『カードキャプター さくら』 #35 の感想

(Latest update: Dec. 19, 1999)

粗筋
雪兎へのプレゼントに頭をかかえるさくら。 苺鈴のアドバイスでだいたいの心を決め、 そしてクリスマスの日、さくらは雪兎と遊園地に出かけた ──
概観
いいたいことっつーか何がしたかったのかは良く分かったし、 目的(の一つ)であったところの絵は綺麗。
ただプレゼントの悩みから苺鈴との和解に繋がる流れが微妙に話を割ってるのが 惜しかった。こっちを本題にしてしまうと雪兎が話に絡めないし、 むつかしいとこではあるけども、それぞれの登場人物にそこそこの見せ場を与えつつ 綺麗にまとめてきたのはいかにもラストに置いてある話でした。
シーンの流れ
ケロベロスが光の粉をふらせはじめたとこで それぞれの登場人物が見上げるシーンが入るのは当然なこととして、 その見上げるシーンへの入りかたがやや遅めでちょっとテンポが狂った。
しっとり系の展開ん時に opening の "Catch You Catch Me" は使い辛いんでないかい。

ついでに ED 突入もワンテンポ早い。

ガラスの映り込み
絵的にえらく丁寧に動かしてある映り込み。 んなことするくらいなら他にやってほしいことは山ほどあれど それはそれこれはこれ、綺麗な雰囲気だしてましたな。
魔力
タイム全開の小狼が片膝ついたのに、無理といわれた風と水のカード使ったさくらが なんともない。体力なくしたさくらが 雪兎に介抱されるその他の展開もできないことはなかったはずだが ‥‥ ちょっと難しい?
「高位カードは難しい」ということになってるわりに、 わりとウインディは多用していたカードで、さくらへの衝撃もなく普通に使っていたから、 2 枚になったとこでどーってことないってことなら「高位カード」よりも上と。 タイムのカードって ‥‥

「おまえのもってる四大元素のカードはっ?」 と訊かれて何が四大元素なのか尋きかえさないさくらも勉強熱心なんだけど、 それにしても「火」相手に「風」ぶつけたのは常識的に無茶です。

遊園地
雪兎、さくら、小狼、苺鈴の組合せだと 子守押し付けられた気弱な高校生にしか見えない > 雪兎。

つーか、昼飯前の行進はそのつもりで描いてんのね。

李苺鈴
さくらを警戒をするとこは警戒するとして、 そのあとさくらの相談にちゃんと親身になってるってあたり しっかり『さくら』の登場人物でした。

後半、おもいっきり人が変わってるけど カードの絡まないふつーの状況下での私服な苺鈴ってこういう(マトモな)人物だったんでしょか。 「いっぱいいる小狼のお姉様達と一緒」でないクリスマスは久しぶりか初めてだろうに、 邪魔者な雪兎とさくらと合流して嫌な顔しないのが大人な対応というのか さくらがけっこう気入ってるというのか。
さくらのいう「ほんとによかったよ」 も苺鈴に相談したことでなんとなくお近付きになった(敵対関係の解消) って意味もあるんだろう。

今回の主題の一部をなす「(贈物自体は)なんだっていいわよ」という話、 いいたいことはわからんでもないが 「嫌われてたら何もらっても嫌だろうけど」という前提ではあんまり意味ないと思うぞ。 relationship の再確認なんだから、 そのプレゼントの結果 「よりいっそう好かれるかもしれない/嫌われるかもしれない」ということが プレゼント選びの時の論理の一部になっているはず。

さくら
話冒頭、授業中にうとうとしてしまったのを咎められたところで 「立ち上がって」謝ったというとこがさくら。

雪兎人形、ずいぶん上手に仕上がってます。 あんまり工作の腕はよくなかったはずだけど(裁縫は関係ないか?)、愛でしょーか。
... 夕食当番 5 回で桃矢が作ってたりすると笑えるけど、オモテにでてくる設定ではあるまい。

知世
.... 本人は十分に幸せそうだが、この状況はマニアからストーカー寄りの発想の世界。 ううん、家には母親も戻って来てないのかしらん。 本人が気にしてないからまだいいけど、かなり不幸な子だったりしないかな。
千春と山崎
編み網も料理もぜんぶ私より上手... って、 そーか、料理見るか食うチャンスがあったのか。 家庭科で食べるチャンスはありそうだが ...
下手なもんだすと「ギャグにされそう」ってのも なかなか苦労な付き合いかも。 そーゆーのを何年も続けてるのか、この二人。
ケロちゃんにおまかせ
このコーナーがないとなんとなく話が落ち着かない。 けっこうシメの役割があったのね。
今回、この一言
「さくらちゃん。‥‥ 来年もまた来たいね」
「‥‥ はい」

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