2002/02/05

 気が乗らぬまま日記を放置してきたが、さすがにこれではちとだらしないので、日記というよりも雑記というような形で復活させようかと思う。
 以前のものとの違いはレビュー的なものも含まれるかも? という辺りであろうか。
 ちなみに、12月分、1月分の日記もいくつか存在していたりはするのだが、今更ここにアップするのもなんなので、日記コーナーを整理するときにそちらにまとめてアップする予定である。

 会社の近くの中目黒ブックセンターにてあさりよしとおの「HAL」という漫画を購入する。
 内容的には同じ著者の「がんまサイエンス(まんがサイエンスではない)」的な科学知識をネタにしたほら話という感じ。
 ネタが科学だけにそちらの知識がない人には分かりづらい部分もあるが、ある程度(雑学レベルの)知識がある人にはえらく面白い。
 例えば、最近(?)話題のASIMOの「動歩行」をネタにした話では、わざと立ち状態のバランスを崩し、転ぶ前に一方の足を前に出すことによって歩行するという、動歩行の原理を説明した後に「この原理を応用すれば、右足が沈む前に左足を前に出すことによって水上歩行が実現できる」と大ボラをふく(笑) そして、それが更に発展すると……まあ、これから先は読んでのお楽しみである。

2002/02/06

 『銀河お騒がせアンドロイド』(早川SF文庫)という小説を購入する。
 著者はロバート・アスプリン。日本ではマジカルランドシリーズというファンタジーシリーズでスマッシュヒットを飛ばしているので、そちらで名前を知っている人も多いかと思う。
 『銀河お騒がせアンドロイド』はこの著者の書いているSFシリーズの最新刊で、現在、既刊として『銀河お騒がせ中隊』『銀河お騒がせパラダイス』『銀河お騒がせマネー』が存在する。
 シリーズの印象はSF版ポリスアカデミーといったところ。
 簡単なあらすじは以下の通り。
 物語は正規軍よりも常に格下に見られている二流軍隊「宇宙軍」の、その中でも落ちこぼれが揃った問題中隊である「オメガ中隊」にジェスター大尉ことウィラード・フールが指揮官として赴任したことから始まる。
 銀河でも屈指の大企業である武器製造会社「フールプルーフ」の御曹司であり、きわめて優秀なビジネスマンであるフールは、フール式としか言い様のないやり方でオメガ中隊の改革に取り込み、それに成功し、幸運も手伝ってオメガ中隊に大手柄をもたらす……(銀河お騒がせ中隊)
 『銀河お騒がせ中隊』での手柄により一躍メディアの寵児となったフールとオメガ中隊は、それを心良く思わないブリッツクリーク大将の陰謀により、人工のギャンブル衛星「ローレライ」に新たに開店するカジノ「ファットチャンス」の警備任務を与えられる。
 ローレライの犯罪組織に狙われたファットチャンスを救うため、フールとオメガ中隊は一致団結して彼ら流のやり方で問題を解決する……(銀河お騒がせパラダイス)
 
 長くなったので続きは翌日分に。

2002/02/07

 度重なる功績により、銀河でも最も名声を博している部隊となったオメガ中隊。
 だが、それがどうにも気にくわないブリッツクリーク大将はまたもやフールとオメガ中隊に難問を押しつける。惑星「ランドール」にて治安維持活動をせよ、というのだ。
 だが、ランドールはフールがオメガ中隊に左遷させられる原因となった大失態を犯した土地。地元の政府は極めて非好意的な応対しかしてこない。
 一計を案じたフールは反政府集団と接触し、思いも寄らない方法で内乱を鎮圧するのだった……(銀河お騒がせマネー)
 
 とまあ、ここまでがこれまでのシリーズのあらすじ。
 
 今回の『銀河お騒がせアンドロイド』は当然のようにこの話の続きから始まる。
 相も変わらず無能で嫉妬深いブリッツクリーク大将は、フールの面子をつぶすため、規則一辺倒で融通の利かない(言い方を変えればただの馬鹿)ポチャップ少佐をフールの代わりにオメガ中隊の指揮官にしようと画策する。
 ただでも『銀河お騒がせ中隊』でオメガ中隊がファーストコンタクトをしたトカゲ型異星人「ゼノビア人」からの依頼で「見えない敵」の探索の任についたばかりであったオメガ中隊にとってこの人事は混乱を増すだけのものでしかなかった。それに加えてフールの失踪、フールの影武者アンドロイドのちん入などにより、オメガ中隊は混乱の極みに達する……とまあ、今回も相変わらずのスラップスティックが演じられるというわけで(笑)

