシギ 1羽(西渚)
○アオアシシギ 12羽(汽水池など。冬羽個体も見られた)
〇キアシシギ 3羽(いずれも幼鳥。東西渚間水路護岸部)
〇オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。汽水池)
〇オオソリハシシギ 7羽(東西渚。西渚にも2羽が飛来した)
○ダイシャクシギ 2羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 13羽(淡水池に多かったが、汽水池でも見られた)
○セイタカシギ 20羽(汽水池に多かったが、淡水池や東渚でも見られた)
〇ツツドリ 1羽(鳥類園、暗色型。飛び出して木立に入るのが見られただけで、じっくりとは見られなかった)
○カワセミ 2羽(淡水池。追飛も見られた)
〇メボソムシクイ 3羽(鳥類園内。低木の茂みの中を移動しているのが見られた)
〇キビタキ 4羽(鳥類園内。♀タイプのみ)
〇カケス 3羽(又は5羽。ジェーという鳴き声は、時折各所で聞けたが、姿が見れたのは汽水池周辺を移動している個体のみであった)
以上。
【2003年10月13日】
※葛西臨海公園(8:20〜15:10)
到着時は満潮を過ぎていたが、南からの強風のため、干潟が広がり始めたのは午前10時を過ぎてからであった。正午前からは時折雨も混じるようになり、午後2時前からの約1時間は風雨ともに非常に強い状況となった。このため、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わず、鳥類園でのみ探鳥した。なお、午後2時頃からの約1時間は観察センターに避難させていただいた。渚周辺のシギ・チドリ群を探鳥できなかったこともあり、確認できた種類は少なめで、特に変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。
○チュウヒ 1羽(午前9時半頃に、東渚アシ原上を強風にあおられながら飛翔しているのが見られた)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。汽水池。本日も2羽が揃って汽水池内の棒杭上で休息していたが、その後汽水池で採餌を行った。いただいた情報によると、正午過ぎに汽水池から東渚に飛び去ったとのことであった)
〇クイナ 1羽(汽水池。午後1時半頃にアシ原から出てきて水浴した後、羽繕いなどを行った)
○アオアシシギ 14羽(汽水池、淡水池。冬羽個体も見られた)
○タシギ 20羽(淡水池に多く、降雨後の午後3時頃は冠水した湿地で19羽が採餌しているのが見られた。汽水池・擬岩前でも1羽見られた)
○セイタカシギ 24羽(汽水池に多かったが、淡水池でも見られた)
○カワセミ 1羽(汽水池)
〇カケス 3羽(ジェーという鳴き声は、比較的多く聞けたが、汽水池周辺を移動している姿も最大3羽が見れた)
以上。
【2003年10月18日】
※葛西臨海公園(6:00〜14:20)
本日は小潮で、昼間の潮位変化は乏しかった。かなり広がっていた干潟も、午前10時過ぎの満潮に向かって徐々に冠水したが、わずかに干潟が残った。最初に、公園中央部、公園西側を探鳥し、その後は鳥類園で探鳥した。引き続き、クロツラヘラサギを汽水池で確認することができたが、基本的にはこれまでと同様で、特に変わったものは見られなかった。なお、淡水池でマガモ(♂)の生殖羽の個体が見られた他、ジョウビタキを初認した。また、東渚周辺のユリカモメは1000羽を超える個体数となっており、朝方は河口から荒川を遡行する群も見られた。主なものは次のとおり。
○ミサゴ 1羽(午前中は見られなかったが、正午過ぎには沖杭で休息していた。その後、午後1時過ぎには東渚に飛来し、数回ダイビングを行って魚を捕らえたものの、カモメ類の執拗な追飛により空中で放棄してしまった)
〇トビ 1羽(正午過ぎに淡水池北側を通過した)
〇オオタカ 1羽(若鳥。午後2時頃に淡水池北側で見られた。カラス2羽に追われて、マツの木付近の茂みに逃げ込んだが、その後周回路付近を低く滑空しながら、汽水池北側の茂みに移動した)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。本日も一時的に東渚に移動したものの、探鳥時間中は、ほとんど汽水池に留まっていた。汽水池内で採餌したり、棒杭上で休息したりしていた)
〇クイナ 1羽(汽水池)
〇シロチドリ 約50羽(東渚。東渚には、シロチドリ・ハマシギを中心とするシギ・チドリ群約200羽が見られた)
〇ハマシギ 約150羽(東渚。きちんとカウントできなかった)
○アオアシシギ 12羽(汽水池など)
〇オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。汽水池)
〇オオソリハシシギ 1羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(西渚)
○タシギ 11羽(淡水池4羽、汽水池7羽)
○セイタカシギ 18羽(汽水池など)
〇ツツドリ 1羽(鳥類園観察センター付近、暗色型)
○カワセミ 2羽(又は3羽。淡水池、汽水池など)
