ブッチャーボーイ

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　日本公開はされたのだろうか？ニール・ジョーダンの最新作。
　キューバ危機の頃のアイルランドが舞台。ストーリーはなんと「時計仕掛けのオレンジ」の子供版！。悪ガキ少年フランシーが厚生施設に入ったり、精神病院に入ったり（ドミトリー手術の話まで！）、それでも犯罪を続ける彼のひた向き（？）な姿。大人になった自分との会話や時折登場する聖母マリアとの会話など、演出も凝りに凝ってる。常にフランシー少年と重ねられるブタにも要注目。
　セリフ回しも軽妙で、選曲のセンスも抜群（これも「時計仕掛け・・」を意識してるのかも）。フランシーを演じるオーウェン少年のオーバーアクトな熱演。スティーブン・レイの相変わらず頼りなさ気な存在感。
　ラストはちょっとそっけない気もする。フランシー少年の犯罪もかなり残酷。
　ともかく、これまでになくドタバタでアイロニーたっぷりのストーリーはニール・ジョーダンには新境地だろう。多少粗削りな面もあったが、相変わらずシャープな映像で、まずまず成功と言える。ニール・ジョーダン監督作品のファンなら一見の価値アリ。