◆何故かドイツで熱狂的なファンが多いらしい、中華風カードゲーム「ティチュー(Tichu)」のルールを紹介します。 ◆ぶっちゃけた話、トランプの「大富豪」に似たゲームなんですが、なかなかどうして独特の派手さと戦略性が効いていてハマルハマル。「このゲームには中毒性があります」との断り書きはダテじゃない。 ◆このページの画像は、BrettspieleWeltのサイトから引用しています。 ◆2002/5/31に、ルールを一部訂正しました。訂正個所は赤字の部分です。 |
プレイ人数は4人のみ。2人ずつのチームに分かれたチーム戦になります。 また、2〜10の数字・ジャック(J)・クイーン(Q)・キング(K)・エース(A)の13枚のセットが4スート(星・塔・玉・剣。要するにトランプと同じです)、特殊カードが4枚(犬・龍・鳳凰・麻雀)、合計56枚のカードを使います。
相手チームよりも早く、手札を使い切ることです。そして、なるべく多くの得点札を得ることです。
1: プレイヤーはまず8枚の手札を受け取ります。ここで「ラージ・ティチュー」(後述します)を宣言したいならば「Ja!!(はい)」を、したくないなら「Nein(いいえ)」をクリックします(初期設定では、自動で「いいえ」を選ぶようになっています。もし手動で選びたいならば、左にある「Grosses Tichu aus」と書かれたスイッチをクリックして「Grosses Tichu ein」に変えてください)。すると、残りの6枚の手札が配られます。つまりプレイヤーは14枚の手札を持つことになるのです。 そしてプレイヤーは手札から3枚を選び、他のプレイヤーに1枚ずつ渡します(要するにあなたは他のプレイヤーに1枚ずつ渡し、1枚ずつ受け取ることになるわけです)。渡したいカードを渡したい相手の名前の下までドラッグし(キャンセルはカードをクリック)、渡したい3枚が決まったら「Kartentausch!(カード交換)」をクリックしてください。 2: 「麻雀」を持っているプレイヤーが「リードプレイヤー」となります。リードプレイヤーは、以下のうち好きな出し方でカードを場に出します。出したいカードをクリックし「Karten spielen(カードをプレイ)」をクリックすれば、出す事が出来ます。
3: リードプレイヤーの次の人から順番に、パスするか、もしくはカードを出すかしていきます。 パスをすると、次の人に順番が回ります。カードは出せるけどあえてパス、という事も可能です。「Passe!!(パス)」をクリックすればパスが出来ます。 カードを出す場合は、リードプレイヤーと同じ出し方で(枚数も同じでなければなりません。リードプレイヤーが6枚連続のストレートを出したなら、5枚のストレートや7枚以上のストレートは出せないのです。ただし「ボムによる割り込み」の場合は例外)、なおかつ前に出した人の組み合わせより強いものを出さなければなりません。操作法はリードプレイヤーの時と同じです。 組み合わせの強さは、基本的に数字の大きさで決まります。2が最弱で、3・4・…・10・J・Q・K・Aの順に強くなります。なおフルハウスは3枚組の方の大きさで、ストレート・ステアーは一番大きい数字で強さを判定します(ボムの強さの判定については後述します)。 なお、以前パスをしたプレイヤーでもカードを出す事が出来ます。1周目は様子見でパス、2周目の手番で強いカードを出す、なんて事が可能なわけです(ここが大富豪と違う点です。注意してください)。 もしカードを出すことで手札を使いきったならば、そのプレイヤーはアガリとなり、一時ゲームから抜けます。アガリに使われた札はそのまま残ります(ここも大富豪と違います)。 4: 3人連続でパスしたならば、最後にカードを出したプレイヤーが勝利します。もしあなたがそのプレイヤーならば、「Stich abraeumen(トリックを取る)」をクリックしてください。場に出ている全てのカードを獲得し、新しいリードプレイヤーとしてカードを出すことになります。その後の手順は2〜4と同じです。 5: どちらか一方のチームが2人ともアガリになったならば、得点の決算となります。まず最後までアガリにならなかったプレイヤーは、手札とその獲得したカード全てを相手チームに渡します。その後、各チームは獲得したカードの点数を合計し、今までの得点にプラスします。ゲームを続けるなら「Klar(クリア)」をクリックしてください。カードの点数は以下の通りです。
※ もしも1位と2位を同じチームが独占したならば、そのチームは200点を得ます。その際カードの点数は考慮されません。 6: 以上1〜5を、どちらかのチームの合計得点が1000点以上になるまで続けます。その後得点を比較し、より高い得点のチームが勝利チームとなります。