〇セグロセキレイ 1羽(汽水池。通過個体であったようで、まもなく北西方向に飛び去った。当地では珍しい)
〇ジョウビタキ 2羽(♂1羽、♀タイプ1羽。いずれも鳥類園内。今季初認)
〇キビタキ 1羽(鳥類園内。♀タイプ)
〇ヤマガラ 3羽(公園中央部。タブノキの茂みで小群が動き回っていた)
〇カケス 2羽(鳴き声は各所で聞けたが、姿が確認できたのは移動しているもののみであった)
以上。
【2003年10月19日】
※葛西臨海公園(7:40〜15:30)
到着時は干潮。干潟はかなり広がっており、午後2時頃の満潮に向かって徐々に冠水した。主として鳥類園で探鳥したが、午前10時半頃から正午頃までは西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥も行った。基本的にはこれまでと同様で、特に変わったものは見られなかったが、渚周辺の水鳥の数はさらに多くなってきているようで、カンムリカイツブリやホシハジロ群も確認できた。また、猛禽類も比較的目立った。主なものは次のとおり。
○カンムリカイツブリ 3羽(東渚沖合い。冬羽個体。今季初認)
○アジサシ 2羽(渚周辺。1羽は鳥類園、東渚間水路内の敷設物上で休息していたことから比較的近距離から観察できたが、若鳥と思われた)
○ミサゴ 2羽(東渚周辺に定着している個体は、東渚内の棒杭上で休息しているのが見られた。2羽が同時に見られたのは午前11時過ぎで、渚上空で揃って帆翔しながら上昇し、荒川河口方面まで移動した。その後、1羽は渚橋付近を経て東渚に戻ったが、もう1羽は荒川上流方向に飛び去った)
○チュウヒ 1羽(比較的よく飛翔した。午前中に2回ほど、東渚アシ原上空を舞うのを見ることができた)
〇オオタカ 1羽(若鳥と思われる個体。午前9時頃に鳥類園から北西方向の公園中央部上空をカラス3羽に追われて、北方向に飛び去る個体が見られた)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。午前8時半頃に東渚干潟内の漂着物上に休止しているのを見ることができた)
○チュウサギ 1羽(冬羽個体。東渚のサギ群中に見られた)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。主として汽水池。本日も正午前後に一時的に東渚に移動したものの、ほとんど鳥類園に留まっていた。我々は汽水池内で採餌したり休息するのを見た他、東渚でも確認した。いただいた情報によると午前10時半頃からの約1時間は初めて淡水池湿地に揃って飛来し、採餌を行ったとのことであった)
○シロチドリ 約100羽(東渚。きちんとカウントできなかった)
○ハマシギ 約450羽(東渚。午前8時半頃にはシギ・チドリ群約580羽がカウントできた。シロチドリ、ハマシギ以外にもメダイチドリ、ミユビシギなどが混じっているようであったが、遠方のため、きちんと識別できなかった。なお、ハマシギ11羽は西渚にも飛来した)
○ダイゼン 1羽(一時的に西渚に飛来した)
○アオアシシギ 10羽(汽水池など)
○オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。汽水池)
○オオソリハシシギ 4羽(東渚。干潟冠水後は西側堤防のテトラポット上で休息した)
○ダイシャクシギ 2羽(東渚)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 4羽(淡水池1羽、汽水池3羽)
○セイタカシギ 18羽(汽水池)
○ツツドリ 1羽(午前9時前に、淡水池北側木立から汽水池に向かって飛翔するのを見ることができた。暗色型であった)
○カワセミ 3羽(鳥類園内の他、水路でも見られた)
○セグロセキレイ 1羽(公園中央部。午前8時頃に、花畑跡にハクセキレイが約20羽集まっていたが、その中に見られた。しかしながら、まもなく渚方向に飛び去った)
○キビタキ 2羽(鳥類園内。成鳥♂1羽、♀タイプ1羽)
○カケス 4羽(淡水池や汽水池周辺を飛翔する姿を視認することも多かった。同時に見れた最大羽数は3羽であったが、鳥類園全体に潜んでいるようで、もっといるものと思われる)
以上。
【2003年10月25日】
※葛西臨海公園(7:20〜13:30)
到着時は満潮を過ぎて、干潟が広がり始めているところであった。まず、公園中央部で探鳥し、その後は主として鳥類園で探鳥したが、午前10時半頃から正午頃までは西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥も行った。通過群と思われるタゲリが見られたが、他はこれまでと同様で、特に変わったものは見られなかった。渚周辺のユリカモメ、スズガモ群はさらに多くなってきていた。また、生殖羽となった♂6羽を含む14羽のマガモの群も見られた他、アオジやツグミ類と思われる地鳴きも聞かれた。主なものは次のとおり。
○カンムリカイツブリ 4羽(東渚沖合い。冬羽個体)
○ヨシガモ 3羽(淡水池。エクリプス個体のみ)
○ワシカモメ 1羽(第1回冬羽と思われる個体。午前8時過ぎに、東西渚間水路の護岸に打ち上げられた魚に、セグロカモメの若鳥などとともに集まっているのが確認できた。これまで確認されている個体と同一と思われる)
