2001/09/09

 母校の文化祭である『くすのき祭』へと出かける。
 高校を卒業してから10年以上も経つのに高校の文化祭か? と思われる向きもあるだろうが、私が高校時代に良く遊びに行っていた物理部、そして、所属していた航空部は現役生とOBとの結びつきが強く、インターネット時代の前はパソコン通信で、インターネット時代になってからはMLで相互の連絡が取られており、母校の文化祭である『くすのき祭』はOBにとっても昔馴染みの友人達に会える一大イベントであったりするのだ。当然のこと、私も仕事が忙しくない限りは参加するようにしている。

 この日はあいにくの台風で、学生時代のようにのんびり歩いて行くという思惑は台無しになってしまったが、その代わり、前から乗りたいと思っていたくすのき祭直行の東武バスに乗ることができた。
 男子校の文化祭ということもあってか、バスの中は女子中高生でいっぱい。フルバの紫呉なら、女子高生、女子高生、と浮かれるところである(笑)

 いかにも城下町らしいぐねぐねと曲がる狭い道を通って、高校の正門前に到着。
 仲間内では母校のことを『城祉』と呼んでいるように、元々、私の母校は川越城のあった跡に建てられているためか、母校の周りの道はやたらと狭くややこしかったりする。
考えてみると、文化祭のお約束で建てられる門は城の正門といったところになるのか?(笑)

 近年、昔にも増して凝った作りになっている門を抜けると高校の象徴である巨大なくすのきが目の前にある。まあ、見慣れた光景なのでさくっと通り抜け、プールのわきを通って部室棟へと向かう。
 途中、実行委員らしい人間に止められるが、OBである旨を述べると通してもらえる。
 邦画「ウォーターボーイ」が公開されたばかりということもあり、その元ネタである水泳部の集団シンクロを立入禁止の場所から見ようという輩が多いのであろう。委員にはご苦労なことである。

 物理部の部室に着くと、既に顔見知りの後輩の姿が数人見られたので、近況などを話したり、時折始まる対面の水泳部のシンクロ(というよりは水中組体操という感じだが)を見たりしながら時間を過ごす。こうして意味もなく時間をつぶしていると、時間だけは余っていた高校時代に戻ったような気がして楽しいものだ。
 ある程度、OB連が揃ってきたところで、近所の『ステーキのどん』へと昼飯に出かける。
 物理部のOBが中心ということもあり、話す内容は技術系のものが中心。私自身が理解できているかどうかはともかく、雑学的にも楽しいのでのんびりと話を聞く。
 OB連がほぼ揃ったのは、夕刻になってのこと。とはいえ、この日は別口の高校時代の友人達との飲み会があったため、挨拶だけしてさくっと移動。

 途中、台風ならではの豪雨にあってびしょぬれになった服をみみんのアパートで乾かし、みみんの女友達がぎゃんぎゃん文句を言うのを後目に待ち合わせ場所である本川越駅へと移動。どうでもいいことだが、彼女、昔より全体的に丸くなっていないか?(笑)

 駅に着いてしばらく待つ内に、T、Yなどが姿を見せ、待ち合わせ時間になる頃には全員が揃っていた。誰か一人くらいは遅れるかと思っていたのだが、珍しいこともあったものだ。
 その後はてこてこと移動をし、雨に降られるのを怖れて近場の白木屋に入る。
 飲み会の内容については特に書くこともない。馬鹿話の応酬と相場が決まっているからだ。
 飲み会後、更に二次会に行く連中を尻目に、私はみみん、Tと共にみみんの家に預けておいたフレンチカトラスを含む荷物を回収し帰宅。
 電車は既に終電車であった。

