しし座流星群(1998 年 11 月 18 日)記録メモ

神木


観望は 11 月 18 日午前 3 時半から 5 時、場所は神奈川県津久井湖近くの河原。
雲量 30% 〜 60%, 最微 4.4 等(エリア8 が 5 個、 エリア4 が 4 個; 最良コンディション時)。
バックグラウンドは東の地平線上 10 度程度を除き、ほぼ一様。
東京の西で東空を観望するもんじゃないな...

視野はふたご座のカストル、ポルックスを頂点とし、 こいぬ座のプロキオン〜ぎょしゃ座のカペラへ広がる扇型の中として、 小ピークは 0420, 0440 ごろの 2 回、0422 〜 0427 で 9 個カウント。 HR 40 くらいか。

0403 に流れたものが最大、約 -10 等、カストル付近。
ついで 0415 に流れたものが約 -4 等、カペラからアルデバラン方面。
木星以上(-2.6 等) のものは以上のも含めて 6 個、うち明瞭な痕をもつもの 4 つ。
輻射点はしし座からふたご座。
停留流星? がひとつ。時刻不明、2 等。こいぬ座〜ふたご座あたり。
ついでに人工衛星がひとつ、0450頃、4 等。 ぎょしゃ座あたりで発見、ポルックスをかすめるようにして うみへび座の頭付近でロスト。

音を伴う流星は無し。

時計の校正はしてかないわ、テープレコーダーは用意してないわ、ライト用の赤フィルター は持ってこないわと、おもいっきり準備が雑なんで、上記の数値は かなり適当である。なんせ流れるたびにペンライトのスイッチをいれ、 時計の文字盤を照らし、その数字を覚える(記すではない :-)ってやってたんで ...


0403 と 0415 にあった異常に明るい流星(火球)、 片方が -10 等、もう一方が -4 等くらい(くらいでいいんだとと思うんだけどよくわからん) なんだけど、どっちがどっちか忘れた。 天頂付近で輝いたやつ、これが爆発的に光った時、ちょうど しばらく明るいのがなかったんで暇つぶしに ふたご座の足元をオペラグラスで覗いてたんだけど、視野が真っ白に染まっただけでなくて 眼とグラスの隙間からも白い光が入って来てた。全天を白く染めたのかな。

停留流星らしきもの、位置がかわらずすっと明るくなって、 で、暗くなるのに 0.5 秒... これ、流星じゃないかも。したら、なんだろ、と ぼけっとして時刻を見るのを忘れた。

正規の輻射点の方角から流れてこないやつが異常に多かった。 2/3 位はそうじゃなかろうか。しし座の頭の上から流れてるのがあると ついほっとしたくらい、正規のやつは少なかった。 きわめつけは ふたご座からしし座にむかって流れた 0 等のやつ。つい

「おまいは誰だ?」
と尋いてしまった。この散発群、一部はどうも半月前にピークを向かえた おうし座流星群であるらしい。一か月後にあるふたご座流星群かと思ったんだけど、 各流星群の個性までは良くしらないのであった。

0430 くらいまでは気温もそんなに低くなく、 これなら防寒こんなもん(セーター + ハーフコート、手袋、マフラー)で十分だったか、 行く前はちょっと薄着かなって思ってたんだけど、 0430 すぎて急激に冷え込んだ。こりゃ 0500 までに撤退かな、と思いつつ、 河原で寝っころがって空を眺めてるのが気持ちよく、ついそのまま 0500 すぎまで その格好。 眼視限界が 4 等を越えるようなところでの朝方の薄明は青が澄んでて好きなんだけど、 ちょっとのんびり眺めてる暇はなかった。残念。
雲はかなりおおく、0300 ごろはしし座が覆われてしまっていた。0400 から好条件になるも、 0430 からまたすこし曇りはじめ、眼視限界が 3 等前後にまであがってくる。 0500 ちょっと前から 1 等星を除いてほぼ薄雲にしずむ。


全体には、通常期のペルセ群よりはちょっとハデで多かったかな、程度。 全天計測でピーク HR100 強ってとこか? ちょっち少なかったなあ .... と思えば、 ピークは 17 日 14 時(JST) 頃にあってこの時に 1000 個ほど観測された ようである。
でもまあ、 とんでもないものも観れたし、変わったのも観れたし、変なのも観れたし、 けっこ満足だった。

── のはいいとして、出かける時に天気を気にしすぎてレリーズ忘れてきてしまった。 重い思いして三脚とカメラ持ち込んだのに、写真は一枚も撮れなかった ... ;_;

17 日 2200 頃に雲のチェックなどで外に出たんだけど、 南にあった役所のライトアップは消えていた。 ちゃんと消してくれていたらしい。
18 日 0300 頃に最初の予定地につくも、ターゲットにしていた東空が雲で埋もれていて、 西の空を捨てた場所の選定だったから面白くなくて移動した。

流星の多くはこいぬ座〜ふたご座周辺に流れた。 何故かオリオン座の中に流れたやつは少なく、予定通りカメラをそちらに向けてたら ちょっと悲しいことになってたかも。

暮れてすぐ南(みずがめ座)に木星(-2.6 等)が輝き、 その左 40 度くらいのところ(うお座)に土星(0 等)がある。 これとシリウス(-1 等)が明るさの基準だけど、 逆説的に明るさの基準用に月が欲しいと思うような明るいやつが多かった。


エリア4
ふたご座α、β、ε(カストル、ポルックスとカストルの膝)でつくる三角形領域。 コーナーや線上の星を含めて数えて 4 個だと最微 4 等くらい。
エリア8
おうし座α、β、ζ(アルデバランと角の端の二星)でつくる三角形領域。 7 個で最微 5 等くらい。
HR
一時間あたり眼視流星数。 30 個とんだ時間から逆算する... んだけど、面倒いので 5 分しか数えてなかった :-)

[日誌へ]