○ミサゴ 1羽(東渚内の棒杭上で休息したり、干潟上に舞い降りたりしているのが見られた。正午頃からは沖杭に移動していた)
○チュウヒ 1羽(午前10時頃に東渚アシ原上空を舞っているのを見ることができたが、時折ミサゴと絡んだりしていた)
○ハヤブサ 1羽(亜成鳥と思われる個体。午前10時半頃に東渚中央丘の岩上に休止しているのを見ることができた。先週見られた個体とは異なる個体であった)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。到着時は汽水池の棒杭で休息していたが、午前10時半頃に飛び立ち、東渚方面に移動した。その後も、午前11時頃には東西渚間水路付近の浅瀬に飛来して採餌したり、午前11時半頃には東渚の汀線沿いで採餌しているのが確認できた)
○シロチドリ 約70羽(東渚。午前11時頃のカウント数)
○タゲリ 13羽(午前11時頃に、群が東渚上空を飛翔しているのが見れたが、東渚干潟に舞い降りたようであった。その後、再び群が上空に舞い上がり、やや蛇行しながら舞浜上空方面に飛び去った)
○ダイゼン 1羽(東渚西側護岸)
○ハマシギ 約380羽(東西渚。午前11時頃のカウント数。なお、西渚にも100羽を超える個体が飛来していた)
○ミユビシギ 1羽(西渚。幼鳥。ハマシギ群中に見られた)
○アオアシシギ 10羽(汽水池)
○オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。汽水池)
○オオソリハシシギ 3羽(東渚。一時的に2羽が西側堤防のテトラポット上で休息しているのも確認できた)
○ホウロクシギ 1羽(西渚。午前8時頃に東渚に移動するのが見れた)
○タシギ 1羽(汽水池)
○セイタカシギ 19羽(汽水池)
○カワセミ 2羽(又は3羽。汽水池、淡水池。追飛も見られた)
○ジョウビタキ 1羽(♀タイプ。公園西側)
○ヤマガラ 1羽(公園中央部)
○カケス 5羽(淡水池や汽水池周辺で、かなり頻繁に飛翔するのが見られた。同時に見れた最大羽数は淡水池で2羽、汽水池で3羽であったが、もっといるものと思われる)
以上。
【2003年10月26日】
※葛西臨海公園(7:30〜15:30)
到着時は満潮を過ぎたところであった。西渚の砂地には、多くのカモメ類やシギ・チドリ類が羽を休めていたが、午前8時を過ぎて干潟が広がり始めるとともに、東渚に移動し始めた。公園中央部で探鳥した後、正午過ぎまで鳥類園で探鳥したが、午後1時頃からは西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行った後、公園西側に回った。基本的には昨日と同様で、特に変わったものは見られなかったが、天候が回復したせいか、わたりと思われるヒヨドリの大きな群がいくつも見られた。主なものは次のとおり。
○カンムリカイツブリ 7羽(東渚沖合い。冬羽個体)
○ミサゴ 1羽(東渚内の棒杭上で休息したり、干潟上を舞ったりしているのが見られた。午後1時過ぎには沖杭に移動した)
○チュウヒ 1羽(午前11時頃に東渚アシ原上空を舞っているのが見られた)
○チョウゲンボウ 1羽(午前11時頃に東渚アシ原上でホバリングしているのを見つけた。その後、チュウヒと絡んだり、水路内の竹杭上に休止したり、再びホバリングを行ったりしていたが、午前11時半頃に帆飛しながら上昇し飛び去った)
○カラシラサギ 1羽(午前9時過ぎに汽水池で見られた。下嘴は大部分が橙黄色で、上嘴にもわずかに黄色が残っており、足は全体が濃黄色を帯びていた。特徴からは、我々が9月13日〜9月20日に見た個体と同一と思われ、9月21日〜10月11日にかけて見た個体とは異なるものと思われた)
○クロツラヘラサギ 2羽(いずれも若鳥。到着時から汽水池の棒杭で休息していた。午前9時半頃から約20分程度汽水池内で揃って採餌したものの、その後は再び棒杭上で休息したままであった)
○シロチドリ 167羽(西渚。午前7時40分頃のカウント数)
○ダイゼン 2羽(東渚西側護岸上)
○ハマシギ 455羽(東渚。午前8時半頃のカウント数。なお、到着時は、かなりの個体が西渚で休息していた)
○アオアシシギ 8羽(汽水池)
○オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。汽水池)
○オオソリハシシギ 1羽(東渚西側護岸上)
○ホウロクシギ 1羽(東渚)
○タシギ 8羽(淡水池、汽水池)
○セイタカシギ 16羽(汽水池。なお、午前中から、足を挟んだカキをぶら下げたまま飛翔を余儀なくされている個体が見られていたが、この♀成鳥個体は、正午過ぎにハシブトガラス2羽から追い立てられて攻撃され、最後は食べられてしまった)
○カワセミ 3羽(汽水池、淡水池)
○タヒバリ 1羽(公園中央部。芝生上。今季初認)
○ノゴマ 1羽(公園西側。♀若鳥と思われる個体)
○ジョウビタキ 2羽(♀のみ。鳥類園、公園西側)
○ヤマガラ 1羽(公園西側)
○カケス 5羽(汽水池周辺で、かなり頻繁に飛翔するのが見られた)
以上。