シニアのみなさん、こんにちは。しばらくご無沙汰しています。スイスの井浦です。いろいろ盛り上がっていますのに、あまり関係ないメールで恐縮ですが、お時間のあるかたは、お目通しください。息抜きになるかとも、思います。
ライン随想録             1997年11月16日               井浦幸雄
 
             つれづれわぶる人
 
「つれづれわぶる人は、いかなるこころならん。まぎるるかたなく、ただひとりあるのみこそよけれ」(徒然草、第75段)
わたしは人と付き合い、わいわい騒ぐことが好きである。しかし、さほどすることもなく、ゆったりと過ごす時間もまた大切であると思う。いつも仕事で忙しく動き回っているので、時たま、歩みを止めて、いろいろ思いを巡らしてみることは大切のようである。睡眠が昼の活動の源泉であるように、休暇をとることが仕事の糧になるように、ゆったりした時間はひとにとりじつに貴重なものであるようだ。
勤務先の仕事からはなれ、時間のゆとりがあるときに、わたしは「ライン随想録」の次の随筆の項目とその内容につき考えてみることにしている。これが楽しみの一つである。「ライン随想録」とは、たまたま私が、ライン川の流れる、スイス・バーゼル市に住んでいるため、この川にちなんでつけた名前である。1995年の秋頃から、折りに触れ書いてきたものが、すでに60数編になっている。飛行場での時間まちのときなどに、タイトルについて、いろいろ思いをはせてみるのは楽しい。家でのんびりしている日曜日の朝など内容について考えをまとめてみるのは、良い時間の過ごし方と思う。文章を紙に書きつけることはほとんどない。頭の中で考え、整理し直し、いつも直接ノートブック・パソコンにタイプインし入力する。校正、修正もスクリーン上で行う。時間のあるときに、いくつか下書きを書いておくこともある。
最近の随想には、「修学院離宮と秋の京都・97」、「清潔付きの国・スイス」、「母親がいつも言っていたこと」などがある。わたしの随想には、インターネットとわたし、などコンピュータ通信に関するもの、スイス・ドイツ語など、居住地のスイスに関するもの、ヨーロッパ旅行記もの、円高など恐くない、のような経済もの、携帯電話・たまごっちなど、当世はやるものシリーズ、などがある。また、結婚前の同居、欧州結婚事情など、結婚ものシリーズなども読者の反応がじつに多い。事実関係がおかしいと、ご指摘をうけることがあるが、ありがたく忠告をうけいれ、ただちに修正するようにしている。
随想を書いて、それがどのように発信されるのか若干とりまとめて、ご参考に供したい。随想はA4の用紙に、1−2枚の短いものが多い。エディターはMicrosoft.Word、またはNetscape Composerを使い、はじめからHTML文(コンピューター通信用の文)で書いておく。ホームページに掲載したり、メーリング・リストに送ったりするときに便利である。文章をHTML文で書き終えるとまず、自分のホームページの掲載する。私の場合には、HTML文にリンクをつけたり、壁紙をつけたりするために、Sausage社のエディターHotdog3.0を用いている。ホームページのインデックス・ページに新しい随想のタイトルをポストしたり、アップデイトの日付を更新したりする。What's Newのページを更新し、ライン随想録の目次ページも新しくし、自分のPCの中で、各リンクがうまく作動するか、間違いがないかチェックする。次にMS.FTPのソフトを使い、自分のコンピュータからホームページを管理するサーバーに更新したファイルと新規随筆のファイルを送信する。
さらに、いくつかのメーリング・リストに新規随筆をポストするが、全文をポストするときと、一部をポストし、自分のホームページで続きを読んでもらうときがある。また、いくつかの日本のホームページで掲載を希望するところには、送信しておく。時により、まぐまぐ通信などを通じ、登録してくれた人にニュースレターのかたちで新規随筆のホームページへの掲載を案内する。
ごく最近では、インターウェイを通じアクセスが簡単になったNIFTYのフォーラムにも、あらたな随筆をポストするようにしている。NIFTYのメンバーが多いので、このフォーラムの参加者からの反応が楽しみである。
時間があまりないため、最近は省略することも多いが、メーリング・リストなどからの読者のコメントを取りまとめて、HomePageに友人のコメントとして、載せることも時間をみて、できうるかぎり実行したいとおもっている。