 感想としては、前三作、特に〜パラダイスまでと比べるとパワーダウンした感は否めない。
 まあ、これに関しては主人公のフールが物語の大半で行方不明になっていて、いつもの金離れの良さ(とそれに伴う抜け目のない儲け方)が見られなかったせいかもしれないが。
 とはいえ、二作目から三作目まで七年のスパンが空いたことから考えると今回の刊行期間の短さは嬉しいことで、 との共同執筆という形にしたのが良い結果となって出てきたと言えるかもしれない。シリーズのファンは勿論、そうでない人にも楽しめる仕上がりにはなっているだろう。
 ただ、訳者あとがきの2ちゃんねる風体裁は見苦しいだけだったので、二度とやって欲しくなかったりするが。<2ちゃんねる嫌い

2002/02/08

 が、がお……。
 間違って日記のファイルを古いので上書きしてしまった……。
 ああ、あれほどの歴史に残る名文が失われたとは…とか書いておこう(笑)

2002/02/09

 大きな買い物をしようと思い立つ。
 正直、大きすぎて今の私にはまだ手に余る気もするが……色々考えることが多いので雑記はこれで終了。
 詳細はいずれことが明らかになってからということで。
 気疲れでもしたのか、今日は無性に眠い……。

2002/02/10

 不安なことは考えない方向で……ということで、午前中の外せない用事を済ませた後、友さん宅で開かれたEFZ(Eternal Fighter Zero、同人対戦格闘ゲーム)大会に参加することにする。
 今回は皆の都合が悪く、顔を出せたのは私と友さんとkeiさんの三人のみ。
 当然の如く、まったりとゲームをプレイすることになる。
 EFZをプレイしたのはこれが初めてだったのだが、印象としてはキャラごとの性能差がありすぎてバランスが悪い、連続技重視のためか一発ごとの爽快感が乏しい、システムが複雑、といった感じ。
 息抜きにプレイした餓狼伝説スペシャルの方が楽しめた辺り、やはり私は古いゲーマーということか(笑)

2002/02/11

 昨日の夢で、夢のパソコンを見た。
 私がそのパソコンの前に立ってみると、妙にいくつものソフトが立ち上がっている。
 これだと不安定になるだろうと思って一つ一つ終了させていくのだが、なかなか終了させきらない。何十個ものソフトを終わらせた後であろうか、ふと気づくと、画面上でアクティブになっているソフト上の作業データはひどく古いもので、私が一年以上も前に動かしていたままの状態であった。
 このパソコンは一年以上も前から安定して動作しつづけているのか……と思わず夢の中で感動してしまった。
 ゲイツOSもこれくらい堅牢になってくれると良いのだが(笑)

2002/02/12

 今日は実に小気味の良いことがあった。

 「パールハーバー」ラズベリー賞に6部門でノミネート!(爆)

 映画好きの人なら大抵の人が知っていることだが、ラズベリー賞とは要するにアカデミー賞の正反対の賞で、その年の最低映画に贈られる賞のことである。
 「パールハーバー」の日本公開時のあざとい宣伝方法や、編集方針、ひたすら商業主義に走った感のある内容などは、伝聞で聞いただけでも我慢のならないものであったため、今回の様に公に最低の映画と評価されることは嬉しい限りなのである。
 別に私は右翼ではないが(どちらかといえば左翼)、あれに対してわずかでもお金を落とすのは国辱だとさえ感じていた。
 そのようなわけで本編を見ていない以上、本来、「パールハーバー」に対して感想を言える立場ではないのだが、見なくてもクソ映画と分かっているものなど、見るだけ時間の無駄だと感じているので……。あれを見るくらいならその時間、「大悪司」に回します(爆)

 後は「パールハーバー」がいくつラズベリー賞を取ってくれるか……今から楽しみである。

#ちなみに「パールハーバー」はアカデミー賞にもノミネートされています。
 但し、そのジャンルは「主題歌賞」「音響賞」「音響効果賞」「特殊効果賞」……本来映画の肝であるはずのシナリオ、演出といったものは全くノミネートされていない辺り、欧米でのこの映画に対する評価が伺える(笑)

