【2003年2月8日】
※葛西臨海公園(7:20〜14:50)
到着時は満潮。このため東渚に干潟が広がり始めたのは午前9時半頃からであった。最初に鳥類園を探鳥し、その後西渚の観察ポイントから渚周辺の探鳥を行うことを繰り返した。オオホシハジロは本日も見られた他、今季初めてミミカイツブリを確認することができた。また、オオタカは見れなかったものの、猛禽類の出現も多かった。なお、カモメ類はセグロカモメ、オオセグロカモメが計約70羽集結していたが、特記すべきものは見られなかった。主なものは次のとおり。
○ミミカイツブリ 1羽(西渚水面内。午前10時半頃には約40mの距離で見ることができた。盛んに潜水を繰り返して採餌していた。時折、ハジロカイツブリやスズガモの群に入ることもあったが基本的には単独で行動していた)
○オオホシハジロ 1羽(成鳥♂。本日は午前8時17分に鳥類園淡水池に飛来した。ホシハジロ群約10羽とともに東京湾方面から飛来したのが確認できた。飛来後は淡水池のアシ際で休息していた。その後午後1時半頃よりホシハジロ群が落ち着かなくなり、淡水池から東京湾方面に次々と飛び立ったが、本個体も午後1時45分に飛び去った)
○ホオジロガモ 1羽(♀タイプ。東渚周辺)
○ミコアイサ 1羽(♀タイプ。淡水池)
○ウミアイサ 1羽(♀タイプ。東渚周辺)
○ミサゴ 2羽(東西渚周辺。午前11時前にいつもの個体が渚橋付近を通過して荒川河口に向かったが、荒川河口付近には別個体が進入してきており、追飛する形となった)
○トビ 1羽(東渚周辺)
○チュウヒ 2羽(又は3羽。1羽は午前8時頃まで淡水池で見られた。午前10時半頃には東渚アシ原を2羽が揃って飛翔するのが見れた他、午後2時過ぎには干潟上で死骸と思われるものを採餌するのも見られた)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。午前11時頃に東渚堤防上で休止しているのを確認したが、余り落ち着かず、よく飛び立っていた。午後1時半頃には鳥類園上空にも現れた。大きさからは♂と思われた)
○シロチドリ 約160羽(東西渚など。干潟出現までは西渚砂浜上で休息していた)
○ハマシギ 約700羽(東西渚など)
○ミユビシギ 4羽(東西渚)
○タシギ 1羽(淡水池)
○セイタカシギ 4羽(又は6羽。落ち着かずに、東西渚間水路や東西渚干潟などを移動していた)
○タヒバリ 2羽(淡水池、西渚)
○ジョウビタキ 2羽(♀タイプのみ。淡水池周辺)
○アカハラ 3羽(鳥類園など)
○ツグミ 約22羽(鳥類園、西渚など)
以上。
【2003年2月9日】
※谷津干潟(7:40〜9:10)
到着時は満潮まで時間があったが、予想以上に潮位が上がってきており、干潟は東側の限られた部分のみであった。このためか、シギ・チドリ類はごくわずかしか見られなかった。カモ類は多く、カウントできただけで約1800羽であったが、ツクシガモ以外の変わった種類は見られなかった。主なものは次のとおり。
○ツクシガモ 3羽(滞在2ケ月以上となった小群。到着時は干潟で採餌していたが、その後観察センター東側の観察ポイント前の干潟で揃って休息した)
○ズグロカモメ 2羽(いずれも成鳥冬羽。余り飛翔せず、通称ドラム缶付近の干潟を歩き回って採餌していた)
○シロチドリ 2羽(観察センター前干潟)
○トウネン 1羽(観察センター前干潟)
○ヨーロツパトウネン 1羽(観察センター前干潟)
○ハマシギ 2羽(北側干潟)
○セイタカシギ 9羽(干潟西側)
○カワセミ 1羽(淡水池)
○アカハラ 2羽(淡水池、後背地)
○シロハラ 2羽(淡水池、後背地)
○ツグミ 8羽(干潟周辺の後背地)
※習志野市茜浜(9:20〜9:40)
久しぶりに谷津干潟探鳥後、茜浜に向かったが、海上は水上スキーが走り回っていた。このため、近くには鳥の姿はなく、沖合いにハジロカイツブリや、幕張方面にスズガモと思われる群が確認できただけであった。主なものは次のとおりで、後背地で見られた。
○ジョウビタキ 1羽(後背地、♀タイプ)
○イソヒヨドリ 1羽(護岸付近)
