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サンハウスというバンドがあった。70年10月、福岡を基盤として結成されたバンドである。このデルタブルーズの大物の名前をつけたバンドは、78年1月に解散するまでに日本のロック史上において、誰も居座ることを許さない座を占めている。めんたいビートとして1つのムーブメントに数えられるルースターズ、モッズ、ARB、ロッカーズ等の九州バンドの中央進出の先駆けであるが、そのオリジナリティは追随を許さない、猛烈なエモーションを含んだものである。ラジカルで過激な詩は柴山が、ブルースをハードにやるというブリティッシュロックの基本を踏みながらすでにパンク的であった鮎川誠、この両キャラクターは最強のコンビの一つに数えられるべきであり、バンド幻想の美しい偶像である。