2002/02/13

 用あって以前勤めていた某社のサイトを覗いてみる。
 トップページの開発予定を見てみると、DC用にPCで名前の知られたAVG(ギャルゲー)の移植をする予定が書かれている。そして、それと同時に「DC向けAVGの作れるプログラマ募集」という告知が(爆)

 正直、それ見たことか、という感じである。
 私が退職した(させられた)後も次々に退職者が出ていると元同僚から聞いていたが、その影響が如実に出ているようだ。
 昨近の風潮にのって安易にリストラ(従業員解雇)を行う会社も多いが、個人的にはこれは大きな間違いだと思う。
 何のかんの言っても、日本は「情」を重視する社会なので、上が下を切らないように頑張れば、下もそれに応えて頑張ってくれるが、上が下を部品扱いしてあっさり切るような態度を見せれば、下も上を見捨ててよそに逃げてしまう。特に実力のある人ほど早く逃げてしまう。
 これは特に技術力が最も重要とされるソフト開発会社にとっては致命的といえる状況である。自業自得とはいえ、そういった状況を自ら招き寄せ、凡百の下請け会社の一つと堕した某社はもう二度と浮かび上がることはないだろう。
 「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」
 古い警句ではあるが、この言葉は今もなお、いや今だからこそ生きてくる警句となっているように思われる。

2002/02/14

 双葉社刊行の雑誌「グレートメカニック3」という本を買う。
 内容は7〜80年代のいわゆるリアルロボットアニメの登場メカを現代的な視点で再評価するというものなのだが、これがまたマニアックな内容であった。
 例えば特集の一つに「重力下におけるモビルスーツの戦術運用」などというものがある。
 これはミリタリーマニアが良く口にする(はっきり言えば既に聞き飽きた)ロボット兵器は現実の戦争では役に立たない、という論拠を認めつつ、では、ガンダムにおいて何故モビルスーツが大戦果をあげられたのかということを考察するという、単なる否定から一歩進んだ論説になっていた。
 これはこれで面白いのだが、ガンダムをはじめとするリアルロボット物を好みつつ、ミリタリー物も好むという層がどれくらいいるかと言えば……。そう考えるとかなりニッチな層を狙った本と言える。
 尤も、私はかなり気に入ったので、本屋にバックナンバーを注文してしまった。

2002/02/15

 コンピュータ業界にはコミュニケーション不全の人がしばしば見受けられる。
 何の話かと言えば、部活動の話である。
 色々な経緯もあって、現在、私は会社内の「ゲーム研究会」という部活動のまとめ役をしているのだが、これの集まりが悪い。理由自体は大半が仕事の都合だったりするので、それはそれで仕方がないのだが、連絡がきちんとしていない人がまま見受けられるのには閉口させられる。
 二週間以上前からメールで都合を聞き、連絡がない場合には参加可能とみなすと通告し、実施日にも連絡メールを出して、都合が悪かったら連絡が欲しいと書いているのに、いざ時間になって直接聞きに行くと、今日は都合が悪い、と答える。
 たまったものではない。
 問い合わせのメールを送っているのだから、最低限の返事くらいは返すのが常識であろう、と私などは思うのだが、そういった人達にとってはそうではないらしい。
 ひたすら受け身で、何か言われるまでは自分からは動こうとしないのだ。会議などの時に、管理職の人間がいらつくのも分かる道理である。
 そんなかんなでこの研究会、未だに第一回の会合すら行われていなかったりする。なんともはや(^_^;)

2002/02/16

 Tと昼食ついでに川越のK-HOBBYを覗いてくる。
 目的は「S・M」のガチャガチャで、キャラ的に懐かしかったのと、HGIFというバンダイの新しいガチャポンシリーズであるため、既存の物よりもサイズが大きいということを聞き、購入に踏み切ったのだ。
 この「S・M」、出来自体はなかなか良く、サイズ的にもYujinのものと同等になったため、お買い得感がある。
 今回はうまい具合に商品が出、唯一足りなかったピンクもTから買い取れたため、出費は2000円ちょうどとなった。まあ、それでも黄色と緑がそれなりに余ったが、これはこれで欲しがる人に分ければ良かろう。
 その後はTの家に行き、友人からもらったMADムービーを観る。
 ついでにターンAの最終回をTに見せたが、ガンダムの最終回だけに生身で剣の戦いをするのだな、と私と同じ感想を漏らしたのが面白い所。
 まあ、これがファーストガンダム世代ということであろう。