○アカハラ 2羽(後背地)
○ツグミ 2羽(後背地)
※葛西臨海公園(10:50〜15:40)
到着時は満潮を過ぎて、大きく干潟が広がり始めていた。風はやや強かったものの、日差しもあって気温も上がったことから午後1時頃からは西渚観察ポイントに回って探鳥した。オオホシハジロは、本日も午後1時頃まで淡水池で確認できたが、昨日と同様に本日も午後1時半過ぎに淡水池から東京湾に飛び立ったようであった。主なものは次のとおり。
○オオホシハジロ 1羽(成鳥♂。このところ確認されている個体。本日も到着直後から見ることができたが、時折、ホシハジロ群が何かに驚いて淡水池内を移動する時以外はアシ際で休息していることが多く、観察しづらかった。なお、西渚観察ポイントで探鳥中の午後1時半から午後2時にかけて、淡水池方面からホシハジロ群が次々と上空を通過して東京湾に散らばっていくのが見られた。我々が、午後3時過ぎに淡水池に戻った際には確認できなかったので、ホシハジロ群とともに東京湾に飛び去ったものと思われた)
○ホオジロガモ 2羽(♀タイプのみ)
○ウミアイサ 1羽(♀タイプ)
○シロカモメ 1羽(成鳥冬羽と思われる個体。東渚に舞い降りていたカモメ類約100羽の中に見られた)
○ミサゴ 1羽(午後2時頃までは東渚付近の棒杭上で食事をしていたが、その後沖杭に休止した)
○チュウヒ 1羽(午後1時半頃からは東渚周辺を飛び回り、上昇して上空に舞い上がったり干潟に降りたりした)
○オオタカ 1羽(若鳥。到着直後の午前11時頃に、淡水池北側の木立から飛び出して旋回上昇し、汐入池方面に移動するのが見れた)
○シロチドリ 約160羽(東西渚)
○ハマシギ 約520羽(東西渚)
○ミユビシギ 2羽(東渚)
○セイタカシギ 6羽(午前中に、旧江戸川対岸のアシ原育成地で休息しているのが確認できた。引き続き、オオタカから避難しているようである)
○ジョウビタキ 2羽(鳥類園。♀タイプ)
○アカハラ 1羽(淡水池周辺)
○ツグミ 8羽(鳥類園など)
以上。
【2003年2月11日】
到着時は満潮前で、干潟は既に狭まっていた。小雨は上がったものの曇天であった。オオホシハジロは本日は確認することができなかった。いただいた情報によると、昨日は淡水池へのホシハジロの飛来数も少なく、オオホシハジロも見られなかったとのことであった。本日も午前8時時点ではホシハジロの飛来数は300羽前後であった。その後、午前9時前後を中心に東京湾方面から次々とホシハジロ群が飛来し、午前10時頃には約2000羽以上となったが、オオホシハジロは確認できなかった。渚周辺の水鳥にも特記すべきものは見られなかったが、カンムリカイツブリやハジロカイツブリの中には夏羽への換羽が進んでいるものが見られるようになっていた。主なものは次のとおり。
○ホオジロガモ 6羽(♂3羽、♀タイプ3羽。西渚沖合い水面で求愛デイスプレーを行っていた)
○ミコアイサ 2羽(♀タイプのみ。旧江戸川)
○ウミアイサ 1羽(♀タイプ。旧江戸川)
○ミサゴ 1羽(東渚周辺。正午前にダイビングを行ったが失敗し、東渚の西側棒杭に休止した)
○チュウヒ 2羽(比較的よく飛んだ。1羽は午前8時半頃に淡水池に進入し中央部に舞い降りたりした。正午前には2羽が揃って東渚アシ原上を飛翔するのが見られた)
○オオタカ 1羽(若鳥。淡水池北側を中心に棒杭に休止しては飛翔して木立に潜むという行動を繰り返していたが、狩りは行わなかったようであった)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。東渚舞浜側堤防上を中心に休止したり、時折飛び立つという行動を繰り返していた。正午前には、アシ原上でチュウヒに絡んだ)
○シロチドリ 約180羽(東西渚)
○ハマシギ 約600羽(東西渚)
○ミユビシギ 1羽(東渚)
○セイタカシギ 16羽(旧江戸川対岸の舞浜側アシ原育成地護岸。午前10時過ぎの満潮時に確認した。今冬確認した個体数としては最大であった。その後、潮位が下がるとともに淡水池や東西渚間水路に飛来する個体も見られた)
