幕末太陽傳

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　フランキー堺扮する左平次の痛快幕末時代劇。舞台は女郎小屋。左平次は胸を患いながらも、動乱の幕末を侍たちをものともせず、生き抜いていく。
　初めての川島雄三映画。今見ても全く退屈させない、軽快なテンポにまず驚かされる。見事な台詞回しと生き生きとした俳優達の演技。監督の演出が随所で光る一級のコメディ。左平次に投影される、自らも早逝した監督の人生観が涙を誘う。
　ひょうひょうとしながら、しっかり銭はつかみ取るたくましい佐平次。いやらしさは全く感じない。フランキーの卓越した演技に見入ってしまう。男を手玉に取る二人の花魁を、逆に手玉にとってしまうそのパワフルさ。見習いたいものである。