紙をベースにした出版では、原稿をとりまとめてから、印刷・出版・配布に長い期間がかかる。それにかかる費用と売れ残りのリスクはかなり大きい。私の場合、コストはほとんどかからない。たまに、東京に帰ったときに神田の印刷屋さんに低廉な価格のコピーを作ってもらい、コンピュータ通信に参加できていないお仲間にお送りするようにしている。
自分のペースで物を書き、それを多くの人に読んでいただき、反応をまたメールでいただくというのは、書く人にとっても励みになるし、時間のゆとりのある時の、過ごし方としては、楽しみである。きっと、吉田兼好も自分の手書きの原稿を親しい人に読んでいただいたに違いない。デジタル化の進んだ今では、スイスに住んでいながら、日本、アメリカや、欧州の他の国ぐにに住んでいるかたがたとも瞬時に交流できるのは、じつに幸せなことである。
1997年のはじめから、「平成つれづれ草」と称する随筆サークルをつくり、楽しんでいるが、すでに10数人のかたに寄稿していただいている。あたらしいメンバーのかたも、毎月のように参加していただいている。このホームページは 「ライン随想録」とならび、YAHOO・JAPANにも掲載されているが、この巻末にアドレスを掲載しておくので、関心ある方はぜひ、お読みいただくと共に、執筆者として参加されたい方は、お気軽に井浦まで、E.Mailでご一報ください。今のところは、日本語ベースですが、非日本人の参加も歓迎しようと思っている。
さらに、スイスと日本をリンクした、ホームページやメーリング・リストも考えている。スイスや日本でで関連の個人ホームページを持っている人、スイスに住んでいる日本人とその配偶者、日本でスイスにつき関心をもっているかたがたにご案内をさしあげようと考えている。スイスについての、FAQ・質問とその回答、いまどきの観光、旅行、ステイ情報、お金をかけなくとも楽しめるスイス、スイスの内部からの情報、なども面白いかもしれません。定期的、または不定期にスイス・関連ニュースレターなど、希望するかたにお送りしても良いかもしれません。NIFTYにPATIOというのがありますが、手伝ってくれる方が、あれば、それも手がけてみるのも面白いかもしれません。
こうしたいろいろなプロジェクトがさほどのコストも掛けずにできるのは、電能時代のメリットで、電能の時代だからこそ、割安にこのようなことが、楽しめるのかもしれません。1997年の春からお手伝いしている、バーゼル日本人会の仕事も、E.Mail、メーリングを多用することにより、毎月の会報の原稿募集、打ち合わせが実に便利で、いろいろとバーゼル以外の日本人会のかたがたとも、交流できるようになっている。
こうして考えると、自費出版の将来はインターネット経由がじつに能率的な気がする。先日、「母親がいつも言っていたこと」という、随想を書いたところ、実におおくのかたから、反響をいただいた。ご健在でも、すでに無くなったかたでも、母親、父親のはなし、祖父母、兄弟、配偶者、子供の話は、ほかのかたがたと、シェアーすると、書き手、読み手の双方にプラスになると思う。愛する人の話しは、誰にも好感を持って受け入れられ、多くの人の心に生きている限り、そのひとはいつまでも生きているものと思います。
どうも、時間のゆとりのあるときに考えることとしては、はなしが発展しすぎたかもしれませんが、もしあなたの共感を呼びましたならば、ぜひボレンティアーでも、それ以外でも、お力を貸していただけませんか。小生あてE.Mailをいただけると幸甚です。若いかた、シニアーのかた、日本人・非日本人、いずれのかたも大歓迎です。
ライン随想録ホームページ、      http://plaza4.mbn.or.jp/~yiura/index.htm
平成つれづれ草ホームページ、    http://www.lancenet.or.jp/heisei/
バーゼル日本人会ホームページ、  http://www.komatani.com/www/Nihon-J.html
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井浦幸雄、Yukio Iura, Thiersteinerrain 42,4053 Basel
Switzerland E.Mail: yiura@magnet.ch  NIFTY:GFA04423
 http://plaza4.mbn.or.jp/~yiura/index.htm
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