2002/02/17

 この日はコミティアに行く……予定であったが、若干、体調が悪かったのと、先週の水曜から両親が海外旅行をしている関係で溜まっていた家事を片づけねばならなかったことからそれは中止にし、一日家にいることとなった。
 しなびかけている庭木に水をやり、飲食物の買い出しをし、ついでに旧型の(使いやすい)DC用キーボードが中古で出ているのを見かけて購入し、洗い物をし……。
 そんなかんなの内に一日が終わった。

2002/02/18

 Webの一部で話題になっている『接点回復剤コンタクトZ』を試してみた。
 PCの風水変造などで、私自身、その情報の確かさを確認している『今日の必ずトクする一言』の情報だけに信憑性は高いだろうと思っていたが、予想以上の効果には驚きであった。
 今回使用したのはシグマリオンに繋いでいるイヤホンの接点に対して。
 しばらく前から移動中に聴いている音楽にガリガリとノイズが乗るようになり、気になっていたのだ。
 『今日の必ずトクする一言』での使用法にあった通り、コンタクトZを接点に、接点がやや黒ずむまでまんべんなくすり込み、その後、ティッシュで余計な粉末を拭き取る。
拭き取った後、コンタクトZがまるで残っていないように見えたので、効果があるかどうか正直心配だったのだが、それは全くの杞憂であった。
 会社からの帰り際、早速、イヤホンを挿して聴いてみるとノイズが全く乗らないクリアな(というにはシグマリオンのイヤホン端子はノイジー過ぎるが)音楽が聴けた。試しにイヤホン端子をぐりぐりと動かしてみても全くノイズは乗らない。まさに完璧である。
 さて、この『接点回復剤コンタクトZ』の正体であるが、実は非常に身近なもので、単なるHBの鉛筆だったりする。
 これをイヤホン端子や、電池の接点などにつけるだけで格段に性能が上がる(回復する)というのだから驚きである。『伊藤家の食卓』あたりに投稿したら大賞を取れるのではないだろうか?
 ま、それはともかく、役に立つ知識ではある。

2002/02/19

 グインサーガの最新刊「嵐の獅子たち」を読む。
 今回はグインよりはイシュトヴァーンよりの話。
 ヤンダル・ゾックの肝いりで中原一評判の悪い嫌われ者タッグ結成か、という話であった(オ しかし、イシュトは魔法抵抗力が低いのう……。
 そういった大筋はともかくとして、個人的には淫魔ユリウスの安否が気になるところ。悪役は悪役なのだが、どうにも憎めない部分があるので……。まあ、グインを相手にして生き延びたくらいの玉だけにそう易々とは死にはしないと思うが。
 今回、私的に株を下げたのは黒太子スカール。
 いかに勇猛でも周りの状況を判断できない馬鹿はちょっとね(笑) 思わずヴァレリウスに同情してしまう。
 さて、グインとナリスの対面は何巻後になることやら……。

2002/02/20

 珍しく寝坊をした。
 花粉症のせいか夜中に目が醒めてしまい、薬を飲んでCDを聞きながら寝たのだが、その際にラジカセのお休みタイマーをセットするのを忘れたため、8時前までぐっすり寝てしまったのだ。
 おかげで朝食も取れず、ヒゲも当たれずに家を飛び出す羽目に。
 何とか会社には間に合ったものの、そんなわけで午前中はだら〜という感じであった。 こんな様ではいざ一人暮らしを始めたときが心配である。

2002/02/22

 業務用ゲーム機の展示会であるAOUショーに出かける。
 昨日、隣席の同僚がゴホゴホしていたせいか、朝から頭痛がしてだるかったのだが、折角の展示会の日に休むのもなんだし、有休も残り少なくなっていたので無理して出かけることにする……止めておけば良かったのに。<後悔先に立たず

 幕張メッセに電車で移動する途中、見知らぬ人から声をかけられたので何かと思ったら、シグマリオンで音楽を聴く方法を教えて欲しいとのことであった。
 通勤中など日常的にシグマリオンで音楽を聴きながら文章打ちなどしているが、こういったことは初めてだったのでちょっとびっくり。限られた時間内で、できる限りのことは教えてあげたが、ただでも地方ルール的な決まり事の多いCEのこと、きちんと理解してもらえたかどうかは正直心許なかった。まあ、インタネで調べれば情報サイトはいくつもあると教えておいたので、本人にやる気があればなんとかなるであろう。

