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●「棄民たちの戦場−米軍日系人部隊の悲劇−」● ★★☆ |
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2009/07/25
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世に言う“二世部隊”。この存在を、私は小学生の時に知りました。望月三起也氏の長編漫画「最前線」、その短篇シリーズ「二世部隊物語」によって。 二世部隊所属の日系米兵たちの複雑な、そして切実な胸中に触れて目頭が熱くなることも度々なのですが、私が今まで知らなかった事実について、幾度となく胸が熱くなりました。 戦争は起こしてはならないものだと思います。それでも、自分たちが生きていくべき国のため、家族・同胞のため、一人一人が真摯な思いを抱いて戦い抜いた日系の兵士たちの姿は、実に尊いものだと思います。 なお、題名の「棄民」とは、母国である日本からも米国からも見放され生き場所を失った、彼ら日系米人たちのこと。 プロローグ:帰って来た兵士たち/吐き出された体験/運命の糸/戦史家ピエール/躍り出た第四四ニ連隊/テキサス大隊包囲さる/日本語でバンザイを連呼/戦禍を越えて/人種差別を乗り越えて ※強制収容所の一つだったマンザナ、井上ひさし作品にそのマンザナ強制収容所を舞台にした戯曲「マンザナ、わが町」があります。 |