2001/09/21

 この日は朝からWORLD PC EXPOへと出かける。
 場所は幕張メッセ。はっきりいって、家からも、会社からも電車で行くには遠く面倒なところである。
 なんで、ビッグサイトで開催しないのかと思ったが、実はビッグサイトではAMショーが開かれていたらしい。まあ、仕方のところである。
 会社には、直行、もしかしたら直帰という感じで伝えておいたが、実際、PDA関係など見るものが多く、閉会間際まであちこちを見て回ることとなった。
 NECの新PocketPCや、SOTECのCE採用タブレットPCなどが私的には目玉であっただろうか?
 それ以外にも、画像の類似点を自動判別して検索ができるシステムとか、ビデオボードの新製品のデモなどが印象に残った。
 触ってみて面白かったのはSHARPの新型Zaurus『MI-E21』と専用のビデオ録画コンバータを使用した録画デモ。
 ビデオデッキとビデオケーブルで繋がれたCFタイプの録画カードの録画ボタンを押すと一発で録画ができる。分かりやすい良い製品ではあった。
 但し、動画にカクカク感が残るのは不満。サンプルとして収められている映画の予告編などはかなり滑らかに動いていたのだが……。最適化の問題であろうか?

2001/09/22

 朝から秋葉原に出かける。
 元々、昼からPDA(ザウルス)関係の有志で企画されているお絵描きCD-ROMの打ち合わせがあったところに、同人の相方の都々目氏から相談があると連絡が入ったので、ついでだから一日に予定をまとめてしまうことにしたのだ。
 午前10時に秋葉原電気街口で都々目氏と合流し、適当なファミレスで打ち合わせをすることにする。秋葉のはずれにドリンクバーのあるジョナサンがあったはずなので、そこに行こうとしたのだが、何故かあると思っていた場所に店が見つからず、やむを得ずアキハバラデパート二階のレストランで相談を受ける。
 相談の内容自体は取り敢えずオフレコ。
 何か話を聞いて、現実的な意見を述べてばかりいたような気がする。どれもこれも私自身の経験から来ていることなのだが、実際にそれを体験したことのない相手には分かりづらいことだったかもしれない。特に相手が今現在情熱が燃え上がっているような時には。

 ともあれ、話も終わったので都々目氏と別れ、次の待ち合わせ時間までの間、秋葉原を散策する。
 と、目に付いたのが奇妙なイベント。
 大通りに面したガレージスペースにござがいくつも敷いてあり、その上にコンピュータやザウルス、PocketPCなどのPDAと座布団が置かれている。そして、入り口には『MSXマガジン』という同人誌が。
 『MSX電遊ランド』というMSXのイベントであった。
 何とも枯れた感じのイベントに惹かれて中を見てみると、数自体は少ないものの、製作者がそれなりに情熱を傾けたであろうものが色々と展示してあった。MSXの新作同人ゲームであるとか、『終末の過ごし方』のMSX版であるとか。
 その中でPDAが何に使われていたのかというと、これはMSXの公式エミュレーターのα版の動作デモ用ということであった。といっても、この時点ではまだエミュレーターのプログラムが届いていなかったのだが(笑)
 そこで軽く時間をつぶしてから、次の待ち合わせ場所である秋葉原駅電気街口へと戻る。

 しばらく待つ内に、集まりの参加者らしい人の姿が見えたのだが、人の顔を覚えるのが苦手な私のこと、確証を持てぬままに顔を覚えている発起人のTOKさんを待つこととする。
 やがて待ち合わせ時間となり、それとほぼ同時くらいにTOKさんとSP48Kさんが到着。
 当初聞いていた話では夏町銅貨さんも含めた三人でWORLD PC EXPOを見物してから来るということであったのだが、夏町さんの姿は見えなかった。もしかして合流しそこなっていた?
 先ほどそれらしいと思っていた人はやはり参加者で、松莉詠さんであった。
 続いて私にとっては初顔合わせの拝御礼さんが姿を見せる。初顔合わせではあるが、80286というCPUが全盛であった頃に非常に印象に残るCGを描いていた人であったので、一方的にお名前だけは知っていた。
 余談ではあるが、この方の名前の読みは「はいごれい」だと思っていたのだが、実際は「おがみれい」であった。ちょっと失敗。
 続いて夏町さんが到着し、後は西木史郎さんを待つだけ。
 西木さんのことだから、きっとソフマップ特典の馬鹿でかいクリアファイルのついたDC版AIRを買って現れるに違いない、と皆で言っていたのだが、実際には手ぶらで姿を現した。
 なんでも、DC版AIRは地元に近いソフマップで発売日に買ってしまったとのこと。
 特典に関しては欲しかったのだが、バイクでは運べないのであきらめたとか。
 で、仕事のためにDC版こみっくパーティをプレイしていたとかで、「ぱぎゅう〜」「〜ですの」を連発。いかにも西木さんらしい(笑)

