コンピュータウィルスというと,トロイの木馬といわれるパスワードを盗むテクニックの一種のようなものを含む広義の意味から,コンピュータを媒介としてある種のプログラムが(破壊を伴うかどうかは別にして)感染していくことを意味する狭義の意味まで,いろいろと使われています。
通産省の「コンピュータウイルス対策基準」では,コンピュータウイルスを以下のように定義しています。
『第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり,次の機能を一つ以上有するもの』
ここでは,このような狭義の意味で使われるコンピュータウィルスに関する情報をあげています。
- 自己伝染機能
自らの機能によって他のプログラムに自らをコピーし又はシステム機能を利用して自らを他のシステムにコピーすることにより,他のシステムに伝染する機能- 潜伏機能
発病するための特定時刻,一定時間,処理回数等の条件を記憶させて,条件が満たされるまで症状を出さない機能- 発病機能
プログラムやデータ等のファイルの破壊を行ったり,コンピュータに異常な動作をさせる等の機能
と言っても,作り方はありませんよ (^o^;
以前は国産機98がメインだったこともあり,いろいろな専業メーカーが,98用のワクチンソフトを作っていましたが,AT互換機&Windowsが優勢になっている現在では,海外の大手のメーカーのワクチンソフトが主流になってきました。
少し前までは,リンクとかジェードとかのワクチン会社が有名でしたが,いつの間にか米国の大手のトレンドマイクロ社やマカフィー社との提携により,社名も変わってしまいました(ジェードの場合は,そのままの社名も残るようですが)。
また大手のユーティリティソフトメーカーからも優秀なソフトが出てきていて,まさにウィルス戦国時代の様相を呈してます (^^;
ジェードの新しい社名はマカフィー・ジェードになったようです。
[追記:1997/03/29]
会社で,久しぶりに怪ウィルス情報メールが飛んできました。
いわゆる"Good Times"に近い,メールを読んだだけで感染するウィルスというものですが,ちょっと考えれば分かると思うのだけど(しかも,ソフト屋さんからのメール)...
マカフィ・ジェード社のデマ・ウイルス情報( INDEX of Virus Hoaxes )等に詳しい情報があります。
ただ,メールを読んだだけでは感染などしませんが,添付ファイルを実行すると何が起こっても保証の限りではありません。
ウィルスに感染した時はここに届けます。
月毎の届け出の集計結果は,ここを見て下さい。
コンピュータウィルスとは関係ありませんが,コンピュータの不正アクセスについての対応機関です。
不正アクセスに合った場合,ここに届けます。
現在は,『年末年始休暇中に多発した攻撃について』の情報を公開しています。
ウィルスの情報専門のトレンドマイクロ関係のサイトです。
ウィルスのデータベースや駆除方法などが詳しく載っています。
ウィルスの最新情報や個々のウィルスについての情報があります。
ExcelやWord Macro,Good Times関連の情報を見ることが出来ます。
シマンテックのウィルスデータベースが日本語化されて,我々も使いやすくなりました。
やっと重い腰が上がって(っていっても根本的な情報はありませんが)ユーザが気をつけるべき点が挙げられてます。
でもなぁ,こんなに問題になるんだから,何か有用な手を考えて欲しいとつくづく思います。
使う側の責任ということは理解しているつもりですが,こんなに広がるとどーしても作った側の不注意というものにも目が向いてしまいます。
英語版とはいっても,とにかく最新のワクチンが落とせます。
ジェードとの提携で,今後の日本での活動に期待しています。
「VRMLホームページワールド」(日刊工業新聞社1996/06/26発行)の付属CD-ROMにコンピュータウィルス(WordMacro.Concept)が侵入
1997/03/29日現在,ドイツ・ハノーバーで平成9年3月13日〜19日に開催された「CeBIT'97」で、配付されたCD-ROMからマクロウイルス(WordMacro/Wazzu)が検出された,というニュースが載っています。
[追記:1997/03/29]
厚生省のWeb上に登録されていたMS-Excelのファイルが,ウィルスに感染していました。1週間ほど登録されていたらしいですが,今のところ直接の被害はないようです。
さて,ちゃんとIPAには報告したのでしょうか?来月のIPAのデータに注目してみたいです。
[追記:1997/04/23]
IPAへの届け出によると,Excelのマクロウィルス「ExcelMacro/Laroux」で一挙に1000台のパソコンが被害に遭った例が報告されています('97年1月の届出状況)。
過去最大の規模(そりゃそうだろうな)の被害ということで,やはり持つべきモノはスキャンソフトかなと思う次第であります。
皆さんもお気をつけ下さい。
[追記:1997/03/29]
IPAへのウィルス発生届出によると5月度の被害が過去最高に達したということです。
その多くがWord/Excelマクロウィルスということで,急激に被害が広がっています。
イントラネット等でのグループウェアで文書を共有していて,全社的に被害を被るという場合もあるようです(1件750台の感染例の報告有り。過去最高は4月の2000件)。
これらのウィルスで問題となるのは,ビジネス文書で広範囲に被害が広がる恐れがあることと,MACでの感染例まで報告されていることです(この話はお知らせと重複しています)。
[追記:1997/06/17]