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01.NOV.2001 UPDATED
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1st.Nov.1997 |
GUIDE TO YOUNG PERSONS ABOUT THE DAMNED
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ここのページまでわざわざ訪ねてきてくれた人はほとんどが数少ないダムド支持者とお見受けしますがどうですか。そもそもこのサイト名である”SMASH IT UP"からもわかるように、ホームページを作成しようと思い立ったのは、日本語で良めるダムドの資料室をネット上に作ろうと思ったから。(ダムドだけにしておけばいいものをいろいろ手を出してはいるが)
それでいろいろを考えているうちに、1976年から数年のいわゆるパンクムーブメントをイギリスの音楽状況も取り上げつつまとめて解説している仕事が日本にはないので、手始めにダムドとクラッシュについての資料をまとめ、段階的に他のバンドも取り上げていこうというのが最初の意図だった。
LINKS キャプテンファンに朗報です。キャプテン情報はこちらでどうぞ。イラストがいいです。もちろん内容も。 |
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クラッシュについてはいろいろな媒体でこれまでも取り上げられることが多かったので、手持ちの資料くらいでも時間をかければ一通りのバンドの軌跡や作品のことがわかるものは作れると思ったのだが、ダムドについてはクラッシュと比較すれば極端に少なく、バンドの歴史をたどることすらなかなか難しい状況だ。現に今でも断続的に20年のあいだ続いているバンドであるダムドは、その間にバンドのイメージに引きづられることなく、バンド自身の趣向にしたがい活動してきたといえる。
パンクバンドも他のロックバンドと同様、ファンが作り上げたバンド幻想と実態である自分たちの意思とのギャップに苦しみ崩壊していった例が少なくない。しかもセールス的な成功まで手中に収めてしまうとそれまで支持していたファンのなかには、その成功自体に難癖をつけたがる。またパンクはイギリスロックの伝統の回帰現象であったという反面、個人の内面が出発点の音楽であることから音楽的にはそのスタイルが分散し異種多様なものにるのは、そのような生い立ちを持つことから不可避である。1976年ごろのパンクは現在においてファッションとして語られることが多いが、それゆえにパンクの持っていた精神というのはどこかに脈々と受け継がれていると信じたい。 そのような状況のなか、ダムドはさまざまに変化しつつもその表現の核は20年まえとそれ程かわっていない。アルバムを順番にみてゆけば、それの都度メンバーチェンジがあったりするが、バンドとしてのオリジナリティというのは失わず、なにかに影響をうけ変化している、という痕跡もない。いつもあるのはダムドからの一方的な提示であり、聞く側の期待など眼中にないといった感じのだ。しかし聞いているうちのこちら側が知らないうちに違和感がなくなり、ダムドの世界に引き込まれている。そういう意味でダムドの音楽的な世界は見通しがきかない、暗黒世界であるが、その暗闇を猛スピードでドライブする疾走感とスリル、ドラマ性をこの「マイナー」バンドは裏切ったことは今まで無く、「音楽家」としてはとても誠実とすらいえる。パンクなんてのはしょせん料簡の狭い世迷い言で、そんなのにつきあっていては自分の音はでないんだよ、といってるようでもある。ダムドはブリティッシュロックバンド史のなかではその音楽性の豊かさ、表現者としの美的感覚、バンド固有の世界の大きさ、などの点で希有な存在と思う。べつにこんな賞賛はバンドの方もそれを好きな方も求めてないのはわかってるけど、いってみたかっただけ。そう、われわれが求めているのはダムドで、既存の価値など知ったことではない。 |