通常カードを出せるのは自分の番だけですが、「ボム」の組み合わせであれば、他の人の手番に割り込んで出す事が出来ます。この際、リードプレイヤーの出し方は無視して構いません。リードプレイヤーがストレートを出していても、8を4枚「ボム」として出す事が可能なのです。これが行われた場合、割り込んだ人の次の人からプレイは再開し、順にパスするか、出されているボムより強いボムを出すかしていく事になります。強いボムを出すプレイヤーは、出されているボムの組み合わせを無視して構いませんし、他の人の手番に割り込むことも可能です。 ボムの強さは組み合わせによって決まり、「同じ数字4枚」「同じスートの短いストレート」「同じスートの長いストレート」の順に強いとみなします。組み合わせが同じ場合は、出したカードのうち最大の数字の大きさで強さが決まります。以下に例を挙げますが、下のボムほど強いとみなされます。
割り込んで「ボム」を出したい場合は、「Bomben!(ボム)」をクリックしてください。その後の操作は普段カードを出すときと同じです。
![]() あなたがリードプレイヤーの時のみ、単独で出す事が出来ます。これを出すと自分のパートナーに手番が移り、パートナーはリードプレイヤーとしてカードを出す権利を得ます。パートナーがすでにアガリになっていたら、その次の人の番になります(その次の人もアガリになっていたら、さらに次の人、つまりあなたの番になります)。なお、このカードを出す前に「ボム」で割り込まれることはありません。 ![]() 単独でしか出せません。Aよりも強い、シングル最強のカードです。ただし、このカードを使ってカードを獲得した場合、それらのカードを相手チームのどちらかの人に渡さなくてはなりません。ただし、このカードを出した後さらにボムを出して勝ったならば、そうする必要はありません。 ![]() ワイルドカードです。特殊カード以外ならどんなカードとしても利用できます。ただし単独で出された場合は、直前に出されたカードより0.5だけ大きい数字とみなします(最初に単独で出された場合は「1.5」の数字カードとみなします)。例えば8の直後にこれが使われたなら「8.5」の数字カードとみなされるので、次の人は9を出す事が可能なわけです。また、このカードでは龍には勝てません。単独のAには勝てても次に龍を出されたら負けますし、龍の次に出すことも不可能です。さらにこのカードを使って「ボム」を作ることも出来ません。このカードを使うと紫色のウィンドウが開いてどのカードとみなすか聞いてくるので、希望する数字を選んでから「OK」をクリックしてください。 ![]() 単に「1」カードとも呼びます。このカードを持つプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。このカードは「数字カードの1」とみなされ、単独あるいはストレートの一部として使用することが出来ます。 また、このカードを出したプレイヤーは、2〜10の数字・J・Q・K・Aの中から1つ指定することが出来ます。青色のウィンドウが開いてどのカードを指定するか聞いてくるので、希望する数字を選んでから(指定したくない場合は「nix」を選んでから)「OK」をクリックしてください。次のプレイヤーは、もし手札に指定されたカードを持っていたなら必ず出さなくてはいけません。指定されたカードがない、または指定されたカードをリードプレイヤーの出した組み合わせで出せない、といった場合だけ、この制限を無視することが出来ます。ただしボムとして使えば出せるという場合は、ボムとして出さねばなりません。この制限は、誰かが指定されたカードを出すまで有効となります。 ※ 鳳凰や麻雀で数字を指定するときだけ、何故か「J」「Q」がそれぞれ「B」「D」と表記されています。ドイツのトランプではジャックが「Bube(ならず者)」、クイーンが「Dame(貴婦人)」になるからなのですが、何で表記を統一しないんでしょう? 不思議ですね。
もし1位でアガリになる自信があるならば、「ティチュー!」と宣言することができます。宣言は、手札が14枚であるうちは(つまり、手札からカードをプレイする直前まで)いつ行っても構いません。手札を3枚交換する前に行っても構わないのです。宣言したい場合は、カードを出す前に右の「TICHU!(ティチュー)」をクリックしてください。 もしティチューと宣言したプレイヤーが1位でアガリになったなら、そのプレイヤーのチームは従来の点数とは別に100点のボーナス点がもらえます。ただし、もし1位になれなかったら、ペナルティとしてそのチームは従来の点数とは別に100点がマイナスされてしまいます。 さらに、最初に8枚配られた段階で勝てそうだと思ったならば「ラージ・ティチュー」を宣言することもできます。これは「ティチュー」宣言とほとんど効果が同じですが、ボーナス点が200点、ペナルティがマイナス200点、とティチューよりハイリスク・ハイリターンとなっています。 「ティチュー」「ラージ・ティチュー」がすでに宣言されていても、これらの宣言をすることは可能です。その場合、宣言したプレイヤー全員が、ボーナスを得る権利を持つと同時に、ペナルティを受けるリスクを負う事になります。 |