トホホなアップグレード

2000年の春に作った自作機が不調になりました。

これを解決しようと、いろいろ画策していたら、思いがけずグレードアップする結果になりました。

以下はその記録です。

 

 第一章 それはバックアップから始まった
*第一日目*
ハードディスクをバックアップしようとして、16枚のCD‐Rメディアを揃えました。せっかくCD−RWを買ったのだから、これをやらない手はありません。何度も何度も再インストールを繰り返した経験から、時間の節約にはそのままバックアップが一番だと思ったのです。使用ディスク量はおよそ4ギガですが、バックアップに必要なメディア量は10ギガバイトなのです。30分くらいの予備作業のあと、コピーが始まりました。
一枚・・・二枚・・・スムーズに行く感じです。しかし・・・三枚目でフリーズ。やり直す余裕は時間的にも物理的にもありません。やっぱり8倍速は無理なようです。
うちのCD‐RはHDD丸ごとしかバックアップ出来ません。ならば、そのHDD(10G)の量を減らせばいいのだと思いつきました。現在、ターボリナックスが入っているパーティション(5G)を削除し、そこに一旦バックアップするのです。それをCD‐Rに入れれば、半分で済みます。頭いいですねえ)^o^(<自画自賛
バックアップ失敗
思いついて始めたのはよかったのですが、MS−ドスでフォーマットする際に環境を破壊してしまったようで、起動できなくなってしまいました。真夜中に、真っ青です。
formatコマンドも受け付けないのです。もちろんCD‐ROMからも起動できません。
・・・ここで、冷静に「fdisk」コマンドでやり直したら、うまく再起動できました。しかし、HDDからHDDへののバックアップが2時間たっても終わりません。CD‐Rへの焼き込みの時間はもっとかかるでしょう。明日までに終わるかどうか心配です。
 #今日は飲まないつもりだったのに、飲まなきゃいられなくなったよー(T_T
*第二日目*
昨夜から大騒動しています。
まず、HDDのバックアップを取ろうとして失敗。CD−Rメディアを三枚駄目にしました。それではと、リナックスを入れているパーティションを解除して、そこにバックアップを取ることにしてなんとか成功。(この前に一度パソコンがハングアップしました)
しかしファイル確認が長すぎたので途中で中止しました。
これがいけなかったのか?翌朝、編集さんの電話で起床。朝の打ち合わせを忘れていました。9時にデニーズで打ち合わせ、戻って、原稿の素材を集める為にパソコンを起動すると、警告のブザーが鳴って起動しません。電源を切り直して再起動しますが、やがて、電源ランプさえ点かなくなりました。これはマザーがいかれたのに違いありません。
あわてて保証書を探しましたが、自作機組み立て直後に、ケースごと捨てられてしまったようで、見つかりません。まさか、一年以内に壊れるとは思っておらず、高を括っていたのがまずかったようです。
これはマザー再購入しかないかも?
現在は旧型のXa7で通信中。素材もネットで集めて一安心です。午前中、自作機の復旧に専念し、午後に秋葉原経由、四ツ谷に向かいました。
結果として、自作機はマザーボードが壊れたわけではなく、設定次第では復活するかもしれない、という感触でした。
*第三日目*
午前中にダンプのカット描いて、午後には母艦の復旧作業。
・・・しかし、ついに復旧せず。(T_T
昨日の段階では、
@警告ブザーが鳴り、バイオスすら起動せず
Aリセットするが、電源ランプすら消滅
B母艦を分解、マザーボードから電源ソケットを引き抜く
 (このとき、メモリーも取らないと外せない)
C再起動すると、一応バイオスの第一画面まで出る
DHOMEキーを押しながら再起動すると、ウィンドウズがちゃんと起動した
Eしかし、終了できず、後部の電源スイッチで終了
この、Dまで来たので、希望をもって今日は望んだのですが、今日はどうやっても起動せず。最初から電源ランプが点きません。CMOSの初期化もしたのですが、それでも何の反応もありません。頭をかかえます。
マザーとCPUを取り替えかなあ・・・
◆このあと、プロの助っ人に連絡
『自作機が故障しまして、こういうときはやっぱりスロースターターさんが頼りです。(笑)
使用のマザーはAOPEN MX3W で、INTEL i810チップを乗せています。
CPUはソケット370にセレロン500メガを付けています。あと、メモリーはノーブランドの128メガ。
10ヶ月、順調に動いていたのに、突然のハングアップです。
主電源ランプが点灯せず、バイオスが起動しないという状態で、途方にくれます。他の電気は通じているようです。
マザーはまだ一年未満なのですが、部屋をちらかしたまま環境構築していたら、マザーの箱を保証書ごと捨てられてしまいまして、保証がないのです。
こうなったらソケットAにデュロンを乗せようか、と居直っていますが・・・<まじ
まだ「電源が壊れた」という可能性も捨てられないので、使えるATX電源があったら貸してもらえませんか?
電源を売っている店(あるいは使わせてくれる店)というのはこのへんにはないですからねえ・・・他の電源でも動かなければ、もうマザーしかないという事になります。
(メモリーという可能性もまだありますが、これもチェックできればいいですね)
なんとか、相談にのってくださいませ。』
*第四日目*
関東は好天が続いています。庭の福寿草は去年の倍くらい咲いていますし、ようやく紅梅が一輪咲き出しました。
しかしパソコンが壊れたままなので、私の心は不幸のずんどこです。
今日は柏に出て、PCセブンの親父さんにちょいと話してみました。
「それは、電源に問題があるとは思えませんね」
「メモリーの故障も、バイオスが動かないということは考えにくいです」とのこと。
やっぱりマザーボードの問題しかないようです。
午前中、スロースターターさんちにお邪魔して、パソコンの相談にのってもらいました。車にばらしかけのパソコンを積み、前に教えてもらった手賀大橋回りの道で20分ほど走ります。一度、夜中に見たことがある大きなおうちです。
でも中に入ったのは今回が初めてです。一階奥の日本間がスロースターターさんの電脳部屋で、仏壇が似合いそうな場所ですが、いろんなパーツやツールが散らばっています。おりしも組み立て中のミドルタワーパソコンが裸で置いてあります。
このアルミケースのパソコンの電源と、私のパソコンをつないでみるのですが、通電しません。こちらからつないでも通電せず、「規格が違うのかな?」と二人で首をひねりました。
あれやこれやをつないだり、ひねったりしましたが、結局問題の解決は不可能だという結論になりました。これでようやく諦めがつきました。スロースターターさん、ありがとう。(このあと、スロースターターさんから電源スィッチを繋いでいなかったイージーミスだったという連絡あり)
今日はこれから編集さんが来るので、明日にでも秋葉原に出かけようと思います。
マザーとCPUの値段をチェックしました。
マザーは品数が少なく、先行き不透明です。ソケット370の古いボードが安売りしていたら、それをゲットしたいと思います。
CPUの値段はデュロンなら800(10800円)、アスロンなら700(11800円)が妥当なところのようです。
 