 人数がそろったところで、取り敢えず用がある人の用を済ませようということで移動を開始。先のMSXのイベントが気になったので皆を誘ってイベント会場に寄ってみる。
 エミュレーターの方はまだ届いていなかったが、皆で色々な意味で感心しながら見ている内に、H/PC用のものが届いたらしく、InterLinkでエミュレーターが動き出した。
 動いていたソフトは『ボコスカウォーズ』でリアルタイムという感が少し弱いため動作速度などは分からなかったがなかなか良い感じで動いてはいた。

 次に訪れたのはイケショップ。
 PDAの周辺機器が大概揃うというPDAユーザー御用達の店であるのだが、場所が非常に分かりにくい。何しろ、秋葉の外れにある地下鉄の入り口に入り、地下に降りないと店に入れないのだから。
 そこで思い思いに買い物などを済ませた後に、本題の打ち合わせのためにジョナサンに入る。朝探していたあのジョナサンである。私が探していた場所とは道が一本違っていた(笑)

 それぞれドリンクバーで飲み物を取ってきてからしばらくは歓談。
 西木さんがSP48Kさんを「もえもえしてる〜」とフルバネタでからかったり、拝御さんが東京生まれとは思えないノリでギャグを飛ばしまくったりと異常にハイテンション。
 自己紹介、ということになったのだが、松莉さんが普通に自己紹介をするのを嫌って、お絵描きで自己紹介をしたため、突如としてお絵描きタイムになる。
 私がギャグでザクを描いたのを皮切りに、うろおぼえお絵描きタイムとなり、ガンダムから始まり、バイファム、ムック、キョーダインなど、似ているのやら似ていないのやら爆笑必至の絵が次々に閲覧されていく。これもまたPDA絵の楽しみであろう。
 また、一つのPDAを回して、各人が目鼻を入れていくという、福笑いお絵描きというものも行われた。これは皆が真面目に描いていったため、一人が描いたのとあまり変わらなかった感じではあったが、やはり楽しいものであった。
 この辺のことはお絵描きCD-ROMでも記事にされることになると思われる。
 ちなみにこの場でE21のビデオ再生性能を試させてもらったのだが、非常に滑らかに再生されていた。専用カードでの録画がカクカクしていたのは動画のエンコードをザウルス本体で行っているためらしく、動画を綺麗に見たいのであれば、E1用に出ていた専用のエンコードマシンを使えば良いらしい。


 やがて、打ち合わせはあまりやっていないままに、夕方から用事のある西木さんを見送ることを契機にジョナサンでの打ち合わせは終了。
 時間も時間であったので、西木さんと別れた後に残りの人間は飲みに行くこととなった。
 飲み会でもテンションはあまり変わらなかったが、前日、寝ていない人間などもいたため、次第にとろとろとなっていき閉会となった。
 この場での収穫は、拝御さんからillustlatorを利用した絵の描き方を教えてもらったこと。その内に私も試してみようと思わされるものであった。
 ……しかし、鞄の中にノートPCとタブレットが入っているという装備は……

2001/09/29

 久方ぶりのSFXVI(*1)オフに出かける。
 久方ぶりということもあり、会場であるNEYさんのお宅のある町田への良い移動経路が思いつかず、国分寺経由で向かうことにする。
 結果的にこれは失敗。途中にJRを挟むため、新宿まで出て小田急を使った場合と比べて運賃が2倍半はかかってしまった。やはりJRは使えない(笑)
 普段通り時間に余裕を持って移動したため、町田到着は11時半。待ち合わせ時間の30分前であった。

