「みんなのコミック村/サロン」への書き込み

#816


=== <816> comic/salon, BQ2M-FRT(古田 真也), 99/11/30 22:33, 21行, 0(0)関連
-> <207> 「KAZAN」1,2巻(宮尾 岳:少年画報社)』 先日、標題のような
=> <807> 宮尾岳に目覚めた日』 先日、古本屋でなんとなく買った一冊の本「みらく
標題: 「並木橋通りアオバ自転車店」宮尾岳(少年画報社・YOUNG KING COMICS)

 宮尾岳3連発のトリはこれです。1話完結の物語で、アオバ自転車店は毎回舞台の一部として登場するだけ。主人公は各話毎に違うお客さんです。小学生からオジサンまで、様々なお客さんを、自転車を通して描いていきます。物語も絵のタッチも淡い感じで、他の作品とちょっと違いますね。
 絵の隅々に、そして物語全体に、作者の自転車への愛があふれています。これを読むと「宮尾さんて本当に自転車が大好きなんだな」というのが伝わってきます。作者の「好きだ」という気持ちが伝わってくるという点では、ゴルフが大好きな藤子不二雄Aの「ホアー!!小池さん」に匹敵します。「アオバ自転車店」を読んでると無性に自転車で走りたくなります。「みらくる姫ジュビリィ」の名前の元になった変速機「Huret Jubilee(ユーレージュビリー)」もちゃんと登場していますねぇ。

 ほぼノンフィクション(らしい)特別編「あの空とおんなじ」もよいです。P181に描かれた、体が吹き上げられるような感覚。いいよね。こういう瞬間があるから人生は価値があると言ってもいいんじゃないかな。
 P171で特別編の主人公「タカオ」さんが描いてるマンガは、「みらくる姫ジュビリィ」のようですな。コマ割り、絵、フキダシの位置から見て「ジュビリィ」の単行本P184と見て間違いないでしょう。


私も自転車が大好きです   パヌキ