 第二章 アップグレード大作戦
*五日目*
今日は秋葉原へ決戦に出ました。
起きたのは9時。10時に出ようと思いましたが、猫を出したり戸締まりをしていると10時半になってしまいました。秋葉に着いたのは12時近かったのです。
それから4時まで、秋葉原を二周しました。
第一目標のインテルi810搭載のソケット370ボードは、影も形もありません。いえ、815搭載ボードはあるのですが安いのはもうセレロン533メガヘルツ以上しか対応していないのです。
そして、第二目標のi810搭載のソケットAボードは15000円以上するものばかりです。どこまで潜ってもこの状態は変わりません。
第三目標のデュロン800メガヘルツは「じゃんぱら」で9880円のを見つけました。「じゃんぱら本店」には中古のアスロン800が8980円で置いてありました。しかし、側に『アスロン・デュロンは高熱ですのでコアを破壊した場合は保証しません』と書いてあり、さすがにこれにはみんなビビッタらしく、夕方まで売れ残っていました。
2時頃に昼食にし、ここで購買対象をしぼりました。
 1/ツクモDIY4階にあった「SIS630搭載のソケット370ボード:6980円
 2/ビデオボードなしのソケットAマザー:10700円
    デュロン800:9880円
   ビデオボード(4M):2980円 の三点セット
さんざん悩み、おかげで昼食の天丼の味がさっぱりわからなかったのです。けっこううまかったような気がするけど。
結局、2の三点セットに決めたのですが、それはつまり、1だと前の「i810とセレロン500」よりパフォーマンスが落ちるということからです。金は前向きに使いたいですからね。しかし、ビデオボードのケースを抱えてカウンターに行き、「デュロンの800も」と言うときは腕が震えていました。小心者ですねえ。(嗤)
このとき財布には26000円くらいしか入っておらず、往復の電車賃と昼食代に消費税を払うと百円玉一個しか残りませんでした。
15000円のボードを買ったら帰って来れなかったわけです。(笑)
三点セット
さて、今日は疲れたので明日組み立てることにします。
*六日目*
午後、いよいよパソコンを組み始めました。
元のマザーを外し、新しいマザーを取り付け板にねじ止めします。そのソケットにデュロン800を挿し、クーラーを取り付けます。しかし、金具の具合が悪く、とめやすい角度では付けられません。CPUとの間に隙間が開いてしまいます。これではデュロンが熱暴走するのは目に見えています。逆向きにしてなんとか取り付けました。あとはもとのケーブルをボードに挿し、ビデオボードを挿して終わりです。
 
