シティはしたたか
(前頁より)



最近、東京地下鉄サリン事件や警察庁長官狙撃事件が起こり、日本
の安全神話は崩れた。治安が乱れ、税金、物価が高くては、東京市場
の発展はスローになろう。
例えばオフショア金融取引を見ると、東南アジア市場の発展に目を奪
われる。

東京はもはやアジアの中心市場とはいえない!
1993年12月末のオフショア金融取引
東京市場       6,616億ドル
香港市場       5,844
シンガポール市場  3,861

(余談ながら海運では香港シンガポールの方が、東京神戸などより格段
に上位になっていることを、日本国民の何人が知っているだろうか)



香港は中国への返還でどう変るであろうか。
シンガポールへの華僑資本の流入は大きい。ますます増大するであろう。
「黄昏のロンドン」という前に、「黄昏の東京」と笑われないようにしなくて
はなるまい。「シティはしたたか」なのだ。


東京を国際金融センターに育てるには、日本国家のインフラの健全化
が必要です。
小手先の規制緩和や自己資本の充実ぐらいでは世界の目はごまかせ
ません。
皆さんはどうお考えですか?

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