 待つこと30分。待ち合わせ時間になったが姿を見せたのは友さんのみ(^_^;)
 仕方がないので、友さんがNEYさん宅に電話を入れに行く。帰ってきた友さんから、奥さんが電話口に出たのでちょっと驚いたと言われて、そう言えばNEYさんが結婚したという話を昔聞いたことを思い出す。結婚後に独身時代の友人を集めて自宅オフができるというのはある意味すごいことだと感心する。
 そうこうする内に、迎えに出ていたNEYさん達が姿を見せ、集まる人間もある程度は集まったのでNEYさんの新宅に向けて移動を開始する。
 途中、参加者の一人でいつもムービーの収められたCD-Rを山ほど持ってくる人と話していたのだが、毎月100冊(枚)単位で漫画やCDを買うので、部屋の床が抜けそうだという話や、現在上映中のCOWBOY BEBOPの劇場版のムービーを持ってきたなどという話を聞かされる。……世の中、色々な人がいるものである(笑)

 途中のパスタ屋で昼食を取った後、いよいよNEYさん宅に到着。
 以前のアパートと比べるとずっと広く綺麗なマンションで、全体的な雰囲気はかなり違っていたが、NEYさんの旧宅の特徴であった壁際の金属製多機能ラックは変わっていなかった……というか、強化されているし(笑)<当社比1.33倍
 この印象は他の人も同じだったらしく、途中コンビニに寄って遅れてきた組の人間も同じ感想を漏らしていた。

 今回、私にとって誤算だったのは、NEYさんが猫を飼い出していたこと。
 知っている人は知っている通り、私には猫の毛アレルギーがあるため、猫のいる場所では瞬く間に目と鼻をやられてしまうのだ。当然、今回も終始ティッシュペーパーとお友達であったことは言うまでもない(笑)

 その後はSFXVIの後継システムである(但し、データ互換性はない)XVYの開発途中バージョンを見せてもらい、背景が激しくアニメーションしていることに感心させられたり、カプエス2の対戦をしたり、ぷにぷにポエミィ(だったかな?)という抱腹絶倒のOVAを観賞したりと、まったりと過ごしていた。
 NEYさんが原型を担当したガンダムのホビーがバンダイから発売されるとのことで、関心をひかれたのだが、あいにく出るのはZZのフルアーマータイプ(TV版ではなく、ガンダムセンチュリーに出たものらしい)。
 ZZはあまり好きでないので購買意欲がわかないのが残念なところ。これが同シリーズの既作であるフルアーマーガンダムとか、Gアーマーのような一年戦争の機体であれば購入意欲もわいたのだが。
 そうこうしている内に夜半になってきたし、体調もよろしくないということで退散。
 その後、どのような展開になったのかは今のところ不明である。

(*1)
 SHARPの往年の名パソコン、X68000用のフリーの2D格闘ゲームシステム。
 キャラクターやステージをユーザーが自分で作成し、追加できることを特徴としている。
 簡単に言えば、2D格闘ツクールの上級版のようなもので、キャラクターを作成するためには絵の技術だけでなく、C言語の知識も必要であったため、作成までの敷居は高かったが、その分、ユーザーが独自にシステムを拡張できるなど自由度が高く、最盛期には市販ゲームからの画像データ吸い出し物を中心にキャラ数が把握できないほどのデータが流布していた。
 ある意味ではマブカプなどの元祖とも言えるかも。
 実際、それぞれ別のゲームシステムに従ったカプコンキャラとSNKキャラが同じ土俵で対決するという構図は、今年9月のCAPCOMvsSNK2を待つまでもなく、5年以上前にSFXVI上で実現していた。著作権的にはかなりあれだったが……(尤も、SFXVIで最初に使われたシステムが市販ゲームに取り入れられることも時折あったので、2D格闘ゲームの発展に貢献していた部分もなくもない?)

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