デカローグ6　「ある愛に関する物語」

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デカローグ6：あなたは姦淫してはならない
　郵便局に勤めるトメクは、向かいのマンションの部屋の女の部屋を、毎夜のぞいていた。あるとき、女にばれてしまい、トメクは女に愛を告白する。女はからかい半分に、体を許すが、トメクはショックを受け、その場を逃げ出し、自殺を試みてしまう・・・。
　毎晩、別の男と寝るこの女にとって、自分を心から愛してくれる男はトメクだけだったことを気づいたころにはもう手遅れ。やや話の読める筋書きだったが、スキャンダラスな異常性愛に傾かず、真摯に内気な青年トメクの願望を、とらえるキェシロフスキの視線は温かい。「裏窓」とはまた違った趣のある映画。