ザンジバルの総選挙前の情況について


初めまして、僕は1992年の12月から1994年の12月まで、タンザニア、ザンジバルで生活していました。青年海外協力隊員として、Nyumba ya Sanaa(ニュンバ・ヤ・サナア=芸術の家)という学校で、将来はそこで教えることになろう青年たちと一緒に仕事をしてきたわけです。そういうこともあり、現在のタンザニア、特にザンジバルの総選挙前の情況を危惧を持って見ています。 10月末に行われるこの総選挙は複数政党制に移行して初めての総選挙であり、ザンジバルは野党勢力が強い地域なので、選挙人登録の段階で、すでにいざこざが各地で起きているようです。与党はCCM(Chama Cha Mapinduzi=革命党=政府)で、野党はCUF(Civic United Front)です。先日届いた現地からの情報では野党が圧倒的有利で、不正選挙が行われれば内戦状態になるのではないか、と考えられています。JICA関係者が9.12〜11.17まで首都のダルエスサラームに待避することになっているのも、それを裏付けています。ぼくが友達を介してCUFとコンタクトを取り、彼等の情況をインターネットで流せないかと考えています(CUFが、ザンジバルでマスコミにアクセスするのは相当困難です。マスコミはついこの前までCCM=政府の経営のものだけだったのですから。また、C.U.Fの事務所にはファックスを引くことすら許可されないそうで、チラシを作るのも国家反逆罪になるらしい)。つまり、政党は許されているが、政治活動自体は政府(CCM) の解釈次第で非合法に出来るというわけです。ザンジバルにいる間、ぼくは口コミによってしかCUFの党首の名前も、政策も知ることは出来ませんでした。党首の顔にいたっては、輸入されたケニアの英語雑誌のインタビューで知ったくらいでした)。しかし、頼みの綱の友人のファックスも停電続きで、現在は通じにくい情況ではあるのですが。もし、この試みがうまくいった場合どこのサイトに情報を流せばいいか教えて下されば幸いです。どうぞ、色々な意見をお寄せ下さい。これから、このページをザンジバルの紹介や、日本の現代美術の問題を考える場にしていきたいと思っています。例えば、富山県立近代美術館で起きた大浦信行さんの作品を、右翼等の横槍でお蔵入りさせた上で、売却した事件等、日本におけるセンサーシップの問題も紹介していきたいと思います。1995.9.26 荒井真一

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