 AOUショーには思っていたほど人は来ていなかった。
 規模的には幕張メッセのホールを二ブロック使う中規模の展示会なのだが、駅からメッセに向かう行列も特にできてはいず、ぱらぱらと参加者が歩いていっているだけであった。 これは、この日が業者日であったということもあるのだろうが、それ以上にゲームセンターが廃れてきている証拠ではあるのだろう。
 実際、一昔前のゲームセンター全盛期であればかなり大きなスペースを占めていたであろうビデオゲームの展示はさほどなく、UFOキャッチャーなどのいわゆるプライズ系の機械やプリクラなどの展示がメインとなっていた。

 そんな中で私が一番注目していたものはといえば、バンプレストが出展していた『GPA(ガンダムパイロットアカデミー)』であった。
 これはAOUショー開催前日になって突然出展が発表されたガンダムシミュレーターなるもので、軍事用のシミュレーターを手がけている三菱重工とバンダイが共同で開発したものらしい。
 軍用シミュレーターをベースにした機械でガンダムを動かす、そんな魅力的な話を聞かされて、ガンダムファンであり、(似非)ミリタリーファンでもある私が放っておけるわけもない。入場するやいなや、プライズ機の並んだブースを後目に一直線にバンプレストブースを目指す。
 そしてそれが目に入ってきた。
 コバルトブルーと白で塗り分けられ、アナハイムエレクトロニクスのマークのあしらわれた小さめの車庫くらいの大きさの構造物、それが『GPA』であった。
 さすがはガンダムというところか、そこには既に人垣ができあがっており、『GPA』上部に設置された数台の液晶ディスプレイに見入っていた。

 残念ながらこの時は間もなくメインテナンスに入るということであったので(開場後一時間も経っていなかったのだが……)試遊はメインテナンス後にすることにして、先に会場をぐるりと回っておくことにする。一応、仕事で来ているので、資料集めなどをしなくてはならなかったのだ。
 コナミ、ナムコ、タイトーと、名刺と交換で各社のパンフレットをもらっていく。
 そういった中でせこかったのはセガ。引換券がない人にはパンフレットは渡せないというのだ。思い起こせば、E3の時には招待客以外はブースに入れなかったし、TGSの時にもパンフレットの配布をしていなかった。古いセガ人である私だが、最近のセガのこういった姿勢にはかなり幻滅である。

 そうこうしている内に結構時間が経ったので再び『GPA』の所に戻ってみる。
 機械自体は未だにメインテナンス中であったが、それを承知で並んでいる人達がいたので私も仲間入りすることにする。
 待つこと一時間半。ほとんどディズニーランドの人気アトラクション並に待ったところでようやくメインテナンスが終わる。いよいよ待ちかねた試遊……なのだが、正直、この時私はすっかりグロッキーになっていた。待つ間に風邪が悪化してきたのか、頭痛、鼻水、くしゃみに咳と、風邪の諸症状オンパレードとなっていたためだ。
 とはいえ、折角待ったのだから、と乗るだけは乗ることにした。
 この『GPA』試作機は四人乗りで、一人がパイロット、一人がガンナーとなり、残り二人は後席で見物となる。今回、体調が悪かった私は後席で見学することにし、残り三人に操作の権利を譲ることにした。
 チームの中に、軍事雑誌で軍用シミュレーターの記事を書いているという報道関係者がいたので、個人的にはその人に操作をさせてあげたかったのだが、運がない人だったのかいきなりジャンケンで負けて見学になっていた(笑)

 『GPA』の建物(?)の中に入ると、中には無骨な形をした軽自動車ほどの大きさのモスグリーンの機械が置かれていた。機械の高さも結構あり、後席に乗り込むためには踏み台が必要となるほどであった。
 リュウ・ホセイのようにごつい身体を(笑)狭い車内に何とか押し込み、シートベルトを締めたところで、隣に座った報道の人に、この赤いボタンが非常停止スイッチでしょうね、と声をかけられた。ついでなので、軍用のシミュレータと比較しての感想を聞いてみるとと、おそらくは自衛隊の90式戦車のシミュレーターがベースになっている機械だろう、という返答が返ってきた。
 そうこうする内に目前の大型ディスプレイに映像が表示されたため、雑談を止め、ゲームに集中することにする。外のディスプレイで映像を見たときは、かなり画面が暗く沈んでいるように見えたが、実際にはかなり明るく、映像の細部まで良く見えた。

