到着時は満潮。北東気流の流れ込みで曇天で寒かった。午前9時半頃から東渚の干潟が広がり始めた。公園中央部、西渚観察ポイントからの渚周辺、鳥類園を中心に探鳥した。西渚の砂浜にはシギ・チドリ類が東渚に干潟が出現するまで休息していた。特段珍しいものは見られなかったが、コシアカツバメの通過群が見られた。なお、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリは多数定着してきたことから特記しない。主なものは次のとおり。
○ホオジロガモ 1羽(♀タイプ。午前9時頃に渚橋付近の水路内にいたが、船舶の通過により荒川河口方面に飛び去った)
○ミサゴ 1羽(東渚内の棒杭に休止していたが、時折休止する棒杭を移動していた。午前9時40分頃には西渚上空を舞った)
○トビ 1羽(午前10時前に東渚アシ原上空を東から西へ通過)
○チュウヒ 1羽(東渚。午前8時半頃に、アシ原上空を往復するように舞った)
○オオタカ 1羽(幼鳥。午前8時頃に淡水池北側のマツの木に休止しているのを見ることができた。いただいた情報によると、このところ成鳥と幼鳥各1羽が鳥類園に定着しつつあるとのことであった)
○コシアカツバメ 8羽(午前7時半頃にクリスタルビュー周辺を飛び回っているツバメ類を見つけたことから確認してみたところ、コシアカツバメとイワツバメ2羽の混群であった。その後、午前10時頃にかけて葛西臨海水族園付近から鳥類園周辺を飛び回っているのを見ることができた。我々は、都内では多摩川中流域で見たことがあるが、湾岸フィールドで確認したのは初めて)
○イワツバメ 3羽(又は5羽。コシアカツバメと混群を形成していた個体を見た後、午前10時過ぎに鳥類園観察センター付近を東方向に通過する3羽の群が見られた)
○シロチドリ 142羽(西渚。ハマシギとともに砂浜上で休息していた。午前9時過ぎのカウント数。午前9時半頃に東渚干潟に飛び去った)
○ダイゼン 3羽(東渚。西渚側堤防上で休息していた)
○ハマシギ 742羽(西渚。シロチドリとともに休息していた。午前9時過ぎのカウント数。午前9時半頃に東渚干潟に飛び去った)
○トウネン 1羽(西渚。シロチドリ・ハマシギ混群中で休息していた)
○セイタカシギ 1羽(旧江戸川をはさんだ対岸の舞浜側アシ原干潟にいるのが見られた。オオタカ出現のため避難しているものと思われる)
○カワセミ 1羽(淡水池)
○タヒバリ 1羽(西渚周辺)
○ジョウビタキ 4羽(鳥類園など。全て♀タイプであった)
○ツグミ 5羽(鳥類園など)
※谷津干潟(11:50〜14:30)
到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。しかしながら潮位の関係で干潟西側はほとんど冠水したままであった。東側に広がった干潟に多くのシギ・チドリ類が飛来していた。ハヤブサの出現もあったが探鳥を終了するまでほとんど留まってくれた。11月19日から確認されているズグロカモメが見られた他、オオハシシギや三番瀬周辺で越冬個体群を形成していると思われる多くの種類が観察できた。主なものは次のとおり。
○ズグロカモメ 1羽(成鳥冬羽。ユリカモメ群中に混じることもあったが、特徴的な飛翔を繰り返しながら東側干潟でカニなど採取しているのが見られた)
○ハヤブサ 1羽(成鳥。正午過ぎに津田沼高校上空から南側を通過し三角干潟に急降下した後、観察センター付近でも急降下して狩りを行った。いずれも失敗したようで西側に飛び去った。また、午後1時頃にも同一個体と思われるものが干潟西側に現れた。やや小型で♂と思われる。なお、午後3時前に京葉線南船橋駅ホームから旧スキードーム・ザウス上部にハヤブサが休止しているのを確認できたので、ここを基点としている可能性もあると思われた)
○ハジロコチドリ 2羽(成鳥冬羽。三番瀬個体と同一と思われる)
○シロチドリ 62羽(正午過ぎのカウント数)
○メダイチドリ 1羽(冬羽個体。2羽との情報もあった)
○ダイゼン 118羽(正午過ぎのカウント数)
○トウネン 4羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○ヨーロッパトウネン 3羽(干潟東側。成鳥冬羽1羽と幼鳥から冬羽に換羽中と考えられる個体が2羽)
○ハマシギ 1207羽(正午過ぎのカウント数)
○ミユビシギ 2羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○コオバシギ 1羽(成鳥冬羽。ハマシギ群中で採餌していた。三番瀬個体と同一と思われる)
○オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。干潟北東側のヒドリガモ群付近)
○セイタカシギ 5羽(干潟西側。若鳥2羽を含む)
○ジョウビタキ 2羽(♀タイプのみ)
○ツグミ 1羽(干潟北東側後背地)