起動すると・・・
バイオスが見えました。すべて順調でなようです。一安心。しかし、ウィンドウズをインストールする段階に来てびっくり。「FDISK」コマンドを入力すると、
ハードディスクがありません」のメッセージ。
あわててマイクロタワーをひっくり返し、専用の青いコネクタのIDEケーブル(66ビット用だそう)で繋ぎなおしました。すると、インストールされているウィンドウズを認識し、起動画面がでてきました。しばらくデバイスドライバーの組み込みがあり、何事もなかったように元通りの画面が出てきました。
なんとか正常化に成功したようです。
でも、まだ不安があります。
 1:メイン電源のグリーンランプが点灯しない
 2:セットアップの時にも、再起動できないことがあった
実は、ケースと電源の方に問題があったのではないのか?・・・そういう疑問がまだ残ります。まだ自作機で通信する段階ではないかも。
でも、デュロン、きびきびと動いて気持ちいいです♪
*七日目* 
復活したパソコン、詳細に見るとまずビデオボードを正しく認識していません。
それに、サウンドボードもLANボードも駄目になっています。
このドライバーをインストールするのにまた半日かかってしまいました。
それでもなんとか、三つのドライバーを認識させて、ほとんどもとの環境に戻しました。
・・・でも、やっぱり心配なのはメイン電源ランプがつかないこと・・・
さっき、起動しようとしても出来ませんでした。後部の電源スイッチを切って、もう一回スイッチを入れたら起動しました。これが心配です。また、前と同じように一切起動しなくなるという恐れが残っているのです。やっぱり電源が悪いのかなあ??
という事で、今日は梅見がてらかみさんとケースを買いに行くことにしました。
まずT-ZONEへ行きますが、マイクロATXケースでも7400円です。ここをパスしてコンピュマートへ。しかし、こっちにはマイクロATXケース自体がないのでした。残るのはC−YOUですが、車で日曜の柏駅前に行くのは気が進みません。
いったん家に帰って昼食にし、午後から一人で電車で行きました。
実はここには小さくて安いケースがあるのを確認していました。期待して見てみると、それは4980円のミニATXで、マイクロATXに比べると奥行きが10センチほど長いのです。これには多分、マザーは乗らないと思われます。がっかりです。(あとで「乗るよ」という指摘あり)
失望しつつ、パーツを見ていると、「ATX電源スイッチ」が目に止まりました。値段は400円です。マシンの具合から考えて、スイッチが壊れているということは充分考えられることです。急いで買って帰りました。
電源スイッチ
これで治ったら、ある意味、ハッピーエンドだな
期待をこめてスイッチをピンにつなぎ、押してみると見事に立ち上がるではありませんか。万々歳です。今までの不具合はすべて解消しています。やっぱりスイッチの故障だったのです。
喜んでカバーを外し、元のスイッチと交換しようとしましたが、なんと、圧倒的なサイズの違いです。元のスイッチは買ってきたものの4分の1くらいしかありません。
これでは交換することは不可能です。がっかりしつつも、余っている3.5インチベイから出して使おうかなどと考えていて、ふと思いついて元のスイッチの裏側を見てみました。
繊維のゴミがピンに絡まっています。どうやらこれがスイッチをショートさせているようでした。ピンセットでゴミを取り、ケーブルを繋ぎ直してスイッチを入れると、見事に立ち上がりました。グリーンランプも点灯しています。
これでなんとか、復活の日を迎えられたようです。
思いがけない、トホホなアップグレード物語となりました。(笑)
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一日たって、ドキドキしながらパソコンの電源を入れると・・・
無事に起動しました。
結局、電源ケーブルの接触不良がすべての原因だったようです。
 電源スイッチの交換>マザーボードとCPUの交換>二号機製作・・・
と続いた一連の騒動が、たったこれだけの原因だったとは情けないなあ・・・
騒動は2号機の不具合となって札幌に飛び火しました。(爆)さらに、このあともずっと不具合は現在まで続いています)
 

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