 ゲームスタート時点での舞台は、地球連邦軍本部ジャブロー上空の強襲揚陸艦ホワイトベースのモビルスーツデッキ。前方にはコアブースターとガンキャノンが見え、整備士がコースクリアの指示を出している様子が見て取れる。映像的なクオリティはなかなかのもので、ポリゴンモデルのテクスチャなども質感が十分に出ていて良い感じであった(ガンキャノンの装甲が妙にでこぼこしてくすんで見えるなど、やり過ぎの部分もあったが)。
 その風景に被さるようにナレーションが流れ、このゲームが一年戦争の折の第二次ジャブロー攻防戦の戦闘データをベースにしたシミュレーションだという設定であることが告げられる。これで設定にうるさい原作ファンも納得(笑)
 出撃はコアブースター、ガンキャノン、ガンダムの順で、ガンキャノン射出後、ガンダムがカタパルトに足を乗せ、発進態勢を取る。
 この辺りのシミュレーターの動きは大したもので、あ、足をカタパルトに乗せたな、という感覚がリアルに伝わってくる。そのため、射出後の降下でちょっと身構えてしまう部分もあったが、さすがに落下感までは再現できなかったらしく(最大負荷は0.5Gとのこと)、落ちる感覚が苦手な私にとってはほっと一安心(笑)
 その後はひたするにシミュレーターに振り回される感じ。
 美しい夕焼け空のもと、無数のガウ(ジオン側輸送機)にドップ(ジオン側戦闘機)、降下中のジオン側モビルスーツなどの乱舞する空中戦を抜けると、無事にジャングルに降着。
 先行していたGMの指示に従い移動していくと、密林の緑色に紛れていたザクが突然現われ戦闘に。
 最初のザクが後退(or撃破)した後、入れ違いに登場したザクと銃火を交えつつ、戦場を移動していくと、ジャブローの宇宙船用のドックへと到着する。
 ホワイトベースがドック内に降下しようとしているのをしばらくの間眺めた後、ドックの奥に移動し、ジャブロー内部に侵入したジオン側モビルスーツの殲滅に移る。
 バーニアを吹かして、一気にドック奥へと移動すると、ドムX1、ザクX2のジオン側小隊と遭遇し、戦闘開始……。
 と、ここで、試作版は終了。

 今回のバージョンは操縦に関してはほとんど自動操縦になる上、途中で切れることから分かるように雰囲気だけ見せるという形だったようだ。試遊後、アンケートを取られたが、正直、ゲーム単体としてはいまいち面白味がなかったので、その辺りの強化も願いたいと意見を書いておいた。
 まあ、基本は遊園地にあるライド感覚の乗物なので、ゲーム性はあまり問われないものなのかもしれないが……。
 その後は本格的に体調が悪くなって来たので、速攻で家に帰って食事も取らずにバタンキュー。

2002/02/23〜03/03

 悪性の風邪のためにひたすらダウン。
 土日は床に伏せり、月曜日は会社の席替えのために無理をして出社、フレックスタイムを利用して早めに引き上げたものの、無理がたたって翌日はまた寝込むことに。
 水曜日は心持ち体調が良かったので、月曜日のフレックスタイム分を稼ぐため、用もないのに会社に残る。木曜日は前日の影響でまた体調が悪化してきたので、出社するだけしてどへ〜と過ごす。月末のフレックスタイム利用は実にリスキーである(笑)
 金曜日は多少回復してきたものの、まだまだ具合が悪いのでまたもやフレックスで帰宅。
 3/2の土曜日は歯医者に行った以外は外に出ず、またもや伏せって過ごす。
 3日には大分回復してきたので、Tに渡す予定の物を渡すため、昼食を共にする。
 (自分にも他人にも)実に役に立たない一週間であった……この一週間で進んだものといえば、WSCのFF2とコメットさん☆のダビングくらいのもの。駄目すぎ(^_^;)
 幸い、仕事の方が特に忙しくなかったので良かったが……。

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