著作権・大阪東ティモール協会
15才の少女、性奴隷から救出!
シドニー・モーニング・ヘラルド紙、2001年5月14日
マーク・ドッド記者
Girl, 15, rescued from sex slavery
Sydney Morning Herald, Monday, May 14, 2001
by Mark Dodd
インドネシア領西ティモールで民兵が支配する難民キャンプで18ヶ月以上にわたって性奴隷とされてきた15才の東ティモール人少女の問題は、1999年の政治的暴力のさなか、両親から離れてしまった難民の子どもたちがおかれた暴力にさらされやすい状況に光をあてるものだと、この週末、国連は述べた。
その少女は、名前は出すことはできないが、西ティモールのクパンの近くのあるキャンプから今月救出された。それまで彼女はあるティモール人夫婦のもとにおかれ、拷問、殴打、性的虐待などにさらされてきた。彼女はすでに両親と再会している。
そのキャンプの名前も夫婦の名前も明かすことはできない。同様の暴力の犠牲者を救出しようという人びとを危険におとしいれる可能性があるからだ。
ディリの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と仕事をしているノルウェー・コミュニティー・サービスのスタッフ、ボルグ・フレデリックソンさんが、その少女の被った苦痛を本紙に話してくれた。
フレデリックソンさんは、少女が回復する援護もしているが、1999年9月、彼女が両親から引き離されて無理矢理国境を越える難民の集団に入れられたとき13才だったと言う。
彼女が西ティモールの難民キャンプについてまもなく、児童虐待のサイクルが始まり、それは18ヶ月も続いた。
「その夫婦はベッドに入って、その少女にも加わるように言った。彼女はいやだと言ったが、その夫婦が殺すと言った。そうやって夫婦は初めて彼女とセックスをした」とフレデリックソンさんは言い、妻の方も積極的な参加者だったと付け加えた。
少女はしょっちゅう殴られ、誰かに告げ口したら殺すと、ずっと脅され続けたと言った。
「彼女は明らかにその夫婦の性奴隷として拘束されたといっていい状況だ。彼女は誰にも話せなかった。誰も信用できなかった。彼女はたったの15才の少女で、体はまだ子どもだった」とフレデリックさんは言う。
この少女のケースは、ジュリアナ・ドス・サントスという16才の東ティモール人少女の場合とよく似ている。ジュリアナは1999年9月スアイでラクサウル(民兵組織)のリーダー、イジディオ・ムナネクの「戦利品」として誘拐されている。
UNHCRは、両親のいない500人ぐらいの子どもが民兵の支配するキャンプで日常的な暴力と性的虐待にさらされていると推測している。
合計で1200人ぐらいの東ティモール人の子どもがインドネシアの各地の学校や寄宿舎に入れられていると報じられているが、その中にはモスクに預けられ、無理矢理イスラム教徒の名前をつけられている小さなグループがあると、フレデリックソンさんは語った。
(訳・松野明久)
★不必要なパラグラフは訳さなかった。
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