○オオハシシギ 1羽(旧江戸川対岸の舞浜側アシ原育成地護岸。セイタカシギ群近くで休息していた。大きさと色合いなどからオオハシシギと判断したが、距離が約300mあったことから断定はできなかった)
○カワセミ 1羽(汐入池。♂であった)
○ジョウビタキ 4羽(♂成鳥1羽を含む)
○シロハラ 1羽(鳥類園)
○ツグミ 約20羽(鳥類園など)
以上。
【2003年2月15日】
※葛西臨海公園(15:00〜17:00)
到着時は満潮で、また探鳥時間も限られたことから鳥類園(特に淡水池)でのみの探鳥を行った。オオホシハジロは本日は淡水池に飛来していた。いただいた情報によると、12日〜14日の飛来の有無は不明であるものの、本日は正午前には確認されたとのことであった。主なものは次のとおり。
○オオホシハジロ 1羽(♂成鳥。淡水池。到着時には、これまで飛来していた時に好んで休息していた同一ポイントのアシ際で休息していた。午後4時頃からホシハジロ群が目覚め始め午後4時半頃から次々と東京湾方面に飛び立ち始めたことから本個体も移動し、観察しやすい場所にも出てきたが、アシに遮られて飛び立ちは確認できなかった)
○ミコアイサ 3羽(♀タイプのみ。淡水池。出入りが激しかった)
○ミサゴ 1羽(旧江戸川河口。午後3時過ぎには棒杭上で食事していた)
○チュウヒ 2羽(午後3時過ぎに、揃って東渚アシ原上を飛翔していた。時折、絡み合っていた)
○オオタカ 1羽(亜成鳥。淡水池周辺。到着時から淡水池北側のマツを中心に飛翔したり、休止したりするのが見られた。カラスのモビングも受けたりした。いただいた情報によると、午後になって獲物を仕留め、淡水池中央で採食していたとのことであったが、我々はカラスがオオタカの食べ残しから肉片をついばんでいるのを見れただけであった)
○クイナ 1羽(午後5時前に淡水池西側のアシ原で盛んに鳴いていたが、姿は視認できなかった)
○セイタカシギ 12羽(旧江戸川対岸舞浜側アシ原育成地付近。引き続き、オオタカから避難しているようである。なお、我々は確認できなかったが、本日もセイタカシギの近くにオオハシシギらしい個体が見られたとのことであった)
○ジョウビタキ 2羽(♀タイプのみ)
○アカハラ 2羽(淡水池周辺)
○ツグミ 6羽(淡水池周辺)
以上。
到着時は満潮。午前9時頃から干潟が広がり始め、ハマシギ、シロチドリの群も東渚に散らばり始めたが、ほぼ同じ頃に降雨となった。このため、鳥類園(淡水池付近)での探鳥のみとした。本日もオオホシハジロが、午前8時40分頃にホシハジロの小群とともに淡水池に飛来するのが確認できた。また、雨天ではあったが、オオタカ、ハヤブサも見ることができた。主なものは次のとおり。
○オオホシハジロ 1羽(♂成鳥。淡水池。到着時には、既に約800羽程度のホシハジロが飛来していたが、東京湾方面から次々と群が飛来していた。飛来してくる群をモニターしていたところ、午前8時40分に本個体が淡水池に飛来・着水するのを確認することができた。その後、ゆるやかに移動し、これまでの飛来時に好んで休息しているポイントのアシ際で休息した。本日はオオタカの狩りもあり、午前9時以降はホシハジロ群の出入りが激しくなったが、本個体は探鳥を終了する正午までアシ際で休息しているのが確認できた)
○ミコアイサ 2羽(♀タイプのみ。淡水池)
○チュウヒ 1羽(午前10時頃に東渚アシ原上を飛翔していた。いただいた情報によると朝方は淡水池上空に進入したとのことであった)
○オオタカ 1羽(亜成鳥。淡水池周辺。昨日同様、淡水池北側のマツを中心に飛翔したり、休止したりしていた。午前10時頃と午前11時頃の2回、カモを標的に狩りも行ったが失敗した)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。東渚舞浜側堤防や中央丘に休止しているのが見られたが、比較的頻繁に飛び立ちシギ・チドリを飛び立たせていた)
○クイナ 1羽(午前8時前後に淡水池のアシ原際を歩きながら採餌しているのが見られた)
○ジョウビタキ 3羽(♀タイプのみ)
○ツグミ 10羽(